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【13:迂回あれども】5六玉準完全作裸玉「黄金旅程」 24.04.09.
CAUTION!
純粋に指し将棋をベースにした好手・好手順等の創出を目指している詰将棋創作者はここでブラウザバックした方が良いです。質の低い手順に気分を害したり、SNS等で叩かずにはいられなくなる恐れがあります。
【回顧:5九玉完全作裸玉の子作】
![](https://assets.st-note.com/img/1712651942423-NcZuzGSDCv.png?width=1200)
逆玉座裸玉を投稿した際の逆算案に5六玉|角金4銀桂2歩2を挙げていましたが、実はこの予想は惜しいところまでいってたんです。
【5六玉準完全作裸玉】「黄金旅程」
![](https://assets.st-note.com/img/1712840971886-augF9oDu1l.png?width=1200)
予想した持駒に桂をもう1枚追加すると、裸玉として成立することが判明しました。が、完全作ではなく、詰み上がり前に小さな迂回手順があります。区分上は準完全作ながら、完全作に結構近い裸玉だと思っています。珍しく変同がありませんでしたからね。それでは詰み手順に移りましょう。盤面再生したい方は下リンクから。
【初手~12手】
▲5七歩 △6六玉 ▲7八桂 △6七玉 ▲7九桂 △5八玉
▲6七角 △5七玉 ▲5八金 △4六玉 ▲3八桂 △5五玉
![](https://assets.st-note.com/img/1712669466222-hfp8d9xGxv.png?width=1200)
初手▲5七歩を取ると5九玉|角金4銀3桂2歩(はる筆線屋、NOTE、2019.10.04.)の4手目より桂1枚多い持駒の図になって早詰です。これに対して玉方は△6七玉だと▲7九桂から早く詰んでしまいますから△6六玉と応じます。ここで対称形が破れるので、右辺に逃げた場合は詰み手順が左右反転します。3手目、5手目の桂打は一見5筋に打った方が良さそうに見えますけれど、金駒を打って詰ますスペースがなくなるため詰まなくなってしまうのです。怖いですよね。
【13手~24手】
▲4五金 △6四玉 ▲6五歩 △同 玉 ▲5六角 △6四玉
▲6五銀 △6三玉 ▲5四金 △7二玉 ▲7三金 △同 玉
![](https://assets.st-note.com/img/1712670351398-rd6rbHkNFY.png?width=1200)
ここからはひたすら最後まで金駒のゴリ押しです。裸玉には珍しく17手目に詰将棋っぽい手がでました。取ると▲5五金打までの詰みがあるので逃げるしかありません。
![](https://assets.st-note.com/img/1712670361833-VWELnKLoxf.png?width=1200)
【25手~35手】
▲7四銀 △7二玉 ▲6三金 △8一玉 ▲8二金※△同 玉
▲8三銀成△8一玉 ▲7二金 △9一玉 ▲8二金 まで35手詰
※▲9二金 or ▲7二金打からの迂回手順あり
【29手目、迂回手順のキズ】
![](https://assets.st-note.com/img/1712671317833-vxEx5D8mKS.png?width=1200)
29手目に金の打ち場所を変える下記の迂回手順があります。
①.▲9二金 △7一玉 ▲8二金 △同 玉 で作意に合流
(▲8二金に△6一玉は▲3四角△5一玉▲5二角成までで
迂回手順より2手短く詰むので、金を取るのが最善です)
②.▲7二金打△9一玉 ▲8二金 △同 玉 で作意に合流
玉を8二に誘導するのに2手余計にかかるだけなので、さほど大きなキズではないと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1712671441136-COgbBz3BU7.png?width=1200)
【準完全性の証明】角打
検討にあたって、角の打ち場所の検討範囲を下図のように定めました。少なくとも玉から3マス分までの利きは検討しています。ただし、七段目以下に玉がいる場合は三段目まで範囲を延長します。
![](https://assets.st-note.com/img/1712728149782-929nY7j7Cc.png?width=1200)
準完全性を証明する検討NOTEは下記の通りです。それぞれ10万文字を超えているNOTEなので気になる箇所の確認はメモ帳などにコピペすることを推奨します。
【天王山への逆算、飛系持駒より希望ある説】
とりあえずの2手逆算、5五玉|角金4銀桂3歩3で脊尾詰さんに30分ほど問いかけてみましたけれど、PCスペックが足りなくて詰みがでないのか、不詰なのか分かりませんでした。おそらく、「黄金旅程」の作意手順のように▲5六歩に△6五玉と寄るのが玉方最善で詰まないのでしょう。
考えても埒が明かないので、下図のようなネタ発想をしました。またひとつマス目を上るのに桂歩を足してやればいいのではないか、と。
![](https://assets.st-note.com/img/1712672085802-SJTit7nLZJ.png?width=1200)
「もしそうだったらどんだけ裸玉探索は楽か……」っていうヤツです。さはさりながら、飛系持駒で行き詰まりになっていた天王山裸玉探索が角系持駒の出現によって可能性が広がったことは一つの成果でしょう。金4枚を使った詰み手順と、いつか最後には天王山へ至る願いをこめて、準完全作ながら「黄金旅程」と命名しました。
【まとめ】
天王山裸玉への重要拠点となる初の中央6マス内角系持駒、5六玉準完全作裸玉5六玉|角金4銀桂3歩2(はる筆線屋、NOTE、2024.04.09.)を発見しました。
スペシャルサンクス
詰将棋おもちゃ箱 様
裸玉完全作・準完全作リストを拝見いたしました。
パナソニック将棋部 御中
脊尾詰を使用させて頂きました。
窪田義行(空気から整えていく 環境派)峰王 尊師
拙エレベーター詰に対して、”詐術的印象を与える”と迚も心温まる難癖をX(旧Twitter)上で引用リポストして頂き、スマホ詰パラからの引退及び裸玉・双裸玉等の無好手詰将棋を重点的に探索する契機を頂戴いたしました。
尊師をはじめとする詰パラ系創作者と解図者のお目汚しをしないように配慮し、このような好手も好手順もない詰将棋は辺鄙なNOTEでの発表といたしました。
kif
手合割:詰将棋
後手の持駒:飛二 角 銀三 桂 香四 歩一六
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 金四 銀 桂三 歩二
先手番
先手:
後手:
手数----指手---------消費時間--
1 5七歩打
2 6六玉(56)
3 7八桂打
4 6七玉(66)
5 7九桂打
6 5八玉(67)
7 6七角打
8 5七玉(58)
9 5八金打
10 4六玉(57)
11 3八桂打
12 5五玉(46)
13 4五金打
14 6四玉(55)
15 6五歩打
16 6五玉(64)
17 5六角(67)
18 6四玉(65)
19 6五銀打
20 6三玉(64)
21 5四金(45)
22 7二玉(63)
23 7三金打
24 7三玉(72)
25 7四銀(65)
26 7二玉(73)
27 6三金(54)
28 8一玉(72)
29 8二金打
30 8二玉(81)
31 8三銀成(74)
32 8一玉(82)
33 7二金(63)
34 9一玉(81)
35 8二金(72)
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