【読書感想文】 図解コーヒー1年生
コーヒーが好きだ。
今までは、「コーヒーも紅茶もハーブティーもスープも、水分は何でも好きだ」と思っていて、その気持ちは今でも変わりはない。
コーヒーは基本的にどれも美味しく、スタバでもドトールでもコーヒーは飲むし、家ではペーパードリップのかたわら、インスタントコーヒーも絶対に常備している。
もちろん、生まれたそのときからコーヒーが好きだったわけではなく、18歳くらいのときにドトールに入り浸るようになってから(よく試験勉強をしていた)、飲み始めるようになった。
紆余曲折あって、ハンドドリップという技を覚えて、二十歳の誕生日には「ペーパードリップ用の口の細いケトル」を与えてもらった。
あれからずっと、住む家と仕事と恋人が変わっても、わたしはコーヒーを淹れている。
転機となったのはつい最近で、流行病で味覚を失ったこと。
そしてその”ついで”に16時間ダイエットをはじめた去年。
8時間のあいだに食事を2回したあと、16時間の断食を毎日繰り返すこのダイエットは、断食期間中の牛乳は認められていない(わたしルール)
そして、味覚を失い、コーヒーが水となり、
異臭を感じるようになってからは、様々な食べものが信じられないくらい不味く感じたあの日々も、コーヒーだけは捨てられなかった。
いやはや、いま思えば狂気だけれど「うん、まずいな!」と思いながら飲んでいた。
この時期にわたしは、ダイエットついでに深夜のコーヒー牛乳を卒業し、
なんとかコーヒーを美味しく飲みたいと願い続けた結果
味覚の大半が戻ってきた今年、気がついたことがある。
わかる、わかるのだ。
今まで謎だった、コーヒーの「フルーティ」とか、「甘み」ってやつが……
なぜだかじんわりと、口の中に広がってくる。
いやはや、今まではおかしいと思っていたんだ。
コーヒーなのに甘いとか、フルーティとか。
コーヒーは全部苦いじゃないか。チョコレートとかワインとか、コーヒーも、アイツらすぐに他の食べもので味を表現してくるけど、チョコレートは全部チョコレートだし、ワインは全部ワインだ。
コーヒーなのにチョコレートを思わせるとかいう表記は、本当に意味がわからん。
と、思っていた。
それが、少しずつ、なぜだか、わかる。
味の違いが、わかる。
今までは、濃いか薄いか、酸味があるか、煮立っていないか、くらいしかわからなかったのに。
ああ、長年気が付かなかった。
コーヒーってのは、実にいろんな味がする。
そうしたら知りたくなってしまった。
もっと美味しいコーヒーが、飲めるのではないかと。
そうしたら、出会ってしまったのだ。
サンクチュアリ出版の、「コーヒー一年生」
サンクチュアリ出版のこと
本の感想分の前に、サンクチュアリ出版の話をしたい。
それって必要??と思われるかもしれないけれど、大切なことなので言わせて欲しい。
この本はご存知だろうか。
日本で一番売れている税金の本、フリーランス税本
本当に税金に対して知識ゼロの漫画家あんじゅ先生が、税理士の大河内先生に教えてもらいながら成長する物語である。
税金のこと勉強したかったら、まずコレ。
あと、最近サンクチュアリ出版で出た本知ってますか?
わたしこれ買おうかすごく悩んでたんですが
料理のおにいさんリュウジの、いちばんどうしようもないレシピ本。(褒めてる)
正直、普段から料理しないし、食えれば何でもいい民からすると、至高のレシピとかめんどくさいのよ。
もう、美味しいたまごかけごはんのアレンジだけ永遠に知りたい。
という同士が買うならこの本。
わたしも、家族からごはんの供給が止まったらまっさきに買うって決めてる。
実は、先月感想を書かせていただいたこの本も、サンクチュアリ出版から
いやはや、発達障害っていうテーマはちょっと難しすぎるんじゃないか…と思っていたんですが、
めちゃくちゃわかりやすい良書でした!!
あと、もらったお小遣いで買った本も、サンクチュアリ出版だったな〜〜〜
いまでも時折、ページをめくっている。
千年前の人も、物思いにふけっていたと思えば
みょうに救われる現代のわたしなのです。
ここまできて、お気づきだろうか。
サンクチュアリ出版は、僕たちを決して見捨てない
税金の本なのに漫画で、
料理本なのに虚無
古典を「エモい」なんて言っちゃうのは
その道のプロフェッショナルからしたら、怒られちゃうことかもしれません。
でも、わたしたちが知りたいのって、プロフェッショナルの小難しい話じゃないの。それじゃわかんないの。
何も知らないわたしたちが、最後まで読める本。
「本を読まない人のための出版社」
サンクチュアリ出版は、そう掲げています。
本を読まない人っていうのもそうだけれど、「最初の興味をへし折らずにいてくれる」っていうのが、サンクチュアリ出版の優しいところだと思っています。
税金、料理、発達障害、古典文学
どれも最初は「難しい」感じてしまう。
プロフェッショナルが、「自分のジャンルの人口を増やすために、できるだけ専門用語や手順を削って説明する」ということこそが、難しい。何より、てまひまがかかる。
わたしたちが欲しかった本を、情報を、優しい間口を、丁寧に紐解いてくれるサンクチュアリ出版の最新刊「図解コーヒー一年生」
もう、これだけでわくわくしませんか?
