【勉強法】勉強にインターネットを取り入れることが必要不可欠な理由とは。
パソコン室の王者として君臨しているJUNです!
何も腕力にものをいわせて占拠しているわけではありません。我が校は、使いたいときに予約するシステムなのですが、だいたい使いたいときに予約が通るがら空き状態。ということで、使いたい放題なのです。
「なぜ、使わないんだろう?」と疑問に思うものの、「積極的にパソコンでの検索方法も教えていきましょう!」と推進し始めると、「使いたいときに使えなくなるよな。」という腹黒JUNも同居しているため、今のところは好き勝手できているということです。
本日は、そんな話題。
少し先の未来を見据えると、子どもたちには個人タブレットが配付され、「情報を得る」ということは、容易になると予想されます。ちなみに、タブレットは届きませんが、箱型のでっかい充電箱は届きました! そんな変化のときだからこそ、知っておくべき情報をまとめましたので、ぜひとも、読んでみてくださいね。
▶子どもと「メディア」に関する意外な事実。
「意外な事実」と銘打ってしまったのですが、意外と言えるか若干不安なため、問題を出しますよ。
アメリカでカイザー・ファミリー財団が、「所得とデジタル機器使用時間の関係」について調べました。「所得が高い家庭の子ども」と「低い家庭の子ども」、どちらがデジタル機器を長時間使用していると思いますか。
正解は、
「所得が低い家庭ほど、デジタル機器を長時間使用している。」
という調査結果が出たのです。
どうでしょう? 意外だったでしょうか? しかしですよ。最近ではオンライン学習が巷に溢れつつあります。そんな時間も含まれているのでは?と期待を込めて「#子どもは40000回質問する」を読み進めていったのですが、残念でした。多くの子どもたちは、
「教育目的ではなく、アングリーバードをプレイしたがっている。」
ということだったのです。そうです。デジタル機器は多くの場合、「娯楽目的」で使用されていると言えるでしょう。
まぁ、そうですよね。よほど強い目的意識がなければ、あっという間に「娯楽方面」へもってかれてしまうのがインターネットの世界です。
このような結果から、インターネットの発達した今の社会は、
「学力の差を縮めるどころか、時間の浪費をますます広げている。」
と、この研究を行ったヴィッキー・ライドアウトは言っています。
▶「便利」になり過ぎたデメリット。
さて、ますます残念な話題は続きます。
僕が、調べ学習でパソコン室を独占しているのは、何も僕が「パソコンを使いなさい。」と限定している訳ではありません。もちろん、図書室も使うことができます。
子どもたちの中には、図書室に流れる子どもさんもいます。しかし、最終的にはパソコン室に集結することになります。やはり、学校の図書資料にはほしい情報に適した内容の本がない場合があることや、同じ本が数冊ずつしかないという冊数の少なさ、そして情報の古さなど、子どもたちを満足させることができない要因があります。
その点、パソコン室では、
「検索ワードさえつかめば、一瞬でほしい情報までたどり着ける。」
という超絶便利さを体験することができます。
図書室に行って、本を読み、「おしい! こういうことじゃないんだよ。」と言いながら、さらに違う本を探すといった光景はあまり見られなくなっているのが現状でしょう。
しかし、この超絶便利さにもデメリットがあると、非営利団体コモン・センス・メディアの研究所の調査は指摘しています。そのデメリットとは、
「子どもたちが、手軽さに慣れすぎた結果、すぐに結論へ到達できない問題に対して掘り下げて追求していくことを嫌っている。」
というのです。
確かに。インターネット世界の住人となった子どもたちは、ちょっとした待ち時間でもいらいらをつのらせてしまうことがあるかもしれません。
ここら辺は、社会の変化として教師も意識しないといけません。45分の中で何の資料も登場しない低刺激授業が飽きられたり、「丁寧さ」を「ゆっくり教えること」と勘違いしたスローモーション授業は、今の子どもたちにとっては苦痛をもたらすかもしれないのです。
▶「教師」が意識すべきこと。
ここまで社会と子どもの変化に触れてきました。しかし、そうは言っても小学校では子どもたちに「学び」を提供しなければなりません。かと言って、「パソコン禁止、オール本。」という縛りを設けるのは時代錯誤でしょう。
では、教師にとって意識すべきところはどこか。ずばり、
「インターネットを使用して情報を収集した後の時間。」
なのです!!
ここしかありません。
前提として、魅力的な題材と出会い、子どもたちが「調べたい!」と思ってパソコン室へ向かったということろまでは、実現しているとしてくださいね。
いつも通り、子どもたちはパソコンを用いて検索し、出てきた情報の中から、学習問題に対する情報を書き出していきます。そして、いつも通りの「満足感」をお土産に帰宅しいくでしょう。
しかし、ここで簡単に「解決した!」としてはいけないのです。ここで、
「じゃあ、前回調べたことをまとめてみよう!」
という時間を挟むことが非常に重要なのです。
僕の実践をもとに言わせてもらうと、最近の授業では「テレビ番組が放送されるまで」について調べました。子どもたちは、インターネットを使いこなし、テレビ番組に関わる人、道具、役割、流れ等々、次々と情報を拾っていきます。
そして、次の時間。「さぁ、調べたことを発表しましょう。」とお決まりの流れにいくのも良いのですが、ここで「自分なりのまとめの時間」を挟むということが大切なのです。
例えば、「番組が放送されるまでの流れ」を図と文章でまとめていくと、
「1つの番組をつくるのにたくさんの人が関わっているんだな。それぞれ役割があって分担して番組をつくっているんだ。」
のような気づきが生まれます。また、
「あれっ? この道具って何に使うんだろう?」
という「分からないことが分かる。」ということも生まれるでしょう。
このように、ネット上からとってきた情報を書きなぐった順に発表してもらうのではなく、自分の情報を自分でまとめてみることが、「学びを掘り下げる」きっかけとなるのです。
▶まとめ。
本記事では、「時代に合わせた新しい学びを!」という内容をまとめました。
僕たちが子どもだった時代とは、全く違う「学び」を提供できる時代がきました。そして、その変化に対応できなければ、子どもたちにおもしろい授業を提供することは難しいでしょう。
余談ですが、ニュース記事で「休校や自粛モードで学級崩壊が増えている。」という記事を目にしました。もちろん、今の状況が学級経営を難しくしていることは言うまでもありません。しかしながら、学級崩壊の全てを1つの要因にまとめるのは若干乱暴な気もするのです。どのような状況においても、子どもの方が敏感に時代の変化を察知して柔軟に変化していきます。そこについていけいない教師は、崩壊危機に陥るリスクが高まり、最終的には、我慢比べになってしまうでしょう。
「使えるものは使う」し、「できることは進んで取り入れる」というスタンスでないと、教師も子どもも苦しくなるのは目に見えています。間違いなく世の中の主役は子どもたちです! 「今」の子どもたちが大人になったときの未来は確かに想像つきませんが、「使える学び」を意識して、教育スタイルを変えていくことは絶対に必要なのです!!