中島 浮世

単身赴任中の会社員。 東京と大阪を行ったり来たりしながら、おいしいものと本とお酒のためにはたらいています

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居酒屋の2階、掘りごたつにお尻を落ち着けて、お酒を飲みながらのんびりおしゃべり。 そんな心持で、シラフでするにはちょっと照れるような、仲のいい人にしかできないような話をします。 オープンに話すにはちょっと込み入った話題やなんてことない日常の喜び、書くことや言葉について考えたこと。そんな内容のエッセイや散文を概ね週1回、更新予定です。 普段の文章からは零れ落ちてしまっている、舞台裏にご興味がある方はぜひ覗いてみてください。

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  • 文学フリマ出店記録

    文学フリマのための本づくり・出店準備について書いたものをまとめていきます。

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    展覧会の感想を中心に、アートに関する記事をまとめました。

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    本について書いたものをまとめました。

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    単身赴任生活を快適に送るべく試行錯誤するさまをお届けします。

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    愛着のある持ち物や、欲しいもののこと。

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牛すじ煮込みでセラピーを

料理が好きな人って、「調理をすること」と「できたものを食べること・食べてもらうこと」どちらに重きを置く人が多いのだろう。 私の場合、自炊のモチベーションは9割がた「好きなものを安くたくさん食べたい」なので、よほど心に余裕がない限り、調理過程自体を楽しめることはあまりない。自炊と同じコストで専属のシェフが家に常駐してくれるならぜひお願いしたいものである。 でもそんななかでも作ること自体を楽しめる料理というのはいくつかあって、そのうちのひとつが牛すじの煮込み。 肌寒くなってく

    • 保護猫とのコミュニケーションに奮闘する日記(5日目~10日目)

      1〜4日目はこちらから。

      • とぼけた災難、愉快な不穏|『エドワード・ゴーリーを巡る旅』に寄せて

        ちなみさんのご紹介のお陰で、奈良で行われていたエドワード・ゴーリー展の最終日に滑り込むことができた。 奈良県立美術館に行くのは初めて。 近鉄奈良駅からまっすぐ、奈良公園を横目に歩く。鹿や観光客が織りなす混雑からすっと横道にそれ、緑豊かな遊歩道を行くとひっそりと現れる、しずかな建物だった。 エドワード・ゴーリーの何が好きか、と聞かれて、わかりやすく説明するのは少し難しい。特に有名な作品である『ギャシュリークラムのちびっこたち』や『不幸な子供』、『敬虔な幼子』なんかはいずれも

        • 「書く筋肉」の鍛えどころ、みつけたかも

          noteに投稿した記事数が200を超えていた。正確にはこれで209記事目。 2022年の1月から週1程度の投稿を始め、あと2か月弱でまる3年が経つ。100記事に到達するまでには2年近くかかった覚えがあるけれど、今年はメンバーシップを開設して投稿ペースが上がったので、思ったよりも早くに200記事に到達した、ということらしい。 私の書く記事はだいたい2,000字~3,000字くらいのボリュームのものが多く、つぶやき機能はほとんど使っていない。だから、かなり少な目に見積もっても2

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          保護猫とのコミュニケーションに奮闘する日記(5日目~10日目)

          1〜4日目はこちらから。

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          「書く筋肉」の鍛えどころ、みつけたかも

          noteに投稿した記事数が200を超えていた。正確にはこれで209記事目。 2022年の1月から週1程度の投稿を始め、あと2か月弱でまる3年が経つ。100記事に到達するまでには2年近くかかった覚えがあるけれど、今年はメンバーシップを開設して投稿ペースが上がったので、思ったよりも早くに200記事に到達した、ということらしい。 私の書く記事はだいたい2,000字~3,000字くらいのボリュームのものが多く、つぶやき機能はほとんど使っていない。だから、かなり少な目に見積もっても2

          「書く筋肉」の鍛えどころ、みつけたかも

          あんまり猫感がない保護猫と一緒に住み始めたよ日記(初日~4日目)

          あんまり猫感がない保護猫と一緒に住み始めたよ日記(初日~4日目)

          君が今から歩く道

          A席かE席か、それが問題だ。 単身赴任を始めてから、新幹線を予約する回数が格段に増えた。 それなりに長い時間を車内で過ごすので、できれば人の出入りを気にしなくていい、窓際の席を確保したい派である。 定石は3列シートの窓際、A席だ。列車が混んでいないときは隣の席、つまり3つ繋がっている席のうち真ん中が空席となることが多い。隣人に荷物がはみ出していないか、肘がぶつからないかを気にせず過ごせるのは大きなメリットだ。 しかし、列車が混雑するタイミング――金曜の夜とか、連休中とか

