見出し画像

映画「バービー」を楽しく観られる人がいい

あらすじ・ストーリー バービーは恋人のケンと、すべてが夢のように完璧なバービーランドで、連日パーティーやドライブをして暮らしていた。しかしある日、完璧なはずの世界に異変が発生し、バービーは真実を探るために人間の世界へ向かう。そこでバービーはある秘密を知ることに。

解説 1959年に発売され、ファッションドールとして世界認知度99%に達するバービーを題材にした実写ファンタジー。幸せな日常が続く完璧な世界で暮らすバービーが人間の世界に迷いこむ様を描く。監督は『レディ・バード』のグレタ・ガーウィグ。出演は『バビロン』のマーゴット・ロビー、ライアン・ゴズリング、シム・リウ、デュア・リパら。


今年観た映画の中、エンターテイメント部門で一位だと思った。

「フェミニスト映画で面白くない」と言った漫画家が散々バッシングされていたが、フェミニズムと関連付けられるだけまだマシだと思う。

ジェンダーに無関心な人は、ただのファンタジー、ラブコメとしか思わない。


バービーランドは人間の現実社会とは正反対。

女性が大統領、ノーベル賞、医師、道路工事等を独占し、男性は補助的な仕事にしか就けない。

ある日主人公のバービーの身体に異変がおきる。
「現実社会で悲しんでいる持ち主を助けなければ戻らない」と告げられる。

決心したバービーは車で出発するが、後ろの席に隠れていたケンと二人の道中になる。


現実社会に辿り着いたバービーは、生みの親であるマテル社に乗り込む。

「社長に会いたい」と言ったが、社長も重役も全て男性なことに面食らう。
バービー社会では女性が独占していたからだ。


「意志を持ったバービー人形なんていらない」とそのままスクラップにされそうになるが、何とか逃げ出す。


持ち主のサーシャに会うが「夢だけ見せて現実社会はそんなことはない!」と拒絶される。

サーシャの母親グロリアと出会ったバービーは現実社会を知る。

グロリアは優れたデザイナーだが女性だからと受付の仕事をさせられ、娘からも見下され疲れ果てていた。

「尽くしても尽くしても報われない女」は全世界共通の課題なのだと胸がギュッと痛む。


その頃ケンは男だというだけで優遇される体験に感激する。

バービーランドもこんな男性優位な社会にしようと画策するため、一足先に帰路につく。


サーシャとグロリアと共にバービーランドへ帰ったバービーは、信じられない光景を目の当たりにする。

バービーの家はケンに乗っ取られ、女性たちはメイドや妻の役割しか与えられない世界に変わっていたのだ。

そして将来に渡って男性しか要職に就けないよう、憲法改正を目論んでいた。


この辺りは今日本に住む私たちにも他人事ではない!

笑ってる場合じゃないぞ。


ミュージカル形式で歌い踊る場面が随所に散りばめられているが、自分らしく踊る女性達に比べ、男性達はちょっと古臭くて画一的で微妙にダサい。


夜になると浜辺に焚き火でギターをかき鳴らして、女性相手にナルシスト全開のラブソングを切なく歌い上げる。
4時間も!

浜辺には1カップルに一つづつの焚き火が数百個並んでいる。

あーーーー!既視感。

そういえば男って延々と説教したり、歌い続けたりする人多いよなー。
思わず笑ってしまった。


その間、バービー達は女性の洗脳を解くべく一人づつ呼び出して話をする。

人間社会から来たグロリアが大演説をして拍手喝采を浴びる。
そんな母親を見たサーシャは心揺さぶられ見直す。

二人は同志となり、仲良しに戻る。


女性たちの連携により憲法改正を阻止できたバービーは、再び現実社会に出発する。

男性優位社会に馴染めず、馬鹿にされていたアランも一緒に。


途中暴漢に襲われるが、アランは本当は腕っぷしが強く次々と倒していく。


そうなんだよなー。
女、子どもに威張ってる男って、本当は弱い。
弱い犬ほどよく吠える。


現実社会で人間として生きることを選んだバービーが、最初に向かった先は産婦人科。

ここで映画は終わる。


ここから先は私の勝手な想像だ。


リプロダクティブ・ヘルス・ライツ

女性が自分らしく生きるために一番必要なことは、まず避妊、性感染症予防対策だ。

人任せにしてはいけない。

自分の身体は自分で守らなければいけない。


男性には面白くない映画だと思う。

しかし、意味が分かり面白いと感じる人もいるはずだ。

そんな人と仲良くなりたい。




✳︎一ヵ月前に一度しか観ていない映画なので、忘れていたり間違っていたりする箇所があると思います。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?