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映画ループになってきました。
先日『17歳の瞳に映る世界』を観に行った時に気になってチラシをラックから取り、予告編で次はこれを観るぞと決めた映画です。

カサブランカの街を彷徨う臨月のサミア(ニスリン・エラディ)。イスラムでは未婚の母はタブーゆえ、美容師の職も住まいも失った。
手を差し伸べたのは、娘を育てながらパン屋を切り盛りする女性アブラ(ルブナ・アザバル)。夫の死後、懸命に働き続けてきたが、パン作りの腕も確かでオシャレなサミアの登場に、アブラと娘の生活も変化していく。

婚前交渉がご法度のイスラム世界の様子として、『裸足の季節』という映画を思い出しました。舞台はトルコでしたが、あの感じで未婚の妊娠だと家から追い出されそうです。

先日の『17歳の瞳に映る世界』でも妊娠させた男は出てこないのですが、この映画でもサミアは多くを語りません。ただ「事情がある」とだけ。

原題はADAM。その理由がわかった時、もしかして別の意味も持たせたのかなと思いました。

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アブラのお店に並んでいたのは、平たく丸いパンや、鉄板で焼いている四角いクレープのようなピザのようなもの(チーズやチョコを挟んでいました)でしたが、サミアがルジサという手のかかるものを作ったら、完売。

小麦粉をこねて、糸をつむぐように細くしたものを手にくるくると巻いて、少し押し付けるようにして焼いていました。

女優さんたちに実際にパン作りをしっかり学んでもらい、撮影陣の皆で作ったものを食べていたようです。『かもめ食堂』のおにぎりみたいですね。

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息遣いの聞こえるような、静かな映画でした。盛り上げ役の音楽はなく、カサブランカの旧市街の喧騒と、そこでかかっている曲やアブラが聞いているラジオがBGM代わり。だから特定の曲が印象的になるのですね。

丁寧に描いているのですがしつこくはなく、その加減が絶妙なのでしょう。
監督の家で実際に未婚の妊婦のお世話をしたことがあり、その思い出を元に作った作品だそうです。その妊婦さんと赤ちゃんを含め、その後が気になる作品でした。

TOHOシネマズシャンテは、TOHOシネマズ日比谷ができる時に、TOHOシネマズ日劇と一緒に閉館することになっていましたが、閉館を惜しむ声が多く、残ることになりました。それは、単館系のラインナップが独特だったからではないでしょうか。
日劇の一番大きなシアターも観やすくて好きだったのですが……。

TOHOシネマズ日比谷はチラシを置いていないのが難。私はチラシとチケットを一緒にファイルしていたのですが、最近チラシが入手できないことがあったり、しかもチケットがQRコードになっていたりするともう残るものがなく、こういう残し方はもう古いのかと嘆いています。

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