          君が今から歩く道

          100年ぶりの枝豆の味|ごはんメモ

          忘れたくないごはんのことをメモして、1,000字くらい溜ったら投稿しています。時系列はわりとばらばら。 ①たこ焼きみたいなかりとろフリット 夏木凛さんと六本木ヒルズのスペイン料理店へ。光の差し込む大きな窓辺で昼から白ワインをのむ幸せを享受する。 コースを予約してくださっていたのだけれど、どれもほんとにおいしかった! 特に前菜の一皿は、スペインらしい気取らなさとおしゃれさが絶妙なバランスで同居していて最高。 鱈のフリットを口に放り込んだら、火傷しそうにあつあつでびっくりし

          100年ぶりの枝豆の味|ごはんメモ

          私は「エッセイ」を書けているのか?

          自分が書くもののことを便宜上「エッセイ」と呼ぶことが多い私に、ぐさっと刺さったこちらの記事。 そそそ、そうなんです。実は私も、自分が書いているコレがエッセイなのか、ずーっと疑問に思っていて――と、頷きながら読んだ。 でも、いざ辞書を引いて定義を確かめてみるととても懐の深い言葉なので、私の書くあれこれも、一応エッセイと言えるのかな? とも思えてくる。 じゃあ私がときどき覚える、この違和感はなんなんだ。どうやら辞書的な意味のほかにも、自分の中で勝手に定義づけしてしまっている条

          私は「エッセイ」を書けているのか?

        記事

          本屋さんで、迷子になって

          本屋さんではできれば、迷子になりたい。 ありとあらゆるものをインターネットで買えることが当たり前になった今、ひとりの本好きとして、そう思うようになった。 買いたい本がはっきり決まっているときは正直、本屋さんに足を運ぶよりも某巨大通販サイトの方が簡単で、便利だ。交通費がかからず、一瞬で目当てのものを見つけることができ、重い荷物を運ぶ必要もないもの。電子書籍なら、なおさら。 それでも私がせっせと実店舗に足を運ぶのはなぜなのか。街の本屋さんがどんどん減っていく現状がせつなくて、

          本屋さんで、迷子になって

          あんまり猫感がない保護猫と一緒に住み始めたよ日記(初日~4日目)

          あんまり猫感がない保護猫と一緒に住み始めたよ日記(初日~4日目)

          読書日記(2024年10月)

          柄にもなく、たくさん人と会った10月だった。友人と会ったり、仕事での交流会に参加したり。 文学フリマへの出店も決定し、猫ももうすぐやってくる……と、楽しみな予定がどんどん増えていく一方、なにかと気ぜわしい月でもあった。読書の方も初読の本が多い。変化の月だ。 書こうとしない「かく」教室|いしい しんじ 凛さんと入った文喫で読んだ。 文章術の話とか、「小説の書き方」みたいな本かというとぜんぜんそうではなくて、前半は特にいしいしんじさんの人生の話が続く。三崎、松本、京都での暮ら

          読書日記(2024年10月)

          君が今から歩く道

          A席かE席か、それが問題だ。 単身赴任を始めてから、新幹線を予約する回数が格段に増えた。 それなりに長い時間を車内で過ごすので、できれば人の出入りを気にしなくていい、窓際の席を確保したい派である。 定石は3列シートの窓際、A席だ。列車が混んでいないときは隣の席、つまり3つ繋がっている席のうち真ん中が空席となることが多い。隣人に荷物がはみ出していないか、肘がぶつからないかを気にせず過ごせるのは大きなメリットだ。 しかし、列車が混雑するタイミング――金曜の夜とか、連休中とか

          君が今から歩く道

          文学フリマ京都9に出展します!のお知らせと、紙の本に思うこと

          2025年1月19日、みやこめっせにて開催予定の「文学フリマ京都9」への出店が決定しました! 最近noteで偶然再会した、大学からの友人と一緒に出る予定です。 ▼ひたむきで朗らかな人柄が文章にもダダ漏れの、大好きなお友達です 申込のタイミングが遅かったため、本来は抽選にて参加可否が決まるはずでした。 22日の〆切後、結果通知には数日かかかるのかな~と思っていたら、当日の深夜に出店枠確保のメールが来てびっくり。ブースレイアウトを工夫し、すべての申し込みを受け付けてくださった

