見出し画像

アガサ・クリスティー再読感想文 その2 探偵と魅力的な脇役たち(前編)

 脇役が好きです。

 主要人物ももちろんですが。
 ほんの脇役に至るまで、細かく深く丁寧に描いた作品が好きなので、どちらかといえば小説は長い方がいいかな、などと思っています。
(もちろん短い物語でも面白いものはたくさんありますが)

 例えばジョン・アーヴィングの『ガープの世界』。
 掃除婦ジルシー・スローパーや美容師のハリエット・トラッケンミラーとか。

 ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』。
 二等大尉スネギリョフとか官吏ペルホーチンとか。

 ガルシア・マルケスの『百年の孤独』のサンタ・ソフィア・デ・ラ・ピエダも然り。

 どんな登場人物も魅力的に描かれている長編が大好きなのですが。

 推理小説は基本的に謎解きが中心の物語。
 複雑な人物造形や心理描写がなくても十分楽しめるわけですし。
(もちろん心理描写が素晴らしい推理小説もあると思いますが。)
 
 なのでクリスティーの長編も。
 人物描写やその内面の心理描写など、結構短く、的確に、サクサクと手際よく進んでいきます。

 でもクリスティーの描く人物たちは。
 描写は短くても不思議とユニークで魅力的。

 ああ、こういう人いるなあ。とか。
 こういう人ってこうだよね。

 などと思わせてくれる面白い人物がたくさん登場します。

 そしてクリスティーの「こういう人いるよね」は。
「単純でありきたり」というのとはちょっと違っていて。

「わがままなお嬢様」も「詮索好きな中年女性」も「貧しく哀れな被害者」も。

 一見よくある人物が、実はその人なりの矜持や情熱や生き方の芯みたいなものを持っていて、それが短い描写の中に垣間見えたりして。
 そこにわたしは魅力を感じています。

 そんなクリスティーのキャラ作りの方法とか、それを利用した騙しのテクニックとか、ミス・マープルの捜査法がそれと近いかも? なんてお話もしたいのですが。

 好きな登場人物がとにかく多くて、紹介するだけでもかなり長くなってしまいました。
 そこで今回と次回の2回に分けて、まずはわたしが好きな登場人物を簡単に紹介したいと思います。
 その後「人物造形で騙す」クリスティーのキャラ作りのことなど。

 その1で予告していた予定が変更になります。
 ごめんなさい。

 それとなるべく確認しながら書いているのですが、何せ作品数が多くて。
 記憶違いがあったらごめんなさい。
 作品ごとの記事を書くときにまた確認して、さらに詳しくお話したいと思っています。

 また、私の知識では足りない分をその1でお話しした2冊に助けていただいてます。

・『アガサ・クリスティー百科事典 ―作品・登場人物・アイテム・演劇・映像のすべて―』数藤 康雄編、竜 弓人編、早川書房、2004年出版。

・『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』霜月 蒼著、杉江松恋解説、早川書房、2018年。
 
 感謝です。

 

 言い訳が長くなってしまいましたが。
 まずは、主要人物。名探偵ポアロとミス・マープルから。




1 二人の名探偵

 ① エルキュール・ポアロ

 初登場は『スタイルズ荘の怪事件』。
 クリスティーの初めて書いた探偵小説です。

旧友の招きでスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズは到着早々事件に巻き込まれた。屋敷の女主人が毒殺されたのだ。調査に乗り出すのは、ヘイスティングズの親友で、ベルギーから亡命したエルキュール・ポアロだった。不朽の名探偵の出発点となった著者の記念すべきデビュー作が新訳で登場。(解説 数藤康雄)

早川書房公式サイト

 物語の語り手ヘイスティングズも初登場。この先事件の語り手として、友人として、事件解決に関わってくるのですが。
 実は意外と一緒にいません。ポアロ三作目『アクロイド殺し』では海外に行ってしまっていたり。その後一時帰国して合流したり。
 ホームズとワトソンとはちょっと違う関係も面白いのですが。
 ともかくこの作品がポアロデビュー作。
 ジャップ警部も出てますね。
 

