大河ドラマ「べらぼう」【第8話解説 】身請けとは❓
やっほー、瑠奈です。
昨日のnoteは大河ドラマ「べらぼう」【第8話】感想を更新いたしました。
よかったら見てね🤍
本日は、大河ドラマ「べらぼう」【第8話解説】
身請けとはなにか❓ご紹介いたします。
ドラマ内で、源内先生が「花の井をいっそのこと身請けしてはどうだ？」と蔦重に言っていましたね。
その後も、遊女の幸せは「身請けしてもらう」ことと、身請けというワードが何回か登場していたと思います。
では早速。
身請けとは
身請け（みうけ）
客が遊女などの身代金を支払い、
遊女の年季が明ける前に、遊女の身柄を引き取ることです。
身請けの後、自分の妻や妾にすることもあります。
身請けは、落籍（らくせき）や根引き(ねびき)とも言いました。
人気遊女になればなるほど、莫大な資金がかかり、楼主の言い値で身請けの金が決まったともされています。
局女郎で40〜50両、太夫などになると1000両の身代金を要したとか💸
身代金の他にも、他の遊女や妓楼で働く奉公人、引手茶屋などにも金品を送らなければいかなかったので、身請けには莫大な資金が必要でした。
また、親元身請けという種類の身請けもありました。親に資金ができて、遊女を連れ戻す場合もありますが、客から親に金を渡して、親から楼主に掛け合って遊女を引き取ることもあったそうです。
吉原から出る方法の一つ
まず大前提、遊女というのは貧困のためや借金の形として、吉原の妓楼へ売られた女性たちです。
彼女たちは「最長10年、27歳まで」という年季明けまで、遊女屋で働き、借金を返すまでは吉原を出ることは許されませんでした。苦界十年とも言われます。
それを踏まえ、遊女が吉原から出る方法の一つとして、身請けが挙げられます。
薄雲の身請け
1700年（元禄13）、松葉屋抱え薄雲という遊女が350両で町人によって身請けされました。
安藤優一郎『江戸の色町 遊女と吉原の歴史』によると350両は、3,500万円くらいとしています💸
また、『花街漫録』（1825）には、薄雲が身請けされた時の、身請証文も書かれております📕
松葉屋瀬川の身請け
では、「べらぼう」でも登場する瀬川はどうだったのでしょうか。
松葉屋瀬川についてですが、
1775年（安永4）に、当時全盛の松葉屋瀬川は、盲目の高利貸鳥山検校が1400両で身請けされました。
安藤優一郎『江戸の色町 遊女と吉原の歴史』によると1400両は、1億4,000万円くらいとしています💸
「べらぼう」では、第9話で鳥山検校の身請けが描かれそうな予感💭
これは江戸中で噂になったとそうで、鳥山瀬川事件とも言われています。
1億なんて、とんでもない金額ですよね💸💸
高尾の身請け
高尾という遊女の身請け話も有名です。
高尾は京町一丁目・三浦四郎左衛門抱えの最上位の遊女（太夫）で、高尾を名乗った遊女は7人または11人いたとされています。
初代（または2代）は、仙台藩3代藩主の伊達綱宗に身請みうけされ、隠居した綱宗に仕えて大往生を迎えたとされる説と、それとは対照的に、綱宗に吊り斬りにされたという説が伝えられています。
ちなみにこれ。
綱宗がて吊り斬りにして、川へ投げ込んでいるところです。
また、3代目高尾は、本郷の水谷六兵衛という町人が1000両で身請けしたとか。。。
最後に
いくつか有名遊女の身請け話を載せましたが、やはり遊女の身請けには莫大な資金がかかるわけです。
『藤岡屋日記』や『街談文々集要』にも、有名遊女以外の、遊女の身請け話について書かれておりまする。。。
また、山東京伝は、2度結婚をしていますが、妻はどちらも吉原の遊女らしく、著名人も遊女を身請けしたりしていますよ〜〜〜。
遊女は殿方に身請けされて吉原から出ることを望んでいたとかなんとか言いますけど、、、
遊女にとってそれが本当に幸せだったのか、
江戸にタイムスリップして聞いてみたい次第です。
「べらぼう」でも、瀬川の身請けがどのように描かるのか楽しみですよね‼️
今日はこの辺りで。
参考文献
石井良助『吉原』（中央公論社、1967年）
中野栄三『遊女Ⅱ ー手練手管（てれんてくだ）ー』（雄山閣、2016年）
永井義男『図説 吉原事典』（朝日新聞出版、2015年）
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