本好きの息子は宇宙に夢中
メンバーシップ「ファミリーライブラリー」やWebサイト「たんけん!本のまち」を運営するきいすさん。
企画でエピソードを募集されているとのことで、参加させていただきます。よろしくお願いします!
息子について
我が家の息子は現在小学1年生です。
好奇心旺盛で知識欲が強く、算数が特に好きです。
2〜3歳の頃はは車好きの夫の影響で、トミカがとにかく好きな子でした。
メーカーや車種を覚えて、大人をよく驚かせていたものです。トミカ博でもほっぺを真っ赤にしてはしゃいでいました。
現在の趣味はゲーム。
「桃太郎電鉄」で地理や特産品を自然と記憶していたり、どこのカード駅の品揃えが良いのかまで覚えていたりします。
最近はやっと「マインクラフト」に慣れてきたようです。
レゴも好きだったのと、一時期YouTubeで「まいぜんシスターズ」の動画を観ていた影響です。
また、本好きでもあります。
特別幼少期からたくさん読み聞かせをした訳ではありませんが、就学前は絵本が大好きでいまも時々読んでいます。
学校も蔵書が多いため、休み時間は大体読書をしているようです。
衝動的に行動するため、子育ての面では苦労がありますが、比較的静かに過ごしたい私や夫と違い賑やかで笑顔が多い子です。
読書遍歴
本題に移る前に、まずは息子との読書遍歴をかいつまんで振り返ります。
出産祝いにいただいた最初の絵本は「もこ もこもこ」でした。
本人も絵本のなかで1番好きとのこと。
家で読み聞かせしていた以外に、一時期母子通園していたクラスでもしょっちゅう読んでいました。
絵本はバラエティに富んだものを読んでいました。
「トドックえほん」の1冊
コープ(生活協同組合)の子ども向けサービス「えほんがトドック」から、年に4回、計8冊の絵本をいただいていました。
私は産後から息子が年中の頃まで、育児ノイローゼでした。
感情のコントロールが全然上手くいかなくて、息子に当たっては自己嫌悪で何もできなくなる日がしょっちゅうでした。
そんなとき決まって息子が「よんで」と差し出してきた本が、トドックでいただいた「おかあさんだいすきだよ」でした。
母親が息子のことを色々怒るのですが、それに対し「こうやって言ってくれるともっとだいすきだよ」と息子が語りながら進んでいきます。
最後に母親が「怒ってばかりでごめんね。だけど本当は怒りたくないし、大好きなんだよ」と心境を吐露する内容です。
この絵本は大前提として「おかあさんだいすき」という息子の無償の愛があります。
幼いながらも、息子はこの本で気持ちを伝えようとしてくれていた……というのは都合のいい解釈でしょうか。
いずれにせよ、読み聞かせではよくこの本を読んでいた記憶があります。
食いしん坊親子が遊んだ1冊
イラストレーターの杉浦さやかさんがおすすめしていた絵本「おべんとう だれと たべる?」も繰り返し読んだ1冊です。
この絵本は本文に登場するおにぎりやサンドイッチ、おかずを切り取れるページがついています。
カラーコピーして厚紙に貼り、切り取ったものをジッパー袋に入れて常に絵本に挟んでいました。
絵本を読むのとセットで、本文内のおべんとうばこのページにお互い具材を詰め込んでよく遊んだものです。
こういった遊び方ができる絵本はあまりなく、幼児期に買って良かった絵本ナンバー1です。
「動物を飼う」責任を知った1冊
図書館の絵本コーナーでも、時々絵本を借りていました。
我が家はさほど下調べはせず、そのときの息子の気分で絵本を選んでいました。
そのなかで思い出深いのが、「さよならチワオ」です。
父母と息子の3人家族のもとにやってきた、チワワのチワオとのお話です。
前半はチワオとの楽しい生活が描かれますが、年を取ったチワオの世話に難儀する家族。一度は世話をおろそかにしてしまうのですが…。