 ポアロは「尊大でイヤミ」というイメージがあるそうです。『完全攻略』で霜月氏がおっしゃっていました。でも霜月氏は「イヤミどころか普通に可愛いではないですか。」とおっしゃっています。(『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』p.33)

 私もその意見に大賛成。

 例えば。
・細心の注意を払って口髭を手入れしたり、白髪を染めてみたり。
(『ABC殺人事件の冒頭でヘイスティングズを驚かせる会話とか楽しいです。)

・どこにいくのもエナメルの靴で服装に妥協しないとか。
(これは確か複数の作品で描かれていたはず。)

・他人の家でも、ものがきちんと置かれていないのを気にして直してしまったり。
(これも複数で。「スタイルズ荘」でもあったはず。この辺が潔癖症で嫌味って感じに取られてしまうのでしょうか?)

・美食家で、甘いもの好き。
(イギリスの刑事さんがビールを飲む横で甘いリキュールとか飲みます。イギリスの料理を非難したり、イギリス人が朝食をしっかり食べちゃうから後の食事を楽しめないとか批判していた気がします。)

・自分に自信があって褒められると嬉しくて謙遜はしません。
(逆にイギリス人の謙遜癖を嗜めます。)

・寒いのが苦手でいつも厚着。
(確かイギリス人が寒くても窓を開けて空気を入れることに眉を顰めていたような。)

・恋する人を応援します。
(イギリス人の恋愛下手を残念に感じていたようです。そして殺人事件を解決する間にいくつものカップルを誕生させます。)

 イギリスにとって外国人という設定なので、文化的なギャップもコメディタッチで描かれていて楽しいです。

 時々出てくるフランス語も好きです。
 ヘイスティングズに「モ・ナミ(我が友)」と呼びかけるのも有名ですよね。
 悩める人たちに「パパ・ポアロに任せなさい」と言って優しかったりします。
(確かそんなセリフだったはず。間違ってたらごめんなさい。)

 なんだかユニークでいい人という印象。
 私の中ではポアロはすっかり「面白くて可愛らしい人」です。

 それにもちろん賢く、とても誠実。
 すごく魅力的です。

 最近映画化されたポアロはかっこいいですよね。
 原作とはかなり違ったイメージ。
 それもまた面白いですが、その辺りは「映像化のお話」で。


 ② ミス・マープル

 初登場は1928年に発表された雑誌掲載の短編「火曜クラブ」。
 長編デビューは1930年の『牧師間の殺人』。
 その後短編を一冊にまとめた短編集『火曜クラブ』を1932年に発表。
(『アガサ・クリスティー百科事典』から。) 

 ということで「火曜クラブ」がデビュー作でいいでしょうか。

 

甥のレイモンドを筆頭に、前警視総監や画家など様々な職業の人々がミス・マープルの家に集った。一人の提案で各自が真相を知っている昔の事件を語り、その解決を推理しあうという〈火曜クラブ〉ができたが……田舎の老婦人ミス・マープルが、初めて驚異の推理力を披露した短篇13篇を収録。

同上

 全部で13編ありますが。
『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』の霜月蒼氏によると、前半六編と後半七編は書かれた年と雑誌が異なり、そのため物語の出来も、ミス・マープルが事件に介入する度合いも異なるそうです。

 読んでみて確かに!となりました。
 そのせいか前半と後半で読後感がちょっと違うかも。
 私は、後半の舞台となるバントリー邸のミセス・バントリーが好きなので、その辺も印象が異なる要因かもですね。

 この一冊の中だけでなく。
 ポアロもそうですが、何年もかけて何冊も新作が発表されているため、描かれた時期によって探偵達の性格なども多少変わってきているようです。

 霜月蒼氏も『ポケットにライ麦を』あたり以降に書かれたミス・マープルがかっこいいとおっしゃっていますが、私もそう思います。

 上品な老婦人が正義の執行人のように見えてきます。
(初期の「悪事など何も知らない穏やかそうな村の老婦人が実は賢くて。」というのももちろん好きですが。)

 『パディントン発4時50分』の時のミス・マープルが「老いた自分に何ができるか」と箇条書きにして考えたり、そのリアリストぶりも好きです。
 現実を甘く見ることなくいつも最悪を想定するところなども。