          文学フリマ京都9に出展します!のお知らせと、紙の本に思うこと

          100年ぶりの枝豆の味|ごはんメモ

          忘れたくないごはんのことをメモして、1,000字くらい溜ったら投稿しています。時系列はわりとばらばら。 ①たこ焼きみたいなかりとろフリット 夏木凛さんと六本木ヒルズのスペイン料理店へ。光の差し込む大きな窓辺で昼から白ワインをのむ幸せを享受する。 コースを予約してくださっていたのだけれど、どれもほんとにおいしかった! 特に前菜の一皿は、スペインらしい気取らなさとおしゃれさが絶妙なバランスで同居していて最高。 鱈のフリットを口に放り込んだら、火傷しそうにあつあつでびっくりし

          100年ぶりの枝豆の味|ごはんメモ

          桃源郷みたいな中華料理店のこと

          天国の食べものみたいな酢豚を食べた。 きっかけは、大阪でおいしいものを食べたいときいつも頼りにさせていただいている佐久間ゆいさんの、こちらの記事。 有料ですが、間違いなくおいしいお店がぎゅっと詰まっているのでぜひ。 (メンバーシップは月162円という破格です) *** JR環状線、天満駅からほど近いその店は、開店直後なのにカウンターにお客さんが鈴なりだった。予約しておいてよかった、と思いながらスツールによじ登った目の前には、スパイスの瓶や大皿にこんもり盛られたぴかぴか

          桃源郷みたいな中華料理店のこと

          私は「エッセイ」を書けているのか?

          自分が書くもののことを便宜上「エッセイ」と呼ぶことが多い私に、ぐさっと刺さったこちらの記事。 そそそ、そうなんです。実は私も、自分が書いているコレがエッセイなのか、ずーっと疑問に思っていて――と、頷きながら読んだ。 でも、いざ辞書を引いて定義を確かめてみるととても懐の深い言葉なので、私の書くあれこれも、一応エッセイと言えるのかな? とも思えてくる。 じゃあ私がときどき覚える、この違和感はなんなんだ。どうやら辞書的な意味のほかにも、自分の中で勝手に定義づけしてしまっている条

          私は「エッセイ」を書けているのか?

          創作の街のやさしい経済

          やさしい、という言い方が適切なのかはちょっと議論が分かれるかもしれないのだけれど。 noteというところは経済圏として見たとき、とってもやさしい場所だなぁと、この頃しみじみそう思う。 3月からメンバーシップを開設し、だいたい週1本のペースで特典記事を書いている。特典記事はたいてい、メンバーシップ以外の方でも単品で購入できるようにしてある。 それを半年ほど続け、最近ふと思い至ったのが、noteに住む人たちの遠慮深さというか、やさしさだった。

          創作の街のやさしい経済

          読書日記(2024年9月)

          保護猫を家に迎えるかもしれない(大阪の本宅で)……という可能性が急に現実になって、そわそわそわそわそわそわし続けた9月だった。そわそわし続けるだけの私の横で、夫が着々と準備をしてくれるのが情けなくも有難い。 秋が深まるころ、トライアルを開始することになりました。大人の猫なので新しい環境に慣れるのに時間がかかるかもしれないけれど、我が家で居心地よく暮らしてもらえるようにがんばるぞ。 わからない|岸本 佐知子 大事にとっておいた最新作を、ちびちびと読み……たかったのだけれど普

          読書日記(2024年9月)

          星のひかり

          この絵の具には星が混ざっているのだよ、と、旦那様は仰います。 お手元はキャンバスで隠れているので、肝心の、星が混ざっているという絵の具は私からは見えません。だから私は、どんな色なのだろう、と想像してみるほかないのです。冬の夜空のような色かしら。夏の井戸水のような色かしら。 暖炉の火の近くで只々座って旦那様の方を見つめていると、ついつい居眠りをしてしまいそうになる。だから私は、一心に想像するのです。星が混ざっているという絵の具は、いったいどんな色をしているのだろう。秋の畑に

          星のひかり

          胃に落ちてゆく担々麺|ごはんメモ

          忘れたくないごはんのことをメモして、1,000字くらい溜ったら投稿しています。時系列はわりとばらばら。 ①赤ワインが飲みたくなったので秋 今年の夏も白ワインをよく飲んだ。キンキンに冷やしたのをそのまま飲んだり炭酸水で割って氷をたっぷり入れたり。 タコスにアジフライに桃モッツァレラにガーリックシュリンプ、枝豆のペペロンチーノにとうもろこしのかき揚げ。暑い盛りに作るごきげんな料理には、安くてつめたい白ワインがよく合う。 そうやって機嫌よく夏を過ごしていたら、9月半ばの夕方、急

          胃に落ちてゆく担々麺|ごはんメモ