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【ユーザーの声】スマホで抜け漏れなく記録ができ、副作用や薬の効果を医療者に正確に伝えられるようになった(40代女性 虫垂粘液がん)

株式会社DUMSCOと京都大学医学部附属病院が共同研究により開発した、がん患者サポートアプリ「ハカルテ」。実際にハカルテを使ってくださっているがん患者さんに、ハカルテの活用方法や治療生活についてインタビューしました。

プロフィール

佐野理津子さん(仮名)40代女性
2022年に虫垂粘液がんと診断。手術を経て現在薬物療法中。

これまでのがん治療の経緯

ーーご自身のこれまでのがん治療の経緯について教えてください。

2022年の6月に虫垂粘液がんと診断され、2年と少し闘病してきました。仕事中に歩くだけで痛いほどの胃痛がおきて、現在通院している病院の救急外来に行き、検査後に緊急手術という流れでした。

開腹して見つかった腫瘍を病理検査したところ、がんとの診断。健康診断では異常なしだったので、自分でもびっくりです。
比較的珍しいがんのため病院内でも症例がなかったのですが、セカンドオピニオンも受けた結果、現在通院している病院で治療していくことになりました。

抗がん剤治療で最初にやったのはFOLFOX+Bev療法(オキサリプラチン、レボホリナート、5-FU、アバスチン)。
副作用のしびれが強く、水を触っただけでも痛いほどだったため、オキサリプラチンは10クール投与する予定のところを8クールで中断しました。
現在別の薬を追加して抗がん剤治療を継続中です。

ハカルテを使ってみてよかったこと

ーーハカルテをお使いになる前は、紙に毎日の症状や体調を記録されていたとのことですね。

はい。治療を始める時に病院でもらった冊子に毎日記録をしていました。項目は、血圧や排便の回数、副作用の症状などです。
ただ、書き忘れてしまったり、通院時に冊子を持っていくのを忘れてしまったりして、うまく活用できていませんでした。

その点ハカルテは、スマホアプリなのでちょっとした空き時間に記録することができますし、通院時にも忘れることがないので便利です。
体調記録はついつい後回しになりがちで、時間が空いた時に限って冊子を持っていないことも。いつでもどこでもスマホは大体持っているので、待ち時間などにパパッと記入しています。

ーーほかに、ハカルテを使い始めて便利だと思った点はありますか?

冊子に手書きで記録する場合、便の形状などをどのように表現して書けば良いのかわからないこともあったのですが、ハカルテだと「水様便」など複数の選択肢から選んで正確に記録できるのが良いです。
冊子だと、便の形状について1~5の5段階で表現するような書き方になるのですが、「数字が大きい方がどのような状態なんだっけ?」などと指標を忘れてしまうことも。
血圧などの項目もスマホでささっと入力できるのが便利ですね。間違えたときも書き直しが楽です。

ハカルテで記録した血圧のグラフ

あとは、副作用について医療者に詳細に伝えられるようになったのもよかったです。
診察のとき、「この日はこれくらい体調が悪かったんです」などとアプリを見ながら時系列順に説明できて、共有がスムーズになりました。
同じ症状がいつあったのか、どの薬がいつ効いたかなどもメモしておいて正確に伝えられるので、薬の処方もより症状の状況に合わせていただけているのではないかと思います。

私が通っている病院では、医師の診察の前に看護師さんの問診があるのですが、その際にもハカルテを見せながら説明すると、「こんなアプリがあるんだ、見やすいね」といった良い反応をいただけました。

以前は紙に書いたものを見せながら説明していたのですが、記憶が曖昧だったり、そもそも紙に書いて記録することが続かなかったりして、伝えることに抜け漏れがありました。
ハカルテはSNSに書き込むような感覚で書けるのが良いなと思います。SNSは結構好きなのでその延長のような気持ちです。

ーー今後ハカルテに増えたら嬉しい機能などはありますか?

いまでもすごく充実していると思いますが、治療の中で疑問に思ったことを質問できるコミュニティなどがあるといいですね。
私はいまウィッグを使用しているのですが、ウィッグ購入に使える補助金があるよ、といった話など、役立つ情報を共有できる場があると良いかもしれません。

がん治療に関する情報収集

ーーがんに関する情報収集にはSNSを活用されますか?

