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酔っ払いは尻が長い
断酒、3年
2018年大晦日のビールを最後に、およそ3年間アルコールを1滴も飲んでいない。
血糖値が高いこと、酒に費やす時間とカネが惜しいこと、それよりも本を読みたいこと、眠りが浅くなって夜間にトイレが近くなることなどのためだが、なによりも釈尊が説いたという五戒のひとつ「不飲酒(ふおんじゅ)戒」を守って精神の放逸から逃れたいということが最大の目的になる。
「宗教上の理由です」
夜の会合でノンアルコールを宣言すると、ざっくばらんな意思疎通ができる関係にある人は「どうして?」と興味津々である。「やっぱり断酒したい気持ちの人も多いのだなー」と思う反面、「これなしで人生は何が楽しいの?」「仕事で気まずくならないの?」と真摯に不思議がられていることもあるのか。
こうした場合に理由をいちいち開示するほどの自己顕示欲もないので、「あ、宗教上の理由ですわ」とすればその場はたいていおさまる。「また、また、御冗談をー」的にネタにされてしまうとさらに面倒なことになるのだが。
それはアルハラか?飲み二ケーションか?
「俺の酒が飲めねえのか」的なアルハラ(アルコールハラスメント)はすっかり絶滅したものの、「一緒に飲むことによって親しくなった気になる」という飲みニケーション文化は日本サラリーマン社会ではまだ健在のようだ。私だって職場や友人と“食事”へ行くことは拒否しないし、なるべく楽しめるような気構えをするコツも会得している。
それでも閉口させられるのは、酔っぱらいの時間感覚の喪失だ。もともと夜に弱い私としては、いつもの夕食など30分もかければそれで十分。「早く帰って読書の続きを・・・」と焦っても、酔っぱらいにはそれが伝わらない。
夕方になるとビクビクする
先日も呑み助かつ大食漢の同僚に「ちょっとメシでも行きましょうよ」と誘われたのでノコノコ着いていったら、奴が延々と飲むわ食うわで、帰宅がてっぺんを回ってしまい、しばらくは体調リズムの乱れから回復できなかった。それ以降は夕刻に彼とふたりきりになって「そのような雰囲気になる」ことを極度に警戒、まるで上司のセクハラに悩む女性である。やらかしている本人がそれに気づいていないという構図も似ているし、やっぱりこれも“アルハラ”なんだな。
(21/12/15)