ヒトラーのための虐殺会議|私はこの会議を知っている
静謐な湖畔に佇む瀟洒な屋敷の中、宝石のようなフィンガーフードと琥珀色のコニャック、香り高いコーヒーを小道具にその会議は進む。有能で理知的な紳士たちは90分という短時間で、とある「大問題」への解決策について鮮やかに合意を取り付け、速やかにその実現に向けて動き始める。暴力も死もその中には一切持ち込まれず、声を荒げる者すら現れず、あくまで優雅かつスマートに、会議は終わる。
なのに観終わった後、掛け値なしに最悪な気分になる映画だ。人によってそのわけは違うだろうけれど、私にとってのいち