スマホと掛布団と僕たちの未来
先日、久々に何の予定も入れず休日を過ごした。
昼前に起きてnoteの記事を投稿し、X(旧Twitter)にもその記事を載せる。
少しのんびりした後、「一人カラオケでも行くか」と思い立ち、スマホで近隣の店を探して予約。カラオケ屋に着き、長らく使っていなかった「採点機能」を使うと、思った以上に高得点が出て驚いた。
休日を過ごす中で使ったもの、X(旧Twitter)、スマホのネット検索、カラオケの採点機能。実はこれらは全部ドラえもんの道具が実現したものなのである。
こう考えると技術の進歩には目を瞠るものがある。
しかし、ドラえもんと同時代の22世紀から来たのび太の祖先、セワシ君はそれほど幸せそうには見えない。人は便利だけでは幸せになれないのだろうか。
時折、便利の意味が分からなくなる。
数年前に映画化されたドラえもんの映画「スタンドバイミー」。未来へ帰らなければならなくなったドラえもんを安心させるために、のび太が勇気を振り絞ってジャイアンに立ち向かう感動的な話。
さらに僕が感動したのは原作の最後の2コマ。
微妙に掛布団の位置が上がっている。
おそらく未来へ旅立つ前にドラえもんがのび太の布団を掛け直してあげたのだろう。
こんな細部に2人の強い絆が描かれている。
のび太を幸せにするのはどこでもドアでもタケコプターでもなく、ドラえもんとの友情なのだ。
便利を追求し、世の中は常に変化し、人々も変化を絶えず迫られる今の時代。
一方で愛情、友情、絆、といった、いつの時代も変わらない生きていく上で変わらず大切なこと。
変わる大切さとともに、昨日と同じように今日があることの尊さをかみしめる。
22世紀はどんな社会になっているのだろう。
実際に知る術はないが、便利さを享受しながらも多くの人が幸せを感じられる世の中になっていると信じたい。争いのない世界になっていると願いたい。
そうした社会に導くために、ドラえもんならどんな言葉をのび太に語るのだろう。いったいどんな道具を出すことができるだろう。
とある休日の昼下がり、人気漫画はそんなことを僕に想像させてくれた。