平地 大樹(ひらちたいじゅ)/プラスクラス代表取締役

プラスクラス・スポーツ・インキュベーション(株)代表取締役。元バスケ選手。渡米しプロを…

平地 大樹(ひらちたいじゅ)/プラスクラス代表取締役

プラスクラス・スポーツ・インキュベーション(株)代表取締役。元バスケ選手。渡米しプロを目指すも挫折→人材、WEB業界を経て、2011年にWEB会社、2016年にスポーツマーケティング会社を創業。現在120のクラブをご支援中。ミッションは『日本のスポーツ全会場を満員にする』

最近の記事

  • 固定された記事

バスケでプロになるはずが、気づけば腹痛でトイレにこもる会社員になっていた

ぼくはプロバスケ選手になるはずだった。 小学生のころから夢はバスケ選手。中学時代は、関東圏のガードの中では指折りの選手だといわれ、日本人初のNBAプレーヤー、田臥選手とならんで「平地か田臥か」と評されることもあった。将来はプロバスケ選手になると、自分も周囲も疑わなかった。 でも、現実はそう甘くなかった。 夢だったプロにはなりきれなかった。転職した会社では、慣れない仕事に精神的に追い込まれ、リストラも経験した。 それでもいま、ぼくは自分のことを心から幸せ者だと思う。

    • スポーツの試合のチケットをLPで売ったのに、2枚しか売れなかったときの話

      スポーツマーケティングは「デジタルだけ」じゃうまくいかない。 ある地方都市のスポーツクラブの集客をサポートしていたとき、そんなことに気づいた。 ぼくらはクラブから予算をもらって、デジタル広告とLPの作成をお手伝いした。 それまでチケットの販売は「手売り」が中心だったから、デジタルの施策にも力を入れれば、きっとクラブの集客が増えるはず。そう思っていた。 でもいざやってみると、チケットがマジで売れなかったんだ。たったの2枚しか売れなくて。 「ヤバいじゃん、どうやって報告

      • 【企業担当者向け】スポーツスポンサーシップを120%活用するための「企画」の考え方

        「スポーツクラブのスポンサーになる」 そう聞いて多くの人がイメージするのは、選手のユニフォームのロゴだったり、スタジアムの壁の看板だったりするかもしれない。 でも、考えてみてほしい。もしあなたが自分の会社で、施策のひとつとして、貴重な予算を使って「スポンサー」をやるとしたら、どうだろうか? せっかくスポンサーについたけど、ロゴを掲載するだけで、明確な効果はわからないまま終わってしまった……って、すごくもったいないことだ。 スポンサーシップをうまく活用すれば、もっともっ

        • キミーのラムネスタンド、1型糖尿病の娘とその母の挑戦(続編更新)

          2024年9月2日、実際にお祭りの後の寄付結果を文末に追記しました。よかったら全文と合わせてご覧ください。線と線の間は2024年7月18日に公開した記事です。 もうすぐ子どもたちは夏休み。夏休みといえば!の地元のお祭りで妻と娘が『キミーのラムネスタンド』という名前で出店する。夏のお祭りでラムネを売る。聞けば当たり前の風景だけど、そうではないから少し説明したいと思う。 娘は1型糖尿病 ぼくの娘はいま小学1年生で、1型糖尿病という病気だ。いまのところ治らない病気と言われていて

        • 固定された記事

        バスケでプロになるはずが、気づけば腹痛でトイレにこもる会社員になっていた

          スポーツビジネスは「海外市場」に目を向けると、もっとおもしろくなる!

          スポーツのもつ大きな特徴に「海外」とのつながりやすさがある。 スポーツは万国共通のコンテンツ。その特性をうまく活用して、ビジネスに繋げる動きがいま注目されているんだ。 ぼくは全国のスポーツクラブの経営支援をする会社をやっていて、日々いろんなクラブや企業、行政と話をしている。そのなかでも、海外市場に注目する動きが増えてきているのを感じている。 「スポーツ×海外市場」は、ビジネスとしてもかなりインパクトが大きく、可能性のある分野だと思うので、詳しく掘り下げてみたいと思う。

          スポーツビジネスは「海外市場」に目を向けると、もっとおもしろくなる!

          「アスリートの人生は、現役時代がピーク」なんておかしいとぼくは思う

          「引退後のキャリア」に不安を抱えるアスリートは多い。 どんなに活躍した選手でも、引退後に不安定な生活を送ることはある。オリンピックに出ても、そのあとの就職先は誰も保証してくれない。大会が終わったら、誰も覚えていてくれない。 だからスポーツ選手を目指したくても「その先の人生厳しくない?」と考えて、やめてしまう人も多い。 それってすごくもったいない。 アスリートは現役時代が人生のピークで、あとは落ちていくだけなのか? そんなことは絶対にない。ぼくは「選手を引退したあとで

          「アスリートの人生は、現役時代がピーク」なんておかしいとぼくは思う

          「お金儲け」は悪なのか?

          スポーツの世界でビジネスをしていると「スポーツを金儲けに使うな」「スポーツで稼ごうなんてけしからん」といわれることが、時々ある。 でもぼくは「お金を稼ぐこと」って絶対に必要で、なにをするにも無視できないことだと思っている。 お金がない。儲かっていない。そういう業界は、どんどん空気がギスギスしていく。これはスポーツ業界で20代を過ごすなかで、痛烈に感じてきたことだ。 ずっと「儲からない」業界にいたぼくは物心ついたときからずっとスポーツの世界にいた。 小学生からバスケをは

          企業が「スポンサー」をやる意味を、そろそろアップデートしてみないか?