読後感は「ゆきだるま」のような重みが腹の底に溜まります。
息子は思っていた話と違ったらしく、「かなしい」としょんぼり。
私も夫も過去に飼っていた犬を亡くしているため、一緒に読んで息子以上に泣いてしまいました。
このお話はただ悲しいだけでありません。
動物を飼うということは、病気になったり介護が必要になっても、最期まで「家族」として生活を削ってでも世話をしなければならないのだと教えてくれました。
我が家は身内の事情で、先月から5歳のチワワを飼っています。奇遇にもチワオととてもよく似ている子です。
興味は車から宇宙へ
ほかにも「わんぱくだん」シリーズや「エルマーのぼうけん」といった、物語の絵本を多く読んでいた息子。
興味は車から多方面へ広がったようです。
入学後、息子は「ドラえもん」をよく観るようになりました。
特に映画のドラえもんに夢中になり、私たち親世代が子どもの頃放映していた作品までアマプラで観ることも。
きっかけとなったのは、今年TVで放送された「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)」でした。
その後、息子は今年の誕生日に「宇宙の図鑑が欲しい」と言い出したのです。
本人に聞いてみたところ、ふと「地球の外側はどうなっているんだろう?」と思ったそう。
明言はしていませんが、ドラえもんの映画の影響なのではと考えています。
図鑑となると、各出版社から出ており「どこの図鑑がいいの?」となります。
我が家が選んだのは、小学館の図鑑でした。
既に小学館の図鑑は1冊我が家にありました。
以前息子の誕生日祝いに、私の妹夫婦が「昆虫」の図鑑をくれたのです。
小学館の図鑑はDVD付きが多いです。
私は虫のアップや群がる様子が苦手なのでほとんど観ていませんが、息子は気に入っていました。
もちろん図鑑としても内容は十分。
妹たちのチョイスのおかげで、「宇宙の図鑑も小学館のにしよう!」と即決したのです。
宇宙のほうのDVDにはドラえもんとのび太が登場し、息子の導入はばっちり。
毎日ソファの上や床のマット上で図鑑を開いて読みふけるようになりました。
「海王星の自転は何年かかる?」
「シリウスはいくつある?」
など、しょっちゅう私や夫にクイズを出し、図鑑で得た知識を夢中で話します。
ちなみにシリウスは2つあるのだそう。
夏休みの自由研究も宇宙についてまとめ、発表時も褒められたそうです。
自由研究は私が勧めたものの、普段から図鑑で得た知識を私たちに話すことで、自然と「インプット・アウトプット」をしていることに感心しました。
宇宙について学んだことで、今度は地球のことを知りたくなった息子。
地球の図鑑も追加購入しました。
最近は学校で人体の本を読んでいるらしく、出てくる単語が「小腸」「血小板」に変わりつつあります。
おわりに
普段は生活態度の困りごとばかり目についてしまう息子ですが、改めて振り返るとさまざまな分野に興味を持ち、楽しく吸収しているようです。
ほとんど本を読まない夫、子どもの頃から読書好きの私でも「○○(息子)ほど勉強熱心じゃなかったよね」と驚いています。
我が家は読み聞かせにさほど積極的でなく、イライラしていたときに「しろくまちゃんのほっとけーき」を錦鯉の漫才風に読んでしのいだこともありました(続けていると息子に「ふつうに読んで」と言われました)。
だけどその都度良いと思った本を一緒に読み、同時にいままで通ってきた場所でもさまざまな本に触れ合ってきたからこそ、いまの息子が在るのかもしれません。
これからも楽しみながら興味のあることを学んで欲しいですし、私たちも一生懸命話す息子になるべく耳を傾けてあげたいです。
◇
息子の読み聞かせや読書について振り返る良い機会になりました。
きいすさん、素敵な企画をありがとうございました!