100歳を超える長寿者が多い地域5カ所、実は日本のある地域もランクインしていた( ゚Д゚)
ブルーゾーンの名前の由来
ベルギーの人口統計学者ミシェル・プーランとイタリアの疫学者で医師のジャンニ・ペスは、長寿者が多いイタリアのサルデーニャ島バルバキア地方に、「青色マーカー」で印をつけ、これが「ブルーゾーン」という名称の由来となりました。
「日経ビジネス」電子版のレポートによると、バルバキア地方では1880年から1890年に生まれた人の中に、100歳以上の人が196人に1人という驚くべき数が確認されました。
その後、アメリカの作家ダン・ベットナーが2004年ごろから「ナショナル・ジオグラフィック」誌と組んで調査し、バルバキア以外に4つのブルーゾーンを発見しました。この調査により、長寿の秘訣が気候、自然食品、人間関係の密度にあることが明らかになりました。
5つのブルーゾーンはどこを指す?
5つのブルーゾーンは、イタリアのサルデーニャ島のバルバキア地方、アメリカのカリフォルニア州のロマリンダ、コスタリカのニコヤ島、ギリシャのイカリア島、そして日本の沖縄です。
これらの地域では、長寿の秘訣として、適度な運動、ストレスの少なさ、社交的な生活スタイル、適量のお酒、腹八分目の食事、植物性の食品の摂取が挙げられます。
長寿に必要な9つの生活習慣
この調査結果により、長寿に必要な生活習慣が9つあることがわかりました。
①日常生活でよく体を動かし、規則的な運動をする
長寿に必要な運動とは、毎日の生活に自然と取り入れられるような身体活動や、運動習慣が規則的であることです。ウォーキングやガーデニング、家事などが該当します。運動を通じて、筋肉量の維持や血流量の増加、骨密度の向上、代謝の改善などが期待できます。
②生き甲斐を持
人生には目的や目標が必要であり、それが生き甲斐となります。自分自身の人生の意味や目的を見つけ、それに向かって行動することが大切です。自分の役割や貢献することができることを見つけることで、自己肯定感やストレスの軽減、そして生命力の向上につながります。
③ストレスを減らす
長期間にわたってストレスを受け続けると、免疫力の低下や病気の発症を招くことがあります。ストレスを軽減する方法としては、リラックスする時間を設けること、休息を十分にとること、ストレスを感じたら適度な運動や深呼吸をすることが挙げられます。
④腹八分目の食事をする
「腹八分目」とは、満腹になる前に食事を終えることを指します。食事を急いで食べたり、過剰な量を摂取すると、消化器系に負担をかけることになります。腹八分目の食事は、消化器系を休め、過食や肥満を防ぎます。
⑤ 野菜中心の食事を心がける
野菜は豊富な栄養素を含んでおり、健康維持に欠かせないものです。ブルーゾーンの人々は、肉や魚、乳製品を適度に摂取しつつ、野菜を中心とした食事を心がけています。野菜は消化に時間がかかり、満腹感を持続させるためにも適した食品です。
⑥ 適量のお酒を飲む
適度な量のお酒を飲むことは、心臓病や認知症などのリスクを低下させると言われています。ブルーゾーンの人々は、ワインなどを適度に飲んでリラックスし、ストレスを解消することがあります。ただし、飲み過ぎには注意が必要です。
⑦ 健康的な習慣を促進するような社会的グループに参加する
社会的なつながりを持つことは、健康に良い影響を与えます。ブルーゾーンの人々は、地域の祭りや行事などで集まり、交流することが多いです。また、健康に関する情報交換をするようなグループにも参加し、健康的な習慣を促進しています。
⑧ 宗教グループの活動に参加する
宗教グループの活動に参加することも、健康に良い影響を与えるとされています。宗教活動は、社会的つながりを深めるだけでなく、ストレスを減らすことにもつながるためです。また、信仰心がある人ほど、健康に対する意識が高く、健康的な生活習慣を取り入れている傾向があります。
⑨ 父親、母親、兄弟姉妹、祖父母等、家族間の絆が深い
長寿地域の人々は、家族や親戚との絆が強いことが特徴です。家族や親戚との交流は、孤独感を減らすだけでなく、精神的な安定や幸福感にもつながります。また、家族や親戚が健康的な生活習慣を実践している場合、自然とその習慣を取り入れる傾向があるとされています。
9つの生活習慣からわかる3大特徴
①適量のお酒を飲む
②食事は腹八分目
③植物性の食品を多く摂取
となりますがアルコール摂取にも健康長寿の秘密があるようです。
赤ワインは長寿の秘訣か?
その理由を見ていきましょう。赤ワインには、アルコールに加えてポリフェノールが含まれています。アルコールには、血行を改善し、代謝を促進する働きがあり、ストレスを解消することができます。しかし、飲みすぎによる副作用によって、身体に悪影響を及ぼすこともあります。お酒は飲み方次第で、良い影響と悪い影響の両方を持つとされています。
ポリフェノールは、抗酸化作用があります。酸素は生物にとって必要不可欠なものですが、体内に取り入れると有害物質である活性酸素に変化します。活性酸素は血管の動脈を硬化させたり、細胞をがん化させる作用があります。しかし、ポリフェノールはこの活性酸素を無害な物質に変える効果があります。ポリフェノールは、植物色素の一種で、世界中のほとんどの植物に含まれています。種類は5000以上あり、食物の苦みや渋みの成分にもなっています。その中でも、ポリフェノールが最も多く含まれている食品は、黒ブドウから作られた赤ワインです。他にも、コーヒー、緑茶、紅茶、ブルーベリー、黒豆、ゴマ、ナスなどにも広く含まれています。
赤ワインに含まれるポリフェノールは、活性酸素を無害化し、動脈硬化を防ぎ、がんの発生を抑制する効果が期待されます。赤ワインを愛飲する人々が健康寿命を延ばしていることが、その効果を物語っていると言えます。
日本で唯一沖縄がランクイン?何故でしょうか?他の都道府県との差は?
日本で唯一、世界のブルーゾーンの一つであり、長寿者が多く住んでいます。何十年も前から欧米の学者たちは、沖縄の長寿の秘密を探るために沖縄を訪れており、その結果、豚肉、ゴーヤ、豆腐、昆布などが注目されました。
特に、ゴーヤを使った「ゴーヤチャンプルー」は沖縄の人々の健康長寿を支えている料理であるとされています。また、泡盛も沖縄の代表的なアルコール飲料であり、タイ米に麹の一種である黒麹を加えて発酵させた蒸留酒です。
アルコール度数は30度前後であり、フランスでも興味を持たれるようになっています。近年、フランスでは日本酒の人気が高まっており、パリで開催されたヨーロッパ最大級の日本酒の見本市には5000人以上が来場しました。フランス人は、ワインと同じように日本酒が醸造酒であることに親しみを感じているようです。泡盛についてもフランスのソムリエたちの舌を驚かせており、やがてフランス料理とともに泡盛や日本酒が食卓に並ぶ日が来るかもしれませんね^^
沖縄で長寿を支えてきた要因は、食事や飲酒だけではない。
沖縄の文化や環境にも、健康寿命に良い影響を与えている要素があると言われています。
まず、沖縄の気候は温暖で、年間を通して過ごしやすいことが挙げられます。また、沖縄では海が身近にあり、自然豊かな環境に恵まれています。
さらに、沖縄には「ハイサイ」という挨拶があり、人々の間に温かく親しみやすい雰囲気があるとされています。このような人間関係の良さや、コミュニティの力が、ストレスを軽減し、心身ともに健康を保つのに役立っていると言われています。
また、沖縄には琉球古武術という独特の格闘技があり、高齢者も積極的に取り組んでいることが知られています。この運動は、筋力やバランス感覚を養い、認知症予防にも効果があるとされています。
沖縄の長寿には食事や環境だけでなく、人間関係や運動、文化的背景などが複合的に作用している事ではないでしょうか^^