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個人コレクションの可能性と、現代アートにおける地域性の限界~「エモーショナル・アジア 宮津大輔コレクション×福岡アジア美術館」展評
もともとサラリーマンコレクターで、現在は横浜美術大学教授でもある宮津大輔のコレクションを軸にした展覧会「エモーショナル・アジア 宮津大輔コレクション×福岡アジア美術館」が、12月25日まで、福岡市の福岡アジア美術館(以下、アジ美)で開催されている。展示されている作品54点は、宮津所蔵品が33点、アジ美が21点と、ほぼ6:4の割合。個人コレクションが館蔵品をうまく補完し、アジアの現代アート全体への目配りを深くしている。個人によるコレクションの可能性を感じさせる展覧会だった。(文