自分の勉強も兼ねて、二宮翁夜話についての不定期投稿。ニワカのやることなので、読み間違いなどありましたら、ご指摘いただけると助かります。
・最初に
儒教、仏教などの教えはみんな同じだと語った節。
宗教に寛容な日本ならではの考え方と言えるかもしれません。
・抄訳
感想
これは、かなり乱暴な説ですね。
神様に敬意を払う神道、悟りや成仏を願う仏教、礼による秩序で国を治める儒教の三つだけでも、明らかに教えの内容は違います。
それを同じ1つのものと見るのは「人の作った道」という共通点を見ているのではないかと考えます。
尊徳が唯一の道とするのは天の道。つまり天理自然の働きです。
第二節で書いていたように、天の道には是非も善悪もないので、人には厳しいルールです。
そこで人の暮らしのために別のルールを作ります。これが人道。
神道や仏教、儒教なども人道の一種で、本来の目的は人の暮らしを安定させ、豊かにすることでしょう。
目的が同じなので同じ1つの道である、という結論。
たとえば、
「思いやりを持て、人を助けよ」
などは、どの教えにもある項目ですね。
「人のため」という根幹が同じなら、あとの教えは枝葉の問題だという意味だと解釈します。
(単に、宗教論争で争う人に向かって「正しさを争うな、仲良くせよ」という意味で言った可能性もある…かな)
最後の2行は、ここしばらくのニュースを見ていると気にかかりますね。
原文