 賢くて、現実的で、厳しくて、かっこいい。
 何より正義感が強い(特に後期)ミス・マープル。

 そいういところがすごく好きです。

 ふたりの探偵。
 今後それぞれの作品の記事で詳しくお話ししたいと思います。


2 魅力的な脇役女性たち。

 クリスティーの魅力的な脇役たちを、と思ったのですが、なんだか女性ばかりになってしまいました。
 いわゆる脇役だけでなく、ポアロとミス・マープル以外の、かなり主要な登場人物も一緒にお話しします。

 ただし多いので、またネタバレも避けたいので今回は簡単に。
 探偵たちと同様に、あとで個別の物語の記事で詳しくお話ししたいと思います。


 まずはポアロものから。

 ① 『アクロイド殺害事件』のカロライン・シェパード。

 
 事件の語り手ジェームズ・シェパードのお姉さんです。

 創元推理文庫の『アクロイド殺害事件』では、冒頭に「作者の言葉」としてクリスティー自身の文章が載っています。
(なので東京創元社文庫から引用になります。)
(ハヤカワ文庫ですと『アクロイド殺し』になります。)

 カロラインは著者自身も特に好きな人物だったようです。
 お芝居のために脚色された時、キャラが変わってしまったらしく、それを嘆いています。

詮索好きな、気の強い、中年のわがカロラインは、一朝にして消え失せ、魅力に富んだ、美貌の、しかしながらまるっきり個性を持たぬ若い娘さんに変えられてしまった。作者として、これほどつらいことはなかったといっていい。

アガサ・クリスティー著 大久保康雄訳 『アクロイド殺害事件』創元推理文庫 2004年新版 P.9

 クリスティーは「魅力に富んだ、美貌の、しかしながらまるっきり個性を持たぬ若い娘さん」よりも「詮索好きな、気の強い、中年の」女性を面白いと思っているようです。

 そしてカロライン。
 確かに「詮索好きな中年女性」なのですが。

 村の情報を入手するツテ(メイドさんとか配達の人とか)をたくさん持っていてそれぞれとの会話が楽しそうなところとか、隣に越してきた謎の人物(実はポアロ)の秘密をあの手この手で果敢に探ろうとするところも楽しそうで。
 読んでいるこちらも楽しくなってきます。
 弱い性格のお坊ちゃんや辛い境遇の女性にも優しく、弟にも愛情深いところとか。
 かなり好きです。

 ミス・マープルの原型だとも言われているようです。
 

 でもクリスティー。
「美貌の若い娘さん」もちゃんとユニークに描いています。
 それは。

 ② 『エッジウェア卿の死』のジェーン・ウィルキンソンとカーロッタ・アダムズ。


 どちらも女優で、特にジェーンはとても美しい人。
「美貌の若い娘さん」(ちょっと年上かも)なのですが。

 まず、ジェーン。
 彼女はエッジウェア卿夫人で美しいアメリカの女優。
 ポアロの食事を無理やり中断させ、ポアロの専門外の離婚の解決を頼んだりします。自己中心的な振る舞いばかりで、いかにもわがままな大女優という感じがよくあるタイプに見えますが。

 好きというより。なかなか見事な女性で。

 ネタバレになっちゃうので今回はお話しできないのですが。
 後の記事で詳しくお話ししたいです。

 カーロッタもアメリカの女優です。
 人物模写の一人芝居の舞台を演じ(それもすごいのですが)、ちょうどロンドンで注目され出した人です。
 野心に燃え、お金に魅力を感じ、でも妹に対する愛情は深く。

 姉から妹への手紙が素晴らしくて。

 二人ともなかなかクセのある人物で魅力的です。


 ③ 『ABC殺人事件』のアリス・アッシャーとメアリ・ドローワー

 地名と名前のアルファベット順に起こる連続殺人事件。最初の犠牲者はアンドーヴァーのアリス・アッシャー。
 彼女は夫と別居し一人で小さな煙草店を営む老女。メアリはその姪です。


