「おばさんが縄跳びをする」ということ
最後に縄跳びをしたのはいつだろう?
「縄跳び」とは、言わずもがな「両端を持ち回転させる長い縄を使い、縄の下を跳んで遊ぶスポーツ」だ(by Chat GPT)。
小学生のころ、「秋のスポーツ週間」と題して学校中でその「縄の下を跳んで遊ぶスポーツ」に取り組んでいた記憶がある。
あれから35年・・・。
小3の息子がバスケットボールの練習をしたいというので、夕飯を済ませた八時前、わたしは見守りがてら縄跳び片手に家を出た。
久しぶりの跳躍。
体中の肉という肉が、「私はここにいる!」と飛び出さんばかりの激しさで縦横無尽に暴れる。
きっとものすごく見苦しい姿だろうが、まぁ、想定内っちゃあ、想定内。
揺らして脂肪が落ちるものなら、呼吸の限り揺らし続けていたいくらいだ。
問題は別の所で発生した。
「アラート、アラート!!!」
「体内に猛烈な揺れを確認っ!!!」
脳に緊急速報が入る。
揺れているのはどこなんだ?
なんとなく下の方。膀胱か?子宮か?
跳躍を停止する。
神経を研ぎ澄ます。
しかし、何も起きない。
気を取り直して、再び跳躍。
「アラート!!!アラート!!!漏れを確認!跳躍にあわせた漏れを確認っ!」
あぁあああっ。。。。
気のせいじゃない、思い違いじゃない。
確実に「尿漏れ」が起きているのだ、この、わたしに、だ!!!
しょんぼり。
そこはかとなく、しょんぼり、、、。
そういうことがあるとは聞いていた。
サラサーティも知っている。
でも、それはいつだって遠い向こう岸でぼんやりゆらめく他人事であった。
そう、今の今までは。
「尿漏れ」=「年寄り」?
しょんぼり。
輪をかけて、しょんぼり、、、。
落ち込む母には目もくれず息子はドリブルにいそしんでいる。
思えば私の出産は高齢出産からスタートした。
そしてこの10年で3人の子供を絞り出してきたのだ、無理もない。
初めての出産は、辛い妊娠後期の後決死の覚悟で息子を絞り出した。
やっと苦しみから解放されたその矢先、産んだその日から全体的にずっと不調。何となく下に力が入らないというかなんだかいつもどこか不調。
そしてそれらは全て骨盤底筋の衰えからくるものなのだと知り、「チキショー、鍛えてやるっ」と息巻いてから早10年。
骨盤底筋を鍛えるエクサイズは地味すぎる。つまらなさすぎる。
故にサボりがち。
それでも気持ちがのった時は「よっしゃ、やるぞ!」と始めるが、今度は子供がよじのぼってきて中止のまんまでその日は終了。
そう、このエクササイズ、内容的にも環境的にも、どうやったって続けられない要素しかない。
、、、、、、
って、んなことあるかーい!
あぁ、そうさ。
そーですよ。
わたしは、なんだかんだと言いながら、結局のところこの10年間エクササイズをサボってまいりました、ごめんなさいっ、と、トホホのホーのホーホケキョ♪
でもさ、でも、ですよ。
だからといて、「積極的に運動しよう!」と腕まくりしたその矢先、「尿漏れ」なんて残酷なやり方で己の怠惰を知らしめなくてもいーではないか。
おかげでこちとら心理的なダメージ半端ないんすけど。
さて、その晩。
私は「尿漏れ+エクササイズ」で動画検索をして、「ワイドスクワット」たる動画にたどり着いた。骨盤底筋を鍛える世の中のファイナルアンサーは、どうやら10年経っても変わりがないようだ。
1日目、動画のとおりにこなして無事終了!
2日目、早くも膝に痛みを覚える。
3日目、仕方がない、一旦休止。
そして休み続けて今日は一体何日目?
って、おいっっ!
これは「挫折」ということでよろしいでしょうか?
スクワットへの道のりは
近くて遠い
蜃気楼
合掌