          ぼくは「スポンサー」ってものの定義を変えたい。再定義したいと思っている。 ぼくはスポーツビジネスの会社をやっている経営者だ。だからこれから話すのは、「スポーツスポンサー」の話が主なものになる。 ただ内容としては、テレビや映画などすべての「スポンサー枠」に活かせるものだと思う。なのでスポーツ業界以外の人も、もし興味があれば読んでみてくれるとうれしい!! 時代は変わった。スポンサーも変わらなきゃいけないあなたは「スポンサー」と聞いて何をイメージするだろうか? テレビのCM

          企業が「スポンサー」をやる意味を、そろそろアップデートしてみないか?

          エスコンフィールドに行ったらすごすぎて落ち込んだ

          北海道のエスコンフィールドに行った。日本ハムファイターズの新しいホーム球場だ。3月のオープン戦、エスコンフィールドでの初戦から2試合、そして開幕3/30の1試合を観戦した。 いや、もう半端じゃなかった。 めちゃくちゃ興奮したし、同時に、かなり落ち込んだ。 これまで自分が「スポーツ」というものを、どれだけ小さな視野で捉えていたのか思い知らされたからだ。 ぼくはスポーツビジネスの会社を経営している。サポートしているクラブは全国120以上。ウェブマーケやクリエイティブ、最近

          エスコンフィールドに行ったらすごすぎて落ち込んだ

          すべてのビジネスパーソンに伝えたい「スポーツを仕事にする」という選択肢

          スポーツを仕事にする。 そう聞くと、多くの人は「ハードルが高い」「現実的じゃない」「アスリートになるってこと?」みたいなイメージを持つと思う。 学生時代に部活に打ち込んでいたり、家族でスポーツ観戦するのが好きだったり……。なにかしらの形で、スポーツに関わったことがある人はたくさんいる。 なのに、スポーツを「仕事」にする人は少ない。 それは、スポーツが「ビジネス」のフィールドとしてもすごくおもしろいってことが、ぜんぜん知られていないからだと思う。 ぼくはスポーツビジネ

          すべてのビジネスパーソンに伝えたい「スポーツを仕事にする」という選択肢

          ジャイアンツ×東京ドームのリニューアルには、ビジネス的にもスゴい価値がある

          プロ野球が開幕した。 それに合わせて、東京ドームがリニューアルした。言わずと知れた、読売ジャイアンツのホーム球場だ。 ジャイアンツの数十年の歴史のなかで、こんなに大きな変革はなかった。 「え、たかがリニューアルじゃないの?」と思う人もいるかもしれない。 でも、ちがうんだ。今回のリニューアルは、ジャイアンツや野球だけでなく、他のさまざまなスポーツにも大きなヒントをくれる激アツ事案なんだ。 どういうことか? ぼくなりに解説するのでちょっと聞いてほしい。 スタジアムは「

          ジャイアンツ×東京ドームのリニューアルには、ビジネス的にもスゴい価値がある

          ぼくは社長だけど「評価制度」という言葉が嫌いだ

          ぼくは「評価制度」という言葉が嫌いだ。 会社なのだから「制度」はつくらなきゃいけない。でも、仲間のことを上から下に「評価」するということに、どうしても違和感があった。 うちの会社は「自分がここで働きたいから働いているんです!」という人が多い。「働かせてもらっている」という感覚も、とくに古参メンバーはないだろう。 だからメンバーからも「好きで働いてるのに”評価”されるのってなんで?」 と言われて。ぼくも「いや、マジでそうなのよ。どうにかならんかな……」とずっと悩んでいた。

          ぼくは社長だけど「評価制度」という言葉が嫌いだ

          元アスリートが会社をつくったら、エモくて強い組織ができた

          ぼくは26歳までバスケ選手だった。選手を引退したあと、人材会社とWEB会社を経て、スポーツビジネスの会社を起業した。 起業から10年。メンバーはもうすぐ50人になる。 ぼくが目指してきたのは「スポーツチーム」みたいな会社。 みんなで一緒に、勝利に向かって努力する。受注したら、みんなでハイタッチして褒め称える。「上司と部下」の関係じゃなくて、おなじ志をもつ「チームメイト」として接する。 そういう組織は、感情的になりすぎてうまくいかないと言われることもある。でも、いまのぼ

          元アスリートが会社をつくったら、エモくて強い組織ができた

          ぼくはスポーツが好きだから、スポーツでちゃんと儲けたい

          儲ける発想がなかった日本のクラブ 「スポーツでは食えない」とよく言われてきた。 日本でスポーツに関わる人の収入は、海外に比べても低い。スポーツの仕事が「ドリームジョブ」と呼ばれることはない。野球選手の年俸はたしかに高いけれど、そのほとんども、引退後の再就職にはかなり苦労する。 「スポーツにまつわる仕事」で食べていけるほど、業界自体が儲かっていないからだ。コーチやクラブ運営なんかは、とくに厳しい。 その原因は、クラブの成り立ちにある。 日本のスポーツクラブの多くは「企業

          ぼくはスポーツが好きだから、スポーツでちゃんと儲けたい