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江戸時代の鳥図鑑に“セクシーな鳥”がいた! 堀田正敦の《禽譜》特集(2)…@トーハク

先日、トーハクで特集されていた鳥の図鑑……《禽譜(きんぷ)》をnoteしました。そのわたしのnoteを見て、トーハクへ行ったという方がいらっしゃって……自分が書いたものがキッカケになったと聞くと、嬉しくて仕方ありません。

で……わたしのnoteを引用してくれた木休さんのnoteを拝見したら、その《禽譜(きんぷ)》が展示替えされていた! と記されていました。それを読んで「なにぃ〜!? 見に行かなきゃ!」と思って、その週末にわたしもトーハクへ《禽譜》を目的にトーハクへ足を運びました。

と言いつつ、その展示されていた《禽譜(きんぷ)》ですが、さらに展示替えされていて、現在は見られません。再び(まとめて)展示されるのは、少なくとも数年後……ということになりそうです。さらに…さらになのですが、その《禽譜》の特集は、展示期間が2024年10月6日までということで、これまた既に見られません。そちらは後日、改めてnoteしたいと思います。(トーハクの展示替えが多すぎて、noteが追いつきません……うれしい悲鳴)

■表情豊かな“鳥”を探せ!

いやぁ〜、今回の《禽譜(きんぷ)》も素晴らしかったです。何が素晴らしいかといえば、この《禽譜》……図譜とは、要は江戸時代に編纂された図鑑だと思ってもらえれば良いと思いますが……描かれている鳥の羽根の、一本一本まで精緻に記録されている絵が多いんです。精緻で精確そうなだけでなく、なぁ〜んか、実際よりも表情……特に愛嬌……みたいなのが盛られているんじゃないかな? という鳥も居るんですよね。まぁ異なる絵師が描いたものを集めたっぽい図譜なのですが……その愛嬌が、絵師が狙ったのかどうか知りませんが、絶妙だなぁと。

わたしは鳥に詳しいわけではなく、むしろ雀や八咫烏、セキレイやカモ、モズくらいしか知らないので、撮ってきた写真を貼り付けていくだけになります。

↑ このQRコードを読み込むと、《禽譜(きんぷ)》の画像データが見られます。

↑ これ! この人!……じゃなかった……この鳥ですよ。なんだかやたらとセクシーな雰囲気で描かれていませんかね。オッサンは、こういうのに敏感なんですよね。全体図を見ると、振り向いてポージング! みたいなグラビア立ちしているようにも思えますが……描いた人に「どんな気持ちで描いたんですか?」と話を聞いてみたいです。

今回のハイライトは、なんと言ってもこのダチョウでしょう。ざざぁ〜っと図譜を左から順繰りに見ていって、いきなりこのダチョウが現れた時に「いくらなんでも嘘だろw?」 って……ツボってしまいました。

こういう髪型の人、いますよねw? 誰かなぁ…誰だったかなぁって考えていたのですが、いまフッと思い出しましたよ。わたしの大好きな藤田嗣治さんじゃないですかw まぁ最近はパッツン髪の女性も珍しくありませんが、思い浮かんだのは、藤田嗣治さんだったんですよ。

画像:Wikipediaより

でまぁ先ほどのダチョウの話に戻りますと、絵の横に「この絵はダチョウの雛(ひな)が(?)、(なんだかの)魚の腹中にありしを写せしと云う」ってありますね。この「魚」まわりの文意が今ひとつ分かりませんが、雛鳥を描いたものなのでしょうか……それとも雛が腹の中にいる親鳥ということなのか……。さらに「その爪が4つ疑うらくは誤写なるべし」とあります。

爪が4つ……「脚の指が4本なのは誤写なんじゃね?」ということでしょうか。そうであれば「疑わしいのはそこだけじゃないでしょ!」とツッコミたいですけどね。なんか犬とか狐みたいな顔をしているし、ダチョウがこんな牙なのか? とも思うし、なんだか中途半端に短すぎる翼だし……脚はまっすぐのボー立ちだし……こんだけ色んな鳥の図譜をみていたら、ダチョウを知らなくたって、「なんか、この絵はおかしいぞ」ってなりそうなものですけどねぇ。どうなんでしょ。

ダチョウは、そのほかにも一枚の羽根の描写があったり、上のように草間彌生さんが描いたのか? というような卵が描かれていたり、ほかの鳥に比して注目度が高かったのかもしれません。

ということで、専門知識がゼロなもので、どうでも良いコメントしかnoteできませんが、水禽の図譜については以上です。

■草花の図譜も見どころでした

堀田正敦さんが編纂した図譜……《禽譜(きんぷ)》の特集展示は今日現在は見られなくなっていますが、この同じ部屋では常時なんらかの図譜が見られることが多いです。

また《禽譜》特集の期間中にも、《禽譜》だけでなく草花の図譜をはじめ、鉱石や山、家紋など、様々な図譜が展示されていて、とても興味深かったです。

下は同期間中に展示されていた《栗氏りっし図森ずしん》という図譜です。栗本丹洲(くりもとたんしゅう)さんという、以前、トーハクで特集されていた、幕府奥医師が著した植物図鑑です。だからタイトルも《栗氏りっし図森ずしん》なんでしょうね。

同じく栗本丹洲さんが編纂した《千虫譜》という図譜にまつわる展示が1年前にありました。もし虫が苦手でなければ、見てみてください。また苦手でも、絵だったら大丈夫かなぁと思うんですけどね。

ということで、今回のnoteは以上です。

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