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七十二候の【霞始靆】に入ります。

【霞始靆】は「かすみはじめてたなびく」と読みます。霞は気象用語にはありません。靄(もや)、霧、濃霧を視界のていどで使いわけています。
でも、古来から大気中に水滴や細かな塵(ちり)が増え、山やまに霧がかかり、ぼんやりと見えるようすを霞といってきました。
春は霞、秋は霧という感覚は私たちの心にいまも生きています。
「雨水」七十二候の次候で、第五候です。2月27日まで。
     霞ゆく春のふとんの暖かさ
眠ろうとしたときに4、5年前の光景が浮かんできました。当時のようすは、先輩のこの短歌によく詠われています。
     来て見れば都の春は人の波
       碧眼(あおめ )金髪 和語は聞こえず 孤舟
東山のインクライン(傾斜鉄道)は桜の名所です。カメラを片手に訪れました。たくさんの人がそぞろ歩きながら、満開の染井吉野を愛(め)でています。なんだか人まで、桜の花に見えてきて。
日本語、中国語、タイ語、英語など、ささやく声が鳥のさえずりのよう。結婚式の記念撮影をしていました。香港からでしょうか、中国系の人です。休憩中の花嫁さんと目があいました。
“Take a picture OK?”
“Yes”
一枚、二枚撮ったあと、三枚目はポーズもつけてくれます。
“You are beautiful”
“Thank you”
あの女性は、いまも幸せに暮らしているだろうか。と、ぼんやり
思っているうちに、眠りに入っていきました。
時に生きる。琵琶湖のほとりの草庵にて 大ざぶろう
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