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SNSのハードルは低く〜mixi2でコミュニティはじめました
まだ20代の頃だった。
TwitterもInstagramもない、SNSの黎明期に、mixiはあった。
mixiは招待制の「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」だった。
SNSという単語を、きちんと正式名称で言わないと通じない時代のサービス。
もはや誰から紹介してもらったのか、寸分も思い出せない。
あの頃のSNSといえば、ほかには「モバゲー」や「GREE」があっただろうか。
解像度の低いガラケーを片手に、着せ替えのアバターを一生懸命かわいく仕立てていた覚えがある。
mixiの頃から、私はほとんど交流をしないユーザーだった。
それでも2つのコミュニティに入っており、ひとつはノートの「モレスキン」の愛好家が集うもの、もうひとつはお茶の専門店「ルピシア」好きのものだった。
ルピシアのコミュニティでは、廃盤になった茶葉を語るスレッド(掲示板)があった。
「チョコミント」がなくなったのが寂しいと書き込みをしたら、どこの誰とも知らない人が賛同してくれた。
ただそれだけのつながりが、ささやかな幸せをもたらしてくれる場所だった。
モレスキンのほうは、私が手帳好きとなる過程で多大な影響を受けた方が管理人をされていた。
そちらでは恐れ多くて、ほとんど書き込みをしなかった気がする。
そのmixiが、「mixi2」となってにわかに話題となっている。
知ったのは、それこそモレスキンのコミュニティを運営されていた方が、mixi2で再びコミュニティを立ち上げたとインスタに投稿していたのを見かけたからだ。
私は一時期その方に心酔しすぎて、逐一投稿を読んでいたらTwitterに鍵がかかった。
なので現在はごくたまに、検索でインスタをひっそり見ている。
世の中には距離を置き、そっと推していたい人もいるのだ。
mixi2への興味が抑えきれなくなった私は、ほかの方が貼っていた招待リンクを拝借して、アカウントを作った。
個人のアカウントは既にこのnoteで十分なので(必要があれば今後mixi2でも個人アカウントを作るかもしれないが)、運営しているWebマガジン「テラス手帖」のアカウント、およびコミュニティを自分で開設した。
詳しくはこちらの記事にまとめてある。
ここ1〜2年の私のモットーは、「とりあえずやってみる」。
べつに、SNSはいいねやフォローが多いのが偉い訳ではない。
幅広く交流したくて、それが楽しければそれでいいだろうし、私のように気の合う人とだけゆるく付き合えればいい人もいる。
アカウントは混迷を極めて治安が悪化しているらしい、Xの代わりに活動内容をポストする。
コミュニティは、私自身が所属したい場所がなく、かつ群れるのを好まない人間なので、あえて同じような人がベタベタせずいられる場所を作りたかった。
それに、既存のコミュニティ(メンバーシップ)は気になるものがあっても、既に人間関係が固まっており、正直やりづらい。
また、私のWebマガジンは見る専の人が非常に多い。通知をもらうと、デフォルトのアイコンの方が半分以上を占める。
そこから一歩踏み出して、少数でもいいから「やりとりしてもいいよ」という人に来てほしくて、承認制で立ち上げてみた。
幸い既に何人かの方が申し込んでくれて、ひとまず安心した。
昔の私なら、「1人も来なかったらどうしよう」とか、アンパンマンのビクビクちゃんみたいになっていただろう。
自分で勝手に越えられないハードルを掲げて、ぶつかって打ちひしがれていただろう。
今は何らかの催しをしたら、「1人でも来てくれたら御の字」と思うようにしている。
とことんハードルを低くしているのだ。
私は集客のために本の宣伝をしたり、コミュニティを立ち上げたりしている訳ではない。
そもそも、「集客」という言葉が好きではない。
どこか個人を尊重していないように聞こえてしまうのだ。
簡単に言うなら、分かり合える人とやりとりをしたい。
広いネットの世界で、そういう人とは出会う頻度は正直低い。
だからこそ、気の合う人、尊重し合える人はなるべく大切にしたいと思う。
SNSの人とのやりとりも、多くを求めるのではなく、ハードルを低く。
楽であることは、すなわち「楽しい」のだから。
※ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。ありがとうございます。
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