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更年期症状ー不眠の対処法
更年期にお悩みの方の相談を受けていると、不眠の症状のある方が多いです
一番辛いという方もいれば、他の症状が辛いけど眠れないのも辛いと話される方もいます。
不眠の原因は多々ありますが、更年期によるエストロゲン減少が原因となることもあります。
なぜ更年期に入りエストロゲンの減少が不眠の原因になるのか
主に4つの要因があります。
1)自律神経のバランスを崩す
①自律神経の混乱
②ストレス
2)メラトニンの分泌量が減る
3)更年期症状が出現し睡眠を妨げる
4)睡眠不足という思い込み
原因別に対処法をあげますね。
1)自律神経のバランスを崩す
① 自律神経の混乱
これは、エストロゲンが減少すると、脳の視床下部から「エストロゲンが足りてないからエストロゲンを作りなさい」というホルモンGnRHが脳下垂体に向かってでます。
脳下垂体では「あ、ホント足りてませんね」と卵巣に向かってFSHというホルモンが出ます。
しかし、卵巣では「そんなことを言われても、もう卵巣に卵子が少なくてエストロゲンは作れませんー」となり、視床下部では「卵子が減る?そんなこと知らん、エストロゲンは大事なホルモンだろう、足りないと(更年期症状が出たり、閉経してしまったり)大変なんだからがんばれよ」とますます大量のGnRHやFSHが出されてしまうのです。
いくら大量にGnRHやFSHを出されても、「作れないものは、作れないんよ」と卵巣はだんまり
するとさらに大量のGnRHやFSHがでますが、反応がないので、視床下部が「こんなに大量に分泌しているのになぜ反応しないのだぁぁ・・」となり混乱します。
大変、人ぽっいですよね。
視床下部の近くに自律神経の中枢があるために、一緒に自律神経も混乱しバランスが崩れると説明されています。
なので、ある意味必然的なものですが、このバランスの崩れ具合を最小限にすることが、予防であり対策になります。
交感神経が優位に働くと、眠れなくなりますし、副交感神経が優位になると眠たくて仕方がない・・という状況になります。
この仕組みは、祖先の人類が、地球には朝と夜があり、昼間は活動をして夜は休むというように適応していった結果です。
自律神経のバランスが崩れないようにするには、昼間は活動をして夜は休むというリズムで生活することが大前提になってきます。
夜更かしをしていませんか
昼まで寝ていませんか
食時間がバラバラ、抜かすということはありませんか?
規則正しい生活をしましょう・・とありふれたフレーズになります。
食事の時間も規則的にすることで体が昼、夜の判断ができるようになります。
もう一つ自律神経は、名の通り自分ではコントロールできません、唯一コントロールできるのが呼吸です。
寝る前にゆっくり深呼吸をしましょう。
② ストレス
ストレスは交感神経を優位にして、不眠の原因になります。
しかし更年期の世代は、ストレスも非常に多く抱えている世代です。
特に女性は、家族のこと、親の介護、仕事のこと、そして更年期症状が起きることによるストレスなどを抱えます。
対処のはじめは自分が何にストレスを感じているのか、その強度はどのくらいなのかを把握すること。
そしてストレスを解消する、うまく付き合う、ストレスを発散することが必要になってきます。
その方法はヒトそれぞれですので、自分に合った方法を見つけること、相談することなどが大切ですね。
2)眠るためのホルモン、メラトニンの分泌量が減る
加齢とともにメラトニンの分泌量が減少します。
それは、メラトニンはセロトニンから作られるのですが、そのセロトニンの生成にエストロゲンが関与しているからなんです。
なので、エストロゲンが減少する更年期は不眠になる人が多いのですね。
メラトニンをサプリメントで補うという方法がありますが、メラトニンのサプリメントは日本では販売されていません。
セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸から作られるので、せめて原料を補給してたくさん作ってもらおうということでバナナや肉・魚・豆類を食べることが勧められています。
またうまく作れるように、補酵素となる炭水化物、ビタミンB₆、マグネシウムもしっかり摂りましょう。
3)更年期症状が出現し睡眠を妨げる
寝ている間に、ホットフラッシュが起きて汗を大量にかいて寝衣を取り換えているうちに目が覚めて寝不足ということもあります。
不安感が大きくて寝付けないということもあります。
また、足がムズムズしてねむれないということもあります。
まずはこのような症状を改善することも大事なことです。
ホルモン補充療法は、ホットフラッシュに対しての効果は抜群に良いので、眠れなくて困っている、日常生活や仕事に支障をきたしているようであれば、治療を始めるのもひとつです。
眠りやすくするお薬や、気持ちを落ち着ける薬もあります。
エクオールサプリメントや漢方もホットフラッシュを収めてくれる可能性がありますので、婦人科を受診して医師と相談してみてください。
ただ更年期以降、女性にも睡眠時無呼吸症候群が増えます
いびきが酷くないですか?
もし睡眠時無呼吸症候群の時は治療が必要になりますので、耳鼻咽喉科や睡眠を専門にしている病院を受診しましょう
もう一つ、気をつけたいのは更年期症状と思っていたが、うつ病だったとうこともありますので、精神科の受診も必要なことがあります。
4)睡眠不足という思い込み
一日の睡眠時間は8時間以上、出来れば10時間、大谷選手のように12時間必要だと思っていませんか?
睡眠時間も年齢と共に減少するのが普通です。
大人になって赤ちゃんのように長い時間眠るのは無理なことで、一番長生きできる睡眠時間は7時間と言われています。
睡眠時間8時間とった人と、6時間の人では同じくらいの長生き具合
4時間以下になると急激に長生きできる可能性が低くなります。
長く眠らなければならないと思って早くから就寝し、例えば20時に寝たら7時間後は3時、7時間ねれば十分なのですが、3時に目が覚めたら「夜中に目を覚まし眠れなかった、睡眠不足だ」というように話をする方、特に高齢者は多いです。
そんなことはないのですよ
また、ぐっすり眠るために、寝酒というかたもいますが、これも逆効果
6~7時間眠れたら十分、昼間眠たくなければ大丈夫と思ってみてください。
大人の睡眠は量より質
眠れないと思考能力や体力が落ちていることもありますので、1人で抱え込まず、ぜひ周りの人や専門家に相談してみてくださいね。
もし、受診する前に相談したい、どこを受診すれば良いのかわからないという方は、ハイジアの相談サービスをご利用ください。
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