育休中に亡くなった父への思い②
第2子の育休中に父がなくなりました。
自分の中では、後悔の気持ちが残り、なかなか気持ちの整理ができないので、noteに書きたいと思います。
前回の話はこちらです。
ついに父が危篤状態に
7月29日の朝、施設から電話がありました。
「お父様の体調が悪化しました。目の焦点が合わず、尿の量もだいぶ少なくなっています。今から医師に来てもらいますが、こちらに来れそうですか?」
子どもたちを夫に任せ、私は、急いで施設に向かいました。
施設につき、父の部屋に入ると、完全に目の焦点があっていない父。
私の呼びかけにも反応しません。
その姿を見て、私は、涙が溢れだしました。
医師からは、「この状態だと最悪の場合、今日お亡くなりになる可能性が高いです。もっても2,3日でしょう。早いうちにご家族の皆様にも来てもらったほうがいいかもしれません・・・」と。
しばらくの間、私は、頭が真っ白になり、涙が止まらなくなりました。
そして、「母を連れてきて父に会わせないときっと後悔する」という思いがわき、母を連れてくることにしたのです。
認知症の母を連れて再び施設へ
母は認知症が進行し、父の状態が理解できていませんでした。
父の体調悪化した時に面会させたことがありましたが、そのことも忘れています。
母の入居する高齢者住宅へタクシーで向い、父が危篤状態だとはつげずに「最近お父さんに会ってないから会いに行こうか・・・」と言って父のいる施設に向かいました。
父の姿を見て母は、「お父さんに会うのは久しぶりだね。お父さん寝てるみたいだから起こさないほうがいいね・・・」と状況がよく分かっていない様子。
母には、あまり精神的なダメージを与えたくなかったので、あえて、父が危篤だとは伝えないようにしました。
その後、母を高齢者住宅へ送り、再び父のいる施設へ向かいました。
ついに父とお別れの時がくる
母を送り、施設に戻ったのは、夜の8時ごろ。
意識がもうろうとしている父の手をさすりながら、色んな思いが私の頭の中をめぐりました。
「ごめんね・・・あの時病院へ搬送していたらもう少し回復したかもしれないのに・・・」
「ごはん食べれなくて辛かったよね・・・」
そして、ついに父とのお別れの時が訪れます。
7月30日1時57分、父は亡くなりました。
その後、施設の看護師さんから「夏場は遺体が傷みやすいので1時間くらいで葬儀屋さんに来てもらうように連絡をしてください。」と急かされ、悲しみに浸っている暇はありませんでした。
父は幸せだっただろうか・・・
父は、国家公務員で私が小さいころから全国各地を転勤していました。
私が小学校に入学してからは、単身赴任をして父と会えるのは週末のみ。在職中は、見知らぬ土地で苦労が絶えなかったと思います。
退職してからは、祖母の介護、障害のある兄弟の介護をしながら介護福祉士の資格を取得したり、母と旅行へ行ったりとそれなりに老後を楽しんでいたように思います。
15年前にパーキンソン病を患い、その後、腰椎圧迫骨折で腰が曲がって歩行困難になっても歩行器を使いながらアクティブに生活をしていました。
その後、体調がすぐれない日が増え、体も思うように動かなくて辛い思いをしたと思います。
療養型の施設に入居してからは、食事もとれなくなって意思疎通も困難になった父。
「いつ何が起きてもおかしくない」と言われてから1ヶ月。
食べることが好きだった父にとって点滴だけで過ごした1ヶ月はとても辛い日々だったと思います。
私もその姿を見ているのは、とても辛かった・・・・
父は幸せな人生を送れたのだろうか・・・?
後悔の気持ちが消えない日々・・・
父が亡くなってもう少しで2ヶ月。
私の心の中には、まだ後悔の気持ちが残っています。
今さら「あの時こうしていたら・・・」なんて思っても仕方がないことだとは分かっていますが・・・
父の死を通して、改めて思ったことは、当たり前のことですが、人間は食べれなくなると死ぬということ。
父の死をもって、食べることの大切さを改めて感じました。
父の場合、パーキンソン病や腎機能の低下など様々な要因が重なって体調が悪化してしまいましたが、「そもそも食事がとれていたら、少しは回復したかもしてない。」
と今でも思うことがあります。
父は、意識がもうろうとしながらも、亡くなる間際まで、「ごはんを食べたい」という思いは強かったのです。
しかし、嚥下機能が低下し、亡くなるまで1ヶ月間は、食事をとることはできませんでした。
高齢になったら、嚥下機能、咀嚼機能を維持することは、大切なことなのですね・・・
今でも、父の写真を見ると「ごはんが食べたい」と辛そうな表情でベットに横たわる父の姿が目に浮かびます。
後悔の気持ちをいつまでも引きずって、子供たちの前で思い悩んでもしょうがない・・・
これからは、残された認知症の母を支えていかなければならない・・・
noteに書いたことで少し、気持ちの整理ができたように感じます。
この記事を読んだくださった方、長々とお付き合いいただきありがとうございました。