検索することはありますが、やはり自由診療や民間療法など信頼できない情報が出てくることも多いので、病気に関して調べる際は国立がんセンターがやっている「がん情報サービス」のサイトなど、信頼できるところを利用しています。
あとは病院の看護師さんや薬剤師さんなど、専門的な方に聞くのがいいですね。ネットの情報を鵜呑みにしてしまうと痛い目に遭うと思い、情報収集には気をつけています。

ーーその他、がん治療に関する情報は現在はどこで入手されていますか?

私が行っている病院はケアが手厚く、高額療養費制度などのお金周りのことや必要な制度については最初にまとめて教えてくれました。
ウィッグの補助金も自治体によって申請方法が異なるので、そのあたりも抗がん剤治療が始まる前に教えてもらいました。

愛用されているウィッグ付きケア帽子

治療中の就労支援に関しても、社労士さんやハローワークの担当の方が月一回病院に来てくださったり、ピアサポーターさん(がんを経験したことがあり、その経験を活かして患者をサポートする役割の人)がお話を聞いてくださったり、とても助けていただいています。
とくに院内の社会福祉士さんには、大変お世話になりました。病院で開催される患者会にも参加して、使えるものは全て使わせていただいています。

ーーなかなか誰かを頼れなかったり、交流の場に出て来れなかったりする方もいらっしゃると思いますが、とてもアクティブでいらっしゃいますね。

最初は人に頼るのも躊躇いがありましたが、前述のとおり手を差し伸べて下さった方々がいたから前向きになれたと思います。
がん治療を乗り越えてきた先輩方ってもっと元気なんです。患者会でお話する事が楽しみになりました。変わらず接してくれる友人や、家族にも感謝しています。

治療を乗り越えていくうえで意識していること

ーー積極的に人に頼ったり、人と繋がることが大切なんですね。他にも、がん治療を乗り越えていくために意識されてることはありますか?

病気についてあまり後ろ向きにならないことでしょうか。がんだと伝えると、いまだに心ないことを言ってくる人がいたり、治療があって仕事を続けられなかったり、治療自体がしんどかったりと、辛いこともあります。でも、私が治療できていることはとてもありがたいことですし、辛いことは一人で抱え込まない、頑張り過ぎないことを心がけています。

「これを乗り越えたら、自分にご褒美をあげよう」と思っていつも乗り越えています。ライブに行きたいなとか、あそこの美味しいスパイスカレーを食べに行こうとか、涼しくなってきたらがん封じの神社にお参りに行こうとか。楽しみを作るようにしていますね。

治療のご褒美に食べたスパイスカレー

あとは、好きなアーティストがいるのですがそれも励みになっています。その人のライブ映像を見たり、音楽を聴いたり。好きなもので周りを埋め尽くすのが大事だと思いますね。
元気をもらえる、癒される、心身の健康に良い影響を与えてくれる、モチベーションが上がる。推し活、おすすめですよ!
今日も、先ほどアーティストの最新情報告知があったので、とてもソワソワしています(笑)

推し活が治療のモチベーションに

ーーそのような大変なときにインタビューに応じていただき、ありがとうございます(笑)
最後に、ハカルテを使うことを検討しているがん患者さんに、何かメッセージがあればお願いします。

ハカルテはがん患者向けに特化していて、がん種や副作用の種類もたくさんあるので記録しやすいです。体重や血圧の変化もグラフで綺麗に見られる点もおすすめです。
主治医の先生や看護師さんにうまく症状を伝えられないという方も、ハカルテの記録を医療者に見てもらえば良いと思います。

医療者とのコミュニケーションで悩んでいる方も多いと思いますが、大切なのは辛いことを恥ずかしがらずに伝えることだと思います。
私も病院で働いていたので思うのですが、自分の辛さは自分にしか分からないことなので、ありのままに遠慮せず医療者に話すのが一番だと思います。積極的に人や制度やこういったサービスに頼っていくのが良いと思います。

ーーありがとうございました!

▼がん患者サポートアプリ「ハカルテ」アプリのダウンロードはこちら
App Storehttps://apps.apple.com/app/apple-store/id6470423741
GooglePlayhttps://play.google.com/store/apps/details?id=com.hakarute.user.android
公式サイトURLhttps://hakarute.com/


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