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ウォルツァー『正義の領分』&マッキンタイア『美徳なき時代』 学部ゼミ 12/26

ウォルツァー『正義の領分』

ウォルツァーは、ロールズの「分配」「社会的財」を下敷きにして議論を展開
・コミュニタリアンとは言ったことがない
キーワード:分配、複合的平等

ロールズ:社会的財を一律に与える(社会的財は普遍的)
ウォルツァー:社会的財は社会によって意味づけが変わってくるから、一律に与えるだけではダメ!

複合的分配:小さな不平等はたくさんあるが、転換過程を通して不平等が増殖・合計しない社会

現代社会において、「優越的な財はなんだろう?(どんな財が欲しい?)」
・お金に変えられるもの
・スマホ

トロブリアンド諸島における優越的な財
・クラ貿易(お歳暮みたいな感じで貝を送り合う)

ウォルツァーの複合的平等とは、分配の領域が、その財ごとに、社会・文化・共同体ごとに、異なる分配メカニズムを持つことを認める「複合的平等」を主張する正義論です。ウォルツァーは、教育の領域においても、複合的な平等が考察されると考えています。共同体主義(コミュニタリアニズム)の立場からは、普遍的、単一的な価値観ではなく、文化的な共同体(国家、地域、家族など)の中で培われる価値観を重視する政治哲学の立場として、ウォルツァーの複合的平等が注目されています。

bing「ウォルツァーの複合的平等とはなんですか?」

ウォルツァーは、教育の領域においても、複合的な平等が考察されると考えています。例えば、日本の教育においては、ジェンダーギャップ是正に向けた教育が注目されています。また、障害を持つ子どもたちに対するインクルーシブ教育の導入も、複合的な平等が考慮される一例です。これらの取り組みは、社会・文化・共同体ごとに異なる分配メカニズムを設けることで、多様性を尊重し、平等を実現することを目的としています。
以上のように、教育の領域においても、複合的な平等が考察される例は、ジェンダーギャップ是正に向けた教育やインクルーシブ教育の導入などが挙げられます。

bing「「教育の領域においても、複合的な平等が考察される」例を教えてください」

・ジェンダーギャップ是正とかインクルーシブ教育とかもまだ、単一的な平等では、、?

いまいち「複合的平等」がわからないなあ…

ウォルツァーの例

子どもたち:「練り消し」がめちゃくちゃ大事
練り消し…いい香りのするもの・色がきれいさ・大きさ

大人が考える、子どもに対する教育のための「社会的財」:鉛筆やノートセット
子どもが考える、子どもに対する教育のための「社会的財」:自分のお気に入りの練り消し

大人が考える、子どもに対する教育のための「社会的財」と、子どもが考える、子どもに対する教育のための「社会的財」は異なる!
=社会的財の意味の違い

練り消し優位権は、足の速さの優位に影響を与えない
足の速さの優位権は「瞬足」みたいな
=複合的平等?

マッキンタイア『美徳なき時代』

「12章 アリストテレスの徳論」と「15章 諸徳、人生の統一性、伝統の概念」

『美徳なき時代』は、アメリカ合衆国の哲学者アラスデア・マッキンタイアによる著作で、近現代の倫理学を批判し、主にアリストテレスの倫理思想を再評価した書籍です。本書では、近代以降の道徳概念の混乱が指摘され、続いて古代・中世の哲学(とりわけアリストテレス)にまで遡ってその打開策が模索されます。その果てにマッキンタイアが辿りつく結論をやや強引にまとめれば、「徳と共同体を復権せよ」ということになるだろうとされています。

bing「マッキンタイア『美徳なき時代』」

マッキンタイアの嫌いなもの:近代思想(啓蒙主義、自由主義・リベラリズム、個人主義)、近代に生まれた考え方

近代思想:物事をバラバラにしていって、統一性がなくなった

論点:都市国家(ポリス)と現代社会との違いは、アリストテレスの徳論を適用できないほどに決定的であるのか?
・ポリスの規模感だけではなく、ポリスの共同体の絆や幸福を目指すところも含めて考える必要がある


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