気ってなに? 経絡ヨガの「気の通し方」
東洋医学の世界にはいろいろと謎な単語がでてきますが、最も頻繁に目にするのは「気(氣)」という言葉。
私たちは当たり前のように「元気?」とか尋ねたりしますよね。
日常的に使う言葉には、「気」のつく言葉がよく登場します。
人を形容する時に「陽気な」「無邪気」あるいは「気が荒い」「気の毒」・・
特定の場所を指して「活気がある」「薄気味悪い」「不気味」・・・
内面の働きとして「気を遣う」「気が滅入る」「気に入る」「気恥ずかしい」などなど、次々と出てきます。
このように、「気」というのは日常にありふれているのに、目には見えないものとして、意識していないのが私たちです。
人間の体内にも、自然界のありとあらゆる生命の中にも、「気」は確かに存在している。
むしろ、生命を成り立たせる最小単位が「気」である、と言っていいかもしれません。私たちは「気」の塊であり、そして自然の構成単位のひとつです。
自然界において、「気」がもっともわかりやすい形で現れたのが「季節」です。
木々が芽吹き、気が上昇する「春」
葉や枝を繁らせ、気が盛んになる「夏」
木々が落葉し、気も下降する「秋」
気が停滞し、ひっそりと息を潜める「冬」
これらの季節に巡りに逆らうと「病気」になり、摂理に従って生きていくと「元気」になる。自然の営みに調和する、ということが「気」をうまく利用していくコツです。
では、実際にどうやったら「気」を充填し、活用することができるのでしょう?
「気」の原材料は、体内に取り込んだ食べ物と、大気中のエネルギーです。食べ物は、口から入った後、必要な栄養分が取り出されて身体のあちこちに運ばれなければなりません。そのために必要なのが呼吸、適度な運動、そして睡眠です。
過度の飲食や、激しい運動は逆に「気」を消耗させることにつながります。
「気」を体内に巡らせる方法として、呼吸はもっとも重要です。
わたしたちは水や食べ物がなくてもしばらく生きていけますが、呼吸をしなければすぐ死んでしまいます。
私がヨガで伝えたいと思っているのは、体の部位、特定の関節や筋肉に意識を向け、そこに呼吸を通す、ということです。
見た目だけポーズを真似していても、どうもそこに呼吸を通す、という意識がない場合は、ただ座って呼吸に集中した方がいいくらい。運動強度だってたいして高くないヨガが、どうして体や心にこれほどの効果をもたらすのかは、この「呼吸」にかかっています。
ヨガのクラスでは、呼吸法をまずマスターしたいところですが、ポーズを連続していくうちに呼吸はついおろそかになりがち。
さて、そこで経絡ヨガの出番ですね。
「経絡」とは、全身にある「気の通り道」です。
「今日はここの経絡をターゲットにしますよ〜」と説明し、どうやって関節を動かせばいいかをイメージしてもらいます。まずは経穴(ツボ)の刺激や、経絡の走行に沿ってさすったり、叩いたり、伸ばしたり。
そして、深く呼吸しながら関節を動かす「ヨガのポーズ」へと移って行きます。
「経絡ヨガ」を考案した高村マサ先生は、「どの経絡に効いているか」を分かってやるヨガと、知らないでやるヨガでは、レッスンの価値が7倍くらい違う!と断言していました笑
そして最も重要なことは、やってみる前とやった後とで、自分の身体にどのような変化が生じるかを、実際に感じてもらうことです。
こればかりは、どんな説明や言葉を並べるよりやってみた方が早い、と思うので、ご興味ある方は、下のリンクから「経絡別パーソナルヨガ」をご覧になっていただければと思います。
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