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黄が変じ色定まりぬ紅の花

黄色い花が赤くなり、最後は「紅」になります。

七十二候の【紅花栄】に入ります。
「べにばなさかゆ」と読みます。七十二候の23番目で、二十四節気「小満」の次候です。5月30日まで。

紅花が咲きほこる時期といわれます。ピークはまだ出すこし先ですが。

紅花栄 Benibana sakau “Safflowers bloom.”
〔bloom;花が咲く〕 May 26-30

紅花はアザミに似た花をつけます。棘のある花をつむのは、朝露で少しでも柔らかくなる早朝です。咲き始めは黄色ですが、開花が進むにつれ橙に、そして紅色に変化していきます。その色の変化は恋心にもたとえられてきました。

紅花の原産地は地中海沿岸、またはエジプトのナイル川流域といわれています。4500年も前のミイラを巻いてあった布に、紅花の色素が認められました。日本には遅くとも飛鳥時代に、中国を通して伝えられました。

花を採取して乾燥したものを「紅花」といい、染料や薬用に。そして口紅にもなりました。江戸時代には超高級品で、ひと塗りで450円ほど。毎日塗っていたら、月1万円を軽くこえます。

目を閉じぢて思ひ出のなかちりぬるを
 目を開けたれば花も新たに

紅花の黄色から連想で、2年前に見かけた黄色の薔薇を思い出しました。米原市の「ローザンベリー多和田」のガーデンにて。今年もたくさんの薔薇が色とりどりに咲いているでしょう。

あなたが幸せでありますように 
琵琶湖を望む草庵にて
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