「S字カーブ」の出来るまで~「小児整体」にご注意!!①/連載コラム vol.3
※初出:岩手日報ぽらん(2014年6月号)掲載、「プロが教える『姿勢医学®』のおはなし」(原文ママ)。文章・画像ともに、無断転載はご遠慮ください。
読者の皆様こんにちは。
私は『国際基準カイロプラクター』にして
『姿勢科学士®』の小野寺デス。
さて、先月号では
『背骨の生理的弯曲(≒S字カーブ)の
形状と医学的意義』についてお伝えしました。
今回は
その弯曲がどのような順序で形成されていくのか
子どもの成長過程に合わせて解説します。
誕生したばかりの時
ヒトの背骨は
ほとんど丸みがありません(図①)。
そして
最初に現れるのが『胸椎(背中)後弯』です。
これが安定すると
『お座り』が出来る様になります(図②)。
次に現れるのが『頸椎(首)前弯』。
首がすわり
自力で持ち上げ『ハイハイ』が出来る様になると
前弯が更に安定していきます(図③)。
最後に現れるのが『腰椎前弯』です。
『つかまり立ち』をしながら
バランスをとる事で身体が適度に刺激され
生理的弯曲の最終段階として
腰の前弯が形成されていきます(図④)。
ここで重要なのが
この生理的弯曲は
『時間をかけて
じっくり形成される』という事です。
この3つの弯曲が形作られるのが
生後約3年。
大人と同じように完全に安定するのは
生後約10年とも…。
もしこの過程で
人為的に強い物理的刺激を入れた場合
正常な弯曲の発達が阻害される可能性が
生じます。
最近
『赤ちゃん/小児整体』と称して
発育途上の子どもの身体へ
過剰な刺激を加える施術の話を聞きますが
姿勢医学®の専門家として
くれぐれもご注意頂ければと思います。
☆筆者のプロフィールは、コチラ!!
☆連載コラムの
「まとめページ(マガジン)」は、コチラ!!
※「姿勢調整の技術や理論を学んでみたい」
もしくは
「姿勢の講演を依頼したい」という方は
コチラまで
お気軽にお問合せください。
※文章・画像ともに、無断転載はご遠慮ください。