 アリスはいわゆる「貧しい哀れな被害者」。
 しょっちゅうお金をせびりにくる飲んだくれの夫に悩まされる可哀想な女性。
 なのですが。

 クリスティーはそれだけでは終わらせません。
 短い場面の簡単な表現で、姪の証言を使い、しっかりと生きてきた一人の女性の姿を浮かび上がらせます。

 叔母の貯蓄を聞かれた姪の証言。
「貯蓄銀行に少し預けていました──まともな葬式が出せるだけのお金です。叔母はいつもそう言っていました。それ以外はカツカツの暮らしをしていたんです」(『ABC殺人事件』 p.60)

 また叔父が叔母を殺したと聞かされ驚く姪。
「おばが食ってかかると、脚のあいだに尻尾を巻き込んだ犬みたいにすごすご引っ込むのを見ているからです。」(同上 p.58)

 それなのに叔母はなぜ夫にお金を渡し続けたのかと聞かれれば
「だって、夫なんですもの。お分かりでしょう?」(同上)

 そもそもなぜ叔母は夫と別れなかったのかに対して。

「だって、あいつはおばにとって夫なんですよ。その関係からは逃げ出せません」
娘は素朴に、だがキッパリと言った。

(アガサ・クリスティー著 堀内静子訳『ABC殺人事件』早川書房 p.58)

 飲んだくれて悪態をつく夫に負けない気の強さを持ち、しかし彼を見捨てることなく毎週少しずつお金を渡しながら、自分の分はまともな葬式ができるくらいの貯蓄をし、カツカツの生活をしながらも逞しく生きてきた女性。

 当時のイギリスの貧しい労働者階級の「働き者の、まっとうな女性」(同上 p.45)で、この階層の倫理観をしっかりと持ち、情け深く、自立した女性。そんな姿が浮かんできます。

 姪のメアリも11歳の頃母を亡くし16歳で働き始めました。同じ貧しい労働者階級で、休みの日は叔母と過ごす「とても立派な、しっかりした娘さん」(同上 p.45)です。

 頼るもののない身で自立し、でも互いを思い合う二人の関係がすごくいいなと思いました。

 それから叔母の悲劇を知ったのち彼女が言う言葉。

あれは──あれは正しいことじゃありません──叔母が殺されたのは

同上 p.62

 真っ当な生き方をしてきたメアリが殺人という理不尽な出来事に直面して思わず溢れた言葉。強く印象に残りました。

 この言葉が後々ポアロにヒントを与えます。
 そういうところがまた、クリスティーはうまいなあって思います。


 ④ 『ナイルに死す』のリネット・リッジウェイとジャクリーン・ド・ベルフォールとコーネリア・ロブスンとミセス・アラートン

 「ナイルに死す」は船上の群像劇みたいな物語なので(船に乗るまでかなり時間がかかりますが。)主要な登場人物も多くそれぞれが魅力的。

 リネットは美しい財産家。羨望の的で恨みも買いがち。いわゆる「わがままで自分本位のお嬢様」ですが、クリスティーはやはりそれだけでは終わらせません。
 結婚して貴族の屋敷に住むよりも自分の家の主人になることを望むところとか、長い面倒な書類も必ず最後まで目を通してサインするとか、しっかりしていて独立心がある女性。
 友人である貧しいジャクリーンに対しても、お金持ちを頼るだけのただの取り巻きとは違う人だとちゃんと認識していています。
 自分が孤独だということに気づいてないところとかもいいです。

 ジャクリーンは貧しいけど逞しく情熱的な女性。
 裕福なリネットを利用するようなことはなくて。
 この二人。良き友人であったはずが・・・。と言うお話なのですが。

 コーネリア・ロブスンは不遇にもかかわらず他者を恨まず羨まず。自分なりの楽しみを見つけられる人。好きです。

 ミセス・アラートンは、ちょっと困った息子といい関係を保っているお母さん。楽しくて可愛らしく健全な人です。船上で息子と仲良くなる不幸なお嬢さんに対して同情し、とても親切にできる思いやりのある人で。

