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【企画参加】 紫は、母と私のゆかりの色 #私のテーマカラー
企画テーマ「#私のテーマカラー」
あなたの暮らし・人生・行動からイメージが浮かぶ「色」について教えてください!
倉田エリさんの企画に参加させていただきます!
エリさん、すてきな企画ありがとうございます☺️
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私がついつい手に取ってしまう色は…
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紫とピンク!
お気に入りの文房具もこの2色で揃えています。
もともと淡いピンクが好きだった私。自然と選ぶのはピンクのものが多かったように思います。
そんな私の好きな色に、紫も追加されたのには理由があります。
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高貴な色、紫
「紫は高貴な色だからね」
いつからだったか、母は紫を見ると毎回こう言っていました。
紫は、平安時代の法律である「冠位十二階」のなかで定められた、最も高い身分の人だけが着ることを許されていた色。
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高校時代から古文が好きな私でしたが、だからといってそこまで紫に思い入れはありませんでした。ピンクのが好きだった笑
そんな紫色を、私が「紫だ」と意識して見に纏った最初は、成人式でした。成人式を控え、振袖の準備をしようという話になったとき……
「お母さんの振袖あるよ。見てみる?」
そう言われて出してもらった振袖が、綺麗な綺麗な紫の総絞りだったのです。
濃淡さまざまな紫色が一面に広がる振袖は、見た瞬間に私の心を掴みました。
「これ着たい!」
こうして私は、母から譲り受けた紫の振袖で成人式を迎えることになりました。帯には、私が大好きなピンクを入れて。
「はな、いいの?お母さんのお下がりで。振袖買うおうちもあるんじゃない?自分で選ばないで大丈夫?」
「ううん、これがいいの。だって、紫は高貴な色だからね」
「お母さんが着た振袖を、はなも着てくれて嬉しいよ」
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「紫のゆかり」の心なるべし
古来、紫色の衣を作るには、植物の紫根で染める必要がありました。
紫の布や紙を他のものと重ねておくと、重ねたものに紫色が色移りしたそうです。
近くにあるもの(=ゆかりのあるもの)を染めてしまうところから、紫は「ゆかり」色とも呼ばれています。ふりかけにも「ゆかり」がありますね。
近くにいる人、血縁のある人、親しい人。
母から受け継がれた紫の衣は、まさに「紫のゆかり」であるように思います。
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今でも、紫とピンクの組み合わせを見ていると、ふいに成人式の時のことを思い出します。
写真のなかの、紫の振袖を着た20歳の私。20歳らしいまんまるのお顔をして、両親に挟まれて、照れ臭そうに笑っています。
紫色は、高貴な色。
紫のペンを持つと、不思議とすっと気持ちが伸びます。一文字一文字、丁寧に書こう、大事に書こうと思えます。
でも、そのなかにピンクもあると、自然と心が穏やかになる気もしているのです。
私の好きな色は、いまでも、高貴な紫色とかわいらしい桃色。その割合は変わっても、私を支えてくれる大事な色です。
桜の季節が終わって、藤棚がきれいな季節を迎えましたね。子どもたちを連れて、今度は紫に溢れた写真を撮りに行きたいな。
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![猪狩はな|教育ライター](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68606206/profile_06023645c8a728f1e5ab4a959fad028a.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)