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大河ドラマ「べらぼう」第2話解説①吉原遊女の張りとは?


今回も大河ドラマ「べらぼう」解説させていただこうかな〜と思います‼️


第2話では、ドラマ冒頭シーンで
「花魁の張り」という言葉が出てきましたね。


「張り」とは一体なんなのか❓
今回は吉原遊女の「張り」についてご紹介します。


「張り」とは

「べらぼう」では、「花魁の張り」とセリフ中に出てきましたが、



この「張り」とは、
他の遊女には持ち合わせていない、吉原遊女特有の性質であったとされています。



では、この「張り」、一体なにを意味するのか。


本来、「張り」というのは、張り合うことを指し、対抗し、競争し、負けじと魂をかけて一歩も引かない性質とされています。


また、もっと遡ると、初期には傾奇者と言われ、やがて男だてと呼ばれた遊倈の徒の心構えや行動様式に代表されるものであったようです。


傾奇者(かぶきもの)・・・戦国時代末期から江戸時代初期にかけての社会風潮で、異風を好み、派手な身なりをして、常識を逸脱した行動に走る者たちの指す。世間の常識や権力・秩序への反発表現としての意味があったとされる。


吉原遊女でいう「張り」とは、簡潔に言うと、一度決めたら揺るがない精神の強さですかね。



そんな吉原遊女の負けん気の強さ「張り」が具体的に感じられるエピソードもあります。



十返舎一九『花柳古鑑』によると
「1643年(寛永20)、元吉原角町の遊女遠州が、江戸二丁目家持玄朝の抱えの遊女と仲の町で踏み合い、見るのもけがらわしいと罵り合って、髪の掴み合いをした結果、角町側が勝って、髢を奪ってしまうという出来事があった。」
とされています。


髢(かもじ)・・・髪を結う時に添える毛。エクステ的な。
踏み合い・・・遊女と遊女が髢を奪い合って、客を取り合うこと。


The女の戦い。

客を引き合うわけではなく、遊女同士がやりやったそうです。


めちゃくちゃ強いですよね。



この「張り」は、京や大坂などの上方の遊女には持ち合わせていないