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「東京創元社 復刊フェア2025」恒例Webアンケートのための未読感想文(後編) ジョン・ディクスン・カー(カーター・ディクスン)とS・S・ヴァン・ダインとドロシー・L・セイヤーズとF・W・クロフツと。

「あなたの復刊してほしい創元推理文庫」というとても嬉しいアンケート企画。
 締切は過ぎてしまいまいしたが。

 前回に引き続き、アンケートのために試行錯誤した未読感想文。
 後編です。

 相変わらず古い海外小説ばかりなのですが、よかったらお付き合いください。

 すみません、多いです。



1 ジョン・ディクスン・カーとカーター・ディクスンの

 まずは著者紹介を東京創元社公式サイトから。

 1906年アメリカ、ペンシルヴェニア州生まれ。1930年に予審判事アンリ・バンコランが登場する『夜歩く』を発表。ギディオン・フェル博士シリーズの『帽子収集狂事件』、ノンシリーズの『皇帝のかぎ煙草入れ』のほか、カーター・ディクスン名義によるヘンリ・メリヴェール卿シリーズ『ユダの窓』など、オールタイム・ベスト級の傑作を次々とものし、熱狂的な読者を獲得。〈不可能犯罪の巨匠〉と呼ばれる。77年没。

東京創元社公式サイト

 ジョン・ディクスン・カーカーター・ディクスンという名義でも作品を発表していて、それぞれギディオン・フェル博士ヘンリ・メリヴェール卿という名探偵が登場します。

 上述の『帽子収集狂事件』とか『皇帝のかぎ煙草入れ』とか『ユダの窓』とか。
 手に入るものは片端からほとんど読みました。
 どれも面白かったです。

 ただ、そもそも多作で、在庫切れも多くて。
 できれば出版年の早いものから順番に読みたいので、今現在、在庫切れの作品で初期のものから復刊していただけるとありがたいです。

 とりあえずまだ私が手に入れていない作品の書名と公式サイトに書かれたあらすじを並べてしまいますね。


 まずはジョン・ディクスン・カー名義のものから。

 ① ギディオン・フェル博士シリーズの

  「アラビアンナイトの殺人」 宇野利泰訳

 ある夏の夜のこと、ロンドンの博物館をパトロール中の警官は怪人物を発見したが、その人物は忽然と消滅してしまった。しかも博物館の中には殺人事件が発生していた。ユーモアと怪奇を一体にしたカーの独特な持ち味が、アラベスク模様のようにけんらんと展開する代表的巨編。フェル博士がみごとな安楽椅子探偵ぶりを発揮する異色作である。

同上

  「魔女の隠れ家」 高見浩訳

 チャターハム牢獄の長官をつとめるスタバース家の者は、代々、首の骨を折って死ぬという伝説があった。これを裏づけるかのように、今しも相続をおえた嗣子マルティンが謎の死をとげた。〈魔女の隠れ家〉と呼ばれる絞首台に無気味に漂う苦悩と疑惑と死の影。カー一流の怪奇趣味が横溢する中に、フェル博士の明晰な頭脳がひらめく……!

同上

  「猫と鼠の殺人 」 厚木淳訳

 猫が鼠をなぶるように、冷酷に人を裁くことで知られた高等法院の判事の別荘で判事の娘の婚約者が殺された。現場にいたのは判事ただ一人。法の鬼ともいうべき判事自身にふりかかった殺人容疑。判事は黒なのか白なのか? そこへ登場したのが犯罪捜査の天才といわれる友人のフェル博士。意外な真犯人と、驚くべき真相を描くカーの会心作。

同上

  「死時計 」 吉田誠 訳

 月光が大ロンドンの街を淡く照らしている。数百年の風雨に黒ずんだ赤煉瓦の時計師の家、その屋根の上にうごめく人影。天窓の下の部屋では、完全殺人の計画が無気味に進行している……。死体のそばに、ピストルを手にした男が立っていたが……。奇想天外の凶器! 魚のように冷血な機略縦横の真犯人と対決するのは、おなじみフェル博士。

同上

  「仮面劇場の殺人 」 田口俊樹訳

 かつて、舞台で俳優が急死するなど不幸の続いた仮面劇場。そこでいま、新たに結成された劇団が初公演を控えていた。演目は因縁の『ロミオとジュリエット』。過去との符合に得体の知れぬ不安が漂う初公演前夜、悲劇は起きた。何者かの放った石弓の矢が、観劇中だった往年の名女優の体を貫いたのだ。フェル博士がアメリカで遭遇した難事件。

同上

 

 ② そのほかの長編の

 こちらはフェル博士シリーズではなく、歴史推理小説のようですね。

  「死の館の謎 」 宇野利泰訳

 1927年のニュー・オーリンズ。過去に奇々怪々な事件の起きたことで〈死の館〉という異名をもつ〈デリース館〉に、またも発生した不可思議な事件!! 作者カーの若かりし日を彷彿とさせる歴史小説作家ジェフ・コールドウェルの目を通して描かれる、ジャズとT型フォード全盛の古き良き時代。歴史推理巨編。

同上

  「血に飢えた悪鬼」 宇野利泰訳

 時は一八六九年。ニューヨークからもどったキット・ファレルは、ロンドンに着いた早々、奇怪な事態に遭遇する。そして彼の目前の密室状況下で、ユドルフォ荘の主人が撃たれたのだ! ガス灯のきらめく十九世紀半ばのロンドンを舞台に、『月長石』の著者ウィルキー・コリンズが名推理を発揮する。巨匠ディクスン・カーの遺作。

同上

  「亡霊たちの真昼」 池央耿訳

 一九一二年の十月。作家のジム・ブレイクはハーパー社の依頼でニュー・オーリンズへと向かった。下院議員候補で、同姓のクレイ・ブレイクを取材するためだった。だが、南へ向かう列車の中から、ジムのまわりには不可解なことが連続して起こる。そして、自殺としか思えない情況の下で、殺人事件が発生する。最晩年の歴史推理。

同上


 この中では特に「血に飢えた悪鬼」が気になります。
 ヴィクトリア朝のイギリスを舞台にした歴史ミステリらしいのですが。
 主人公の青年キット・ファレルは後に述べます『青銅ランプの呪』(カーター・ディクスン名義のヘンリー・メリヴェール卿シリーズの第16長編)にも出てくるらしいです。
 そちらとどう繋がっているのか。

 それと何よりも。
 物語の探偵役がなんと『月長石』の作者ウィルキー・コリンズだとか。

 え? どういうこと?

 『月長石』は私が推理小説を読む習慣を持つ前から読んだことのある海外ミステリーで。
 推理小説としては古典中の古典。
 カーからコリンズへのリスペクト?

 気になります。


 ③ 短編全集の

  「カー短編全集3パリから来た紳士 」 宇野利泰訳

 カー短編の精髄を集めたコレクション、本巻にはフェル博士、H・M(ヘンリ・メルヴィル卿)、マーチ大佐といった名探偵が一堂に会する。内容も、隠し場所トリック、不可能犯罪、怪奇趣味、ユーモア、歴史興味、エスピオナージュなど多彩をきわめ、カーの全貌を知るうえに必読の1巻。殊に「パリから来た紳士」は、著者の数ある短編の中でも最高傑作といえよう。解説=中島河太郎

同上

  「カー短編全集4幽霊射手」 宇野利泰 訳

 カーの死後の調査と研究に依って発掘された、若かりし日の作品群や、ラジオ・ドラマを集大成した待望のコレクション。処女短編「死者を飲むかのように……」を筆頭に、アンリ・バンコランの活躍する推理譚と、名作「B13号船室」をはじめとする傑作脚本。不可能興味と怪奇趣味の横溢するディクスン・カーの世界! 解説=戸川安宣

同上

  「カー短編全集5黒い塔の恐怖」 宇野利泰/永井淳 訳

 今は亡き〈不可能犯罪の巨匠〉ディクスン・カーの、長編小説以外の精華を集大成した一大コレクション。ことに、傑作怪奇譚をはじめ、ラジオ・ドラマ、ホームズもののパロディ、推理小説論等、多方面にわたる業績を集め、巻末に詳細な書誌を付した本巻はカーの足跡をたどる上で逸することのできない一冊となろう。

同上

  「カー短編全集6ヴァンパイアの塔 」 大村美根子/高見浩/深町眞理子訳

 全員が互いに手を取り合っている降霊会の最中、縛られたままの心霊研究家が殺される。密室状況下で死んでいた男は自殺かと思われたが、死体の周囲に凶器が見あたらない、等々、カーの本領が発揮された不可能興味の横溢するラジオ・ドラマ集。クリスマス・ストーリー「刑事の休日」を併載。巻末には松田道弘の「新カー問答」を収める。

同上

 短編全集の3から6が在庫切れなのですが。

 特に3を。
 最高傑作という表題作を読んでみたいなと。



 続いてカーター・ディクスン名義のものから。
 こちらもたくさんあるので取り合えず書名を並べてしまいます。

 ④ヘンリ・メリヴェール卿シリーズの

  「赤後家の殺人」 宇野利泰訳

 その部屋で眠れば必ず毒死するという、血を吸う後家ギロチンの間で、またもや新しい犠牲者が出た。フランス革命当時の首斬人一家の財宝をねらうくわだてに、ヘンリ・メリヴェル卿独特の推理が縦横にはたらく。カーター・ディクスンの本領が十二分に発揮される本格編である。数あるカーの作品中でもベストテン級の名作といわれる代表作。

同上

  「爬虫類館の殺人 」 中村能三訳

 第2次大戦下のロンドン、熱帯産の爬虫類、大蛇、毒蛇、蜘蛛などを集めた爬虫類館に、不可思議な密室殺人が発生する。厚いゴム引きの紙で目張りした大部屋の中に死体があり、そのかたわらにはボルネオ産の大蛇が運命をともにしていた。そして殺人手段にはキング・コブラが一役買っている。幾重にも蛇のからんだ密室と、H・M(ヘンリ・メルヴィル卿)とのくみあわせ。

同上

  「孔雀の羽根」 厚木淳訳

 2年前と同じ予告状を受け、警察はその空家を厳重に監視していた。銃声を聞いて踏み込んだ刑事が見たものは、若い男の死体、孔雀模様のテーブル掛けと、10客のティーカップ。なにもかもが2年前の事件とよく似ていた。そのうえ、現場に出入りした者は被害者以外にはいないのだ。この怪事件をH・M(ヘンリ・メルヴィル卿)は、32の手掛かりを指摘して推理する!

同上

  「仮面荘の怪事件」 厚木淳訳

 ロンドン郊外の広壮な邸宅、〈仮面荘〉。ある夜、不審な物音に屋敷の者たちが駆けつけると、名画の前に覆面をした男が瀕死の状態で倒れていた。その正体はなんと、屋敷の現当主スタナップ氏その人だったのだ! なぜ自分の屋敷に泥棒に入る必要があったのか? そして、彼を刺したのはいったい誰なのか? 謎が謎を呼ぶ、ディクスン・カー中期の本格推理。

同上

  「青銅ランプの呪 」 後藤安彦訳

 女流探険家がエジプトの遺跡から発掘した青銅ランプ。持ち主が消失するという言い伝えどおりに、イギリスへ帰国したばかりの考古学者の娘が忽然と姿を消した。さらに!? 本書は、ディクスン・カーがエラリー・クイーンと一晩語り明かしたあげく、推理小説の発端は人間消失の謎にまさるものなしとの結論から書かれた作品で、中期で最も光彩を放つ大作である。

同上

  「一角獣の殺人 」 田中潤司 訳

 パリで休暇を楽しむケン・ブレイクは、美女イヴリンとの再会により、“一角獣”をめぐる極秘任務に巻き込まれた。そして嵐の中たどり着いた『島の城』では、目撃者のいる前で怪死事件が発生。死体の額には鋭い角のような物で突かれた痕が残っていた。フランスの古城を舞台に、希代の怪盗、パリ警視庁の覆面探偵、ヘンリー・メリヴェール卿が三つどもえの知恵比べを展開する! 解説=山口雅也

同上


 先ほどとの関連で「青銅ランプの呪」は読みたいです。
 カーとクイーンが一晩語り明かした結論から書かれた作品だというのも気になりますし。

 それと「赤後家の殺人」
「カーの作品中でもベストテン級の名作」と言われているようなので。

 
 
 ジョン・ディクスン・カー(カーター・ディクスン)の作品は。

 ここまでの題名やあらすじからもわかると思いますが。
 どれもなんというかおどろおどろしい感じがしますよね。
 怪奇趣味というか。
 そういうところがウリになってるみたいですが。
 でも読後感は結構、かなり明るいです。

