横山大観、観山、未醒、紫紅が旅して写生していった『東海道五十三次絵巻』④京都到着……@東京国立博物館
横山大観、今村紫紅、小杉未醒、下村観山……明治以降の近代絵画が好きな人であれば、この4人の名前を見れば「スター画家ばっかりだな」と思ってもらえると思います。
そんな4人がですね、1915(大正4)年に、東海道を行脚して……実際に徒歩旅行だったかは、わたしは知りませんが……道中で見た景色を交互に描き、《東海道五十三次絵巻》という作品に仕上げました。
これまで何度も展示されてきたと思いますが、東京国立博物館(トーハク)では、今年(2023年)1月に、同絵巻の展示がスタートしました。その1月の展示では日本橋から藤沢宿あたりを、2回目の5月の展示では金谷宿あたりから浜松宿までを、3回目の8月の展示では(愛知)赤坂宿から桶狭間/鳴海までが見られました。
飛ばしている場所も多いし、断続的にではありますが、今年、同シリーズがこんなに展示されるとは、はじめは思ってもいませんでした。
そして2023年9月20日の今日現在、ついに京都に辿り着いたんです……パチパチパチ。いやぁ〜、長かったですね……わたしは何もしていませんけれど、観ていて楽しかったですし、楽しい旅だっただろうなぁと思いながら観てみました。
ということで、今回は、《東海道五十三次絵巻》の最後を飾る「巻九」で描かれた景色を振り返りたいと思います。いつもながらに、それぞれの絵にコメントは付けません。静かに観ていくと、面白いと思います。
以上となります。時々、どなたが描いた箇所なのか分からなくなりましたが、まぁトーハクの画像アーカイブを参照いただければ、詳細が分かるかと思います。
どなたも素晴らしいなぁと思いましたが、今回は特に今村紫紅の京の部分が素晴らしいなぁと思って、いろんな画角で記録に残しておきました。どこを切り取っても作品として成立しますよね。この《東海道五十三次絵巻》は、トーハクに所蔵されているので、そんなことは万が一にも無いとはおもいますけど、昔の人がそうしたように、絵巻を切り売りして、それぞれを「断簡」として楽しむなんてことがあっても、全く不思議ではない作品です。
これでしばらく、彼らの《東海道五十三次絵巻》が展示されないかもしれないなぁと思うと寂しい限りですが、また数カ月後か何年か後には、改めて日本橋をスタートするのを楽しみに待ちたいと思います。できれば今回観られなかった宿場を、展開してもらえると嬉しいですね。個人的には「箱根宿」とか「原宿」とか、田子の浦あたりがみたいですねぇ。
ということで、《東海道五十三次絵巻》は2023年10月22日までの展示となります。
その後、10月24日からは「これだけを見に、トーハクへ行ってもいいくらいの作品」と断言できる、《光風霽月帖》が、おそらく《東海道〜〜》と同じ場所に展示されます。すでに楽しみですw
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