50歳を過ぎたら日光に当たろう
日本人は、すべての年齢でビタミンDが不足していると言われています。
ビタミンDは骨を作るのに中心的な役割をしています。
ビタミンDが不足すると、転びやすく、骨折しやすくなります。
転んで骨折することが、寝たきりの原因の第3位です。
ビタミンD不足の高齢者は、認知症になりやすいことが分かっています。
ビタミンDは、脳の神経細胞にとって重要なビタミンだからです。
その他、ビタミンDには、筋力増強、免疫力アップ、がん予防、
高血圧予防、動脈硬化予防、糖尿病予防の効果があると言われています。
「寝たきり」と「死亡」の原因の多くを改善する働きを持つのが
ビタミンDです。
まさに「元気で長生きホルモン」と言えるのではないでしょうか。
ではどれだけのビタミンDが必要なのでしょうか。
成人で1日600IUが必要と言われていますが、がんや心筋梗塞の予防には、
1日1800~4000IUが必要です。
つまり、病気の予防には、通常の4~5倍ものビタミンDが必要なのです。
ビタミンDは日光に当たった皮膚で作られます。
ビタミンDを産生する紫外線はUVBであり、
UVBの多くはガラスでカットされます。
つまり、窓越しの日光浴では効果は半減してしまいます。
どれくらい日光に当たれば、病気の予防ができるのでしょうか。
春の晴れた日、半袖を着た状態では40分、
長袖なら89分とのデータがあります。
天気は曇ることもありますし、帽子をかぶったり、手袋をしたり、
日焼け止めをぬったりすると、皮膚に当たる紫外線は少なくなります。
また、高齢になるほど皮膚でのビタミンD産生は低下します。
糖尿病の入院患者さんが、日光浴をしながら、
「お~、体が喜んでいる」と、ご満悦でしたが、
ビタミンDの効果だったのかと納得いたしました。
50歳過ぎのみなさん。
日光浴をして、元気で長生きしましょう。
参考文献
『アンチエイジング医学の基礎と臨床 第3版』(メディカルビュー社)
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