 フェル博士やH・M卿のキャラクターによるところが大きいかも。
 この二人。面白くて好きです。


 とりあえず全部復刊して欲しいのですが、流石に多いと思ったので、アンケートにはカーとディクスンで二冊ずつ。

 ディクスン・カーは「アラビアンナイトの殺人」『血に飢えた悪鬼』。
 カーター・ディクスンは「赤後家の殺人」「青銅ランプの呪 」にしました。

 それでも多いかも。
 でも少しずつでいいのでいずれは全部復刊して欲しいです。


2 S・S・ヴァン・ダインの

 アメリカの作家。1887年生まれ。本名はウィラード・H・ライトといい、 美術評論家として一家を成していたが、 病気療養中に二千冊の推理小説を読破し、 自らS・S・ヴァン・ダインの変名に隠れて創作の筆をとった。 学究肌の探偵ファイロ・ヴァンスの登場する十二の作品は、 すべて本文庫に収録されている。 『グリーン家殺人事件』 『僧正殺人事件』 を頂点とする心理的探偵法で一世を風靡した。 1939年歿。

同上

 名探偵ファイロ・ヴァンスも好きです。
 著者は美術批評家だったそうで、名探偵も美術とか芸術一般に造詣が深くて、物語の中で彼の語る膨大な蘊蓄が楽しめます。

 私が初めて読んだのは「ベンスン殺人事件」でした。
 巨匠デビュー作。

 そこから順番に読んでいるのですが、『グリーン家殺人事件』以降が在庫無しになってます。
 例によっていくつかは古本屋さんとか図書館を探して読みましたが、まだ手に入らないないものもあって。
 復刊希望です。


  「ケンネル殺人事件」 井上勇 訳

 巨匠会心の第6作! 世界推理文壇の寵児となった作者が、〈コスモポリタン〉誌のたび重なる要請に応えて連載した本書は、果然ヴァン・ダイン・ファンの期待にたがわぬ傑作となった。古代中国陶器と犬についてのペダントリーに彩られた殺人事件は、それらの要素がクロスワード・パズルのように関連しあい、正しい解決へと導いていく。

同上

  「カシノ殺人事件」 井上勇 訳

 毒殺されたと推定されるのに胃から毒物が検出されぬ謎。単なる水をのんでは、つぎつぎに倒れる被害者。ただの水に、果たして毒物が含まれているのだろうか? H20のモチーフをたどるファイロ・ヴァンスは、ついにD20にたどりついた。カシノのルーレットの輪のように旋回をつづける事件は、一発の銃声とともにその回転をとめる……。

同上

  「誘拐殺人事件」 井上勇訳

 ガーデン殺人事件を解決して一息ついたファイロ・ヴァンスのもとへ、奇怪な誘拐事件の知らせがとどく。旧家の道楽息子が誘拐され、現金5万ドルの身代金を要求した紙が残されていたというのだ。現場を検証したヴァンスは「彼はもう死んでいる」とつぶやく。巨匠ヴァン・ダインの後期を飾る力作長編。付録として著者唯一の自伝を収録する。

同上

  「ウインター殺人事件」 井上勇 訳

 レクスン荘の当主カリントンは、秘蔵のエメラルドの安全に不安を抱き、名探偵ファイロ・ヴァンスの助力を要請した。ところが長男の帰国歓迎パーティの席上、宝石室の番人が殺され、彼の危惧は事実となって現われてしまった……無気味な死の影がおおいはじめる。巨匠ヴァン・ダイン最後の長編。巻末に有名な「推理小説の二十則」と「推理小説論」を収めた、ファン必読の書。

同上

 こちらも全部は多いかなと思ってアンケートには二冊だけ。

「ケンネル殺人事件」「カシノ殺人事件」を。

 やっぱり出版順に読みたいので。
 で。やはりいずれは全部復刊希望です。



3 ドロシー・L・セイヤーズとF・W・クロフツの

 ドロシー・L・セイヤーズは。

 イギリスの作家。1893年オックスフォードに生まれる。オックスフォード大学を卒業後、広告代理店でコピーライターの仕事をしながら、1923年デビュー作にして貴族探偵ピーター・ウィムジイ卿もの第一長編となる『誰の死体?』を発表。そのモダンなセンスにおいて紛れもなく黄金時代を代表する作家であり、名作『ナイン・テイラーズ』を含む味わい豊かな作品群は、今なお後進に多大な影響を与え、ミステリの女王としてクリスティと並び称されている。ほかの代表作に『五匹の赤い鰊』『学寮祭の夜』など。57年没。

同上

 セイヤーズは。
「ナインテイラーズ」が私は特別にものすごく好きです。

 
 大晦日。
 貴族探偵ピーター・ウィムジイ卿がたまたま訪れた古い教会のある村。
 その日は教会の鐘を夜通し鳴らす特別な日でもありました。
 一人体調を崩した者がいるというので急遽ウィムジイ卿が手伝うことに。

 というお話なのですが。

 独特の奏法で奏でられる教会の鐘がまず面白いです。私もこのお話を読むまで知らなかったのですが「転座鳴鐘術」という日本ではあまり聞いたことのない奏法だそうです。
 ウィムジィ卿が訪れた日は、その中でも特別長くて大変な曲を演奏する日。
 成功させようと練習を重ねてきた牧師さんと教区の人達がすごく良くて。
 小さいけれど古い歴史ある村の様子、そこに住む人々、特に牧師さん夫婦。
 何もかもが素晴らしく。
 
 でも事件自体はかなり地味です。
 そういうところも私はかなり好きですが。
 
 これ。本当に好きで何度も何度も繰り返し読みました。
 謎解きもそうですが、物語として素晴らしいです。

 いつか再読感想文を書きたいです。


 一方、クロフツは。

 1879年、アイルランド、ダブリン生まれ。鉄道技師であったが、病を得て長く休養した間に構想した『樽』を1920年に上梓し、好評を博する。続いて『ポンスン事件』『製材所の秘密』『フローテ公園の殺人』を発表。第5作『フレンチ警部最大の事件』でフレンチ警部を創造し、以後探偵役として定着させた。著書に『クロイドン発12時30分』『サウサンプトンの殺人』『フレンチ警部と毒蛇の謎』『フレンチ警視最初の事件』『殺人者はへまをする』等多数。1957年没。

同上

 フレンチ警部が有名で警察小説の大家、という感じでしょうか。
 私は代表作『樽』を最初に読んだのですが、読み始めたら止まらないという経験をしました。
(冒頭から数十ページ。本当にページを捲る手が止まりませんでした。)

 二人の作品はそれぞれ、続々復刻していますね。
 リクエストしなくても大丈夫かなと思いつつ。

 二人の連作があるというのでそれを読んでみたいなと。

  「ホワイトストーンズ荘の怪事件」

 ドロシー・L・セイヤーズ/F・W・クロフツ 他 宇野利泰 訳(初版1985年4月5日)

 遺産目当てに殺されそうだと訴える老夫人。そこで、はるばるロンドンからヴェテランの看護婦が呼ばれることになった。ところが、屋敷に到着する前、乗換え駅で、彼女は何者かの手で毒殺されてしまった。そして、さらに……!? 連続殺人の謎を追う警部の捜査。二転三転するプロット、意外な結末。第一線の作家が連作した話題の推理長編。

同上

 以上、復刊希望でした。



 ここでもう一つ。
 東京創元社にお願いがあります。
 厚かましいお願いかもしれませんが。
 
 『薔薇の名前』の文庫化を。

 ハードカバーは何年も前に(確か発売したばかりの頃?)購入し拝読いたしましたが。
 再読したいので。

 完全版が復刊予定と聞いたのですが。
 やはり文庫が良いです。
 どこでも読めるし。
 何度も読みたいので。

 そしてできれば活字を大きくしてほしいです。

 ぜひ!



 さて、次回は。
 アガサ・クリスティーの再読感想文を始めようと思います。
 海外推理小説を置いてくださっている本屋さんなら大抵一角を占めるあの真っ赤な背表紙です。

 クリスティーも多作ですし、再読感想文なのでちょっと長くなりそうなので、数回に分けて少しずつお話ししたいと思っています。
 毎回どうも長くなりがちなのでなるべく少しずつにしたいなと。


 次回
 アガサ・クリスティー再読感想文 
 その1「推理小説に詳しくはないけれど。」
 
 2025年2月11日公開予定です。


 散々推理小説の復刊のお話をしてきましたが。
 実は推理小説。そんなに詳しくありません。
 元々推理小説を読む習慣もなく、読んでもクリスティーとその周辺の、古い海外推理小説の文庫ばかり。

 でもクリスティーは面白い。
 私はどうしてこんなに再読してしまうのだろう。
 それはきっと。

 そんなお話をしたいと思っています。



 

#海外文学のススメ

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十四
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