 他にもまだまだ船に乗り込んでいます。
 その人たちの人物造形とかその関係性の動きみたいなものがとても面白く見事です。



 という感じで。
 今回はここまでです。
 ちょっと中途半端になってしまってごめんなさい。
 キリの良いところが見つけられなくて。

 前編はかなり有名どころばかりになってしまいましたが、人気作はドラマもよくできていて魅力的な登場人物が多い、ということかもしれません。
 後編はちょっと渋めかも。


 後編、お話しする予定の登場人物は。(番号は前編に続けています)

⑤ 『五匹の子豚』のカロリン・クレイルとエルサ・グリヤーとアンジェラ・ウォレンと先生も。

 カロリンは16年前の殺人事件で有罪となった女性。娘に自分は無実であるという手紙を残し獄中で病死します。娘はポアロに母親の潔白を明らかにしてほしいと依頼するのですが。
 特にカロリンの人物造形が複雑で深くて。
 彼女が妹に宛てた手紙も本当に素晴らしくて。
 他の女性たちも素晴らしい。
 知る人ぞ知る傑作です。


⑥ 『ホロー荘の殺人』のルーシー・アンカテルとヘンリエッタ・サヴァナクとガーダ・クリストゥとミッジ・ハードカースルとクラブトリーばあさんも。

 アンカテル夫妻が親族を招いて過ごす週末のホロー荘。
 これも群像劇という感じで、魅力的な女性がたくさん出てきます。
 そしてこれも知られざる名作です。


 ⑦ 『葬儀を終えて』のギルクリスト

「だってリチャードは殺されたんでしょう?」
 リチャードの葬儀の席でこんなセリフを言ってしまう妹のコーラ。その場の空気を読めない人みたいに描かれていますが。
 彼女の発言が波紋を呼び、という物語。
 ギルクリストはコーラの家政婦というかコンパニオンというか。
 後で詳しく。
 

 続いてミス・マープルから。

⑧ 『予告殺人』のレティシア・ブラックロックとドラ・バンナーとヒンチクリフとエイミー・マーガトロイドとベル・ゲドラーとダイアナ・ハーモン

 リトルパドックスの邸で殺人予告のお知らせが。
 女主人のレティシアにはなんの事かわからず。とりあえず村の住人が集まるだろうと思い一応準備して待つのですが。というお話で。
 集まる村人たちの群像劇みたいになります。
 特にわたしが好きなのはレティシア。
 ドラとの関係も好きです。


⑨ 『パディントン発4時50分』のルーシー・アイルズバロウとミセス・マギリカティ

 その1でもお話ししました。
 ルーシーもいいですがミセス・マギリカティもかなり好きですね。


 続いて
 複数の作品に登場する脇役たちも取り上げます。
『百科事典』を参考に登場作品を挙げておきますと。

① バトル警視 
『チムニーズ館の秘密』『七つの時計』『開いたトランプ』『殺人は容易だ』『ゼロ時間へ』に登場

② ジャップ警部 
『スタイルズ荘の怪事件』『ビッグ4』他多数(七本の長編と十三本の短編に登場)

③ ミス・レモン
『パーカー・パイン登場』『ヒッコリー・ロードの殺人』『ヘラクレスの冒険』『死者のあやまち』『第三の女』『像は忘れない』と短編「スペイン櫃の秘密」「あなたの庭はどんな庭?」に登場

④ アリアドニ・オリヴァ夫人
『ひらいたトランプ』『死者のあやまち』他多数(七本の長編と二本の短編に登場)

⑤ ダーモット・エリック・クラドック 
『予告殺人』『パディントン発4時50分』『鏡は横にひび割れて』と短編『教会で死んだ男』に登場

⑥ ミセス・バントリー
『火曜クラブ』『書斎の死体』『鏡は横にひび割れて』に登場。

 もしかしたらわたしはバントリー夫人が一番好きかもです。


 という感じで。
 後編も結構長くなりそうですが、お付き合いいただけると嬉しいです。


 次回。
「アガサ・クリスティー再読感想文 その3 探偵と魅力的な脇役たち(後編)」

 2月25日公開予定です。
 よろしくお願いします。

 でもやっぱり中途半端かな?
 一つにまとめた方が良かったかな?


#海外文学のススメ

いいなと思ったら応援しよう!

十四
よろしければサポートお願いします!