コーヒー一年生が教えてくれたこと
全ページ無駄なし、コーヒーを愛する一年生への最強の教科書ですが、幾つか抜粋してお届けします。
産地による”キャラ”がわかる
今までなんとなく、エチオピアとか、ホンジュラスとか、そう、聞いたことあると思ってたんですが
これを、キャラ別に説明してくれる!!
いやしかし、こんなに種類多いのか…って思いましたか?
そんなことはないですよ。
ポケモンの名前とタイプを覚えるより、全然ラクです。
むしろ、ポケモンを151匹覚えられたならば、きっとこの子たちとも仲良くなれます。
キャラになっていると、ポケモンや推しキャラの名前を覚えるみたいな感覚で仲良くなれるのが、とっても嬉しい!!
スーパーで、美味しいコーヒーを選べるようになる
コーヒーって、スタバとかKALDIで買わなきゃいけないって思ってましたか?
実はわたしもそう思っていたんですが(普段はネットのコーヒー専門店で買っています)
スーパーでも美味しいコーヒーを選ぶコツがあるらしい!!
ここから順々に紐解いてゆくと、どうしてスタバとKALDIでマメの値段が違うかわかってゆくのがおもしろかったです。
当たり前のこと言うけれど、値段の違いって意味あるんだな…
コーヒーを、普通に淹れられるようになる
ペーパードリップを正しくできるようになります。
更に美味しく、確実にペーパードリップする方法もわかっちゃうので感動しました…
ほんと、今までコーヒーって勘で淹れていて、いつも味が違ったんだよ…
それを、一定の味で淹れる方法が書いてあります。
これでわたしもコーヒー屋さんになれる
なにより、遊びに来てくれたお友達に、美味しいコーヒーを提供できるようになるのが嬉しい。
うちは長年、コーノのドリッパー使っていたんですが
(雑に淹れてもだいたい美味しい気がする)
ドリッパーによる違いや、オススメのドリッパーについても説明があったの非常に有難かったです。
ペーパードリップを始めた十余年前に、この本に出会いたかった…
(うちのコーノもオススメです)
コーヒーがもっと楽しくなる
その他、美味しいアイスコーヒーの淹れ方や、豆の保存方法や、コーヒーを美味しく淹れる必殺技、生産処理についてなど
十年以上コーヒーを飲んでいるのに、知らないことばかりでした。
インターネットにコーヒーの情報はたくさんあります。
でも、これほど”一年生”に向けてわかりやすく、情報を集約してあることの有り難さたるや
ここまで読んで「気になる」と思った人には、是非手に取って欲しい一冊です。
コーヒーは、一生飲みます(わたしはね)
今までより、これからのほうが飲みます。
そんなコーヒーライフを、今までよりもっと楽しくできるのであれば、それが本一冊で叶うならば、悩まずに買ったほうがいい。
わたしはそんな気持ちで購入を決めました。
この本は、スターバックスでドリップコーヒーを飲みながら書きました。
この日のホットは、パイクプレイスロースト。
改めて、ローストレベルやブレンド、生産地、加工方法を確認して「なるほどな」なんて言うのが、楽しい。
ちょうどスタバでコーヒーマップもらったんだけど、次は何飲もうかなって楽しい。
今まではなんとなく右下の濃いめを狙っていて、なんとなく「スマトラ」とか「カフェベロナ」を選んでいたのだけれど、ようやく違いを少しずつ理解してきたよ。
どんなコーヒーも美味しい
冒頭でもお話しましたが、わたしはペーパードリップのかたわら、インスタントコーヒーも欠かしません。
牛乳をドバドバ淹れて飲むこともあります。
ペーパードリップをミスって薄くなったときには、インスタントコーヒーを淹れて勝手なブレンドコーヒーにしたりしています。
わたしだってわかってます。
ペーパードリップしたコーヒーにインスタントコーヒーを加えるのは、どう考えたって邪道です。
でも、それもコーヒーで、美味しかったらいい。と、わたしは思っています。
この本の冒頭は、こんなふうに始まっています。
これを読んだ瞬間、わたしは「ああ、買ってよかったなあ」としみじみしたものです。
前提として、すべてのコーヒーを美味しい。
そしてそれは、すべてのコーヒーを否定しないということ。
それでも、もう少しコーヒーと「仲良くなりたい」と願う、一年生たちへの世界でいちばん優しい入門書。
コーヒーを愛する仲間たちの手助け、それが「コーヒー一年生」
タイトル通り、図解や漫画も多くて、本当に楽しく読ませていただきました。
本は基本的に紙で買う派ですが、これは電子も欲しい…
この本を片手にコーヒー屋さんに行ったり、ペーパードリップできたらすごく楽しいなと思えました。
きっとこれから、どこで暮らしても、何度引っ越しても
コーヒーが飲めなくなるその瞬間まで
わたしはこの本と一緒に暮らしてゆくのだと思います。
2023年10月21日 ねる
サンクチュアリ出版さま
このたびも、わたしたちのことを見捨てないでくれてありがとうございました。
これからも、優しい本をたくさん作ってください!!
いつも飲んでるコーヒー
(もう10年くらいお世話になってます。楽天にもお店あるよ)
運命のインスタントコーヒー
(君に出会ってから、インスタントコーヒーが10倍くらい好きになりました。冷めてもおいしいのすごい
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