わたしの本棚『クリームイエローの海と春キャベツのある家』
創作大賞2023で朝日新聞出版賞を受賞されたせやま南天さんの『クリームイエローの海と春キャベツのある家』の単行本が4月5日に発売された。
noteで読んだ小説が書籍化される、そしてその過程が編集日記として公開される。随時更新される編集日記を読みながら書籍が発売される日を楽しみに待つ日々。なんというわくわく体験!
そしてついについに!Amazonで予約していたものが届いた。ほんとうは発売日に書店に足を運んで『クリームイエローの海と春キャベツのある家』を手に取りたかったのだけれども、今回は確実に一刻も早く手に入れたくAmazonに甘えた。春らしい明るくてかわいい表紙!裏表紙もかわいい!
noteで公開されていた小説が加筆修正されたものなので、あらすじはわかっているのだけれども、紙の本をめくりながら読むのがやっぱりわたしは好きだ。「おー、あの時の編集日記で言及されていたのはこの部分かー」なんていう普段の読書とはまったく違う角度からの読み方ができてなんて贅沢な楽しみ方なんだろうと思った。
主要登場人物の津麦と朔也と安富さんについては勝手に俳優さんをキャスティングして妄想劇場も繰り広げ、至福の読書タイムでございました。わたしの中のタレント名鑑のアップデートが滞っているせいで、かなり年齢が高めのベテランだらけの配役となってしまったので(最初にキャスティングした朔也役の俳優さんは調べてみたら64歳だったので早急にやり直しました。47歳になりました。)、キャスティングについては、タレント名鑑を更新してやり直す必要がある。もうちょっとフレッシュな顔ぶれで。
帯にもnoteで寄せられた感想を入れるという粋な演出。いつもだったら帯は早々に取り外して処分してしまうところ、この本の帯は『クリームイエローの海と春キャベツのある家』の一部だから外せないと思った。とはいえ、帯が外れて行方不明になったり、擦れて破れたりしたら悲しいので、カバーの内側にそっとセットし直した。今までは買ってすぐに帯を処分していたけれど、帯にまでこんなにこだわりがあったとは。これから本を買うときは帯まで含めて愛でようと思う。
せやま南天さんの優しいエッセイが好きだ。
寝る前にひとつづつ読んで、そっと胸にしまいこんでおきたくなるような静かであたたかい物語のようなエッセイ。『クリームイエローの海と春キャベツのある家』も存分にせやま南天イズムを味わえる素敵な小説だった。
せやま南天さんがnoteで最初に投稿されていたこちらの記事を読んで泣く。
点と点がつながるって、こういうことなのでは。
実を結ぶって、こういうことなのでは。
夢をかなえるって、こういうことなのでは。
なんだかすごいものを見ている気がする。
ご友人もそのご両親も喜んでおられるだろうな。
せやま南天さん、大変おつかれさまでした。そして改めましておめでとうございます。書籍化までの過程も含めて『クリームイエローの海と春キャベツのある家』を存分に楽しませて頂きました。わたしもキャベツ大好きです。
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