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アルミホイルの二面性


スーパーで買ってきた唐揚げを温めるとき、電子レンジより断然トースターを使うことが多い。
トースターだけを使うときもあれば、一旦レンジでちょい温めてからの、仕上げのトースターという場合もある。

電子レンジだけだと、唐揚げのボディーがなんかフニャッとして油がギトギトになってしまう。そんなフニャリーナ&ギットリーンの唐揚げはガッカリだ。
買ってきたものを温めるんだから、どう頑張っても揚げたての唐揚げには到底かなわない。けれどできるだけ揚げたての、あの表面のカリッとした感じを再現したい。

そうするとやはり、トースターで温める方がそれに近い感じに持っていけると思うんだ。たぶん。何度もやったから。

さあ、唐揚げをアルミホイルの上に乗せよう、というタイミングで毎回、「アルミホイルのどっち側に唐揚げを乗せるべきなのか問題」が発生する。

ぴかぴか光ったつるつるの面か、光沢のないマットでさらさらの面か。

どちらに乗せるのが正解なのだろう…。えっ、てかそもそも、アルミホイルに表とか裏とかあんの?正解がわからないまま43年生きてきてしまった。

正解は知らないが、なんとなく私はいつもマットな面に食材を載せている。

唐揚げやピザをトースターで温めるときも、鮭のホイル焼きを作るときも、おにぎりを包むときも。いつも、光沢のないマットな面に食材が触れる状態で使っている。

ちゃんと理由はある。
もしも私がアルミホイルに包まれるのなら、と想像したとき、そうであって欲しいから。
もしもアルミホイルで家を建てるとして、どっちの面を内側にしたいか?そう自分に問うてみたとき、やはり光沢のないマットな面が内側であって欲しい。そう思ったからだ。

アルミホイルの二面性は、例えるなら太陽と月。
いつだってピカピカと光って明るい太陽に対し、控えめだけど、ほんわりと落ち着いた光を放つ月。

どっちが好きか選べと言われたら、私は後者を選ぶ。

パリピと陰キャ、どちらかというと圧倒的に陰キャな私だから。常にぴかぴか光っている眩しい環境はつらい。日常に、常に眩しい輝きはいらない。穏やかで落ち着いた光が欲しい。少しだけ輝きが足りない日々に、わずかな輝きを見つける日々を暮らしたい。

アルミホイルの裏と表は、

陰と陽
月と太陽
黒と白
天使と悪魔
ヘンゼルとグレーテル

えっ?
ヘンゼルとグレーテルは違うんじゃね?


ていうか何?この話。







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ハッカ・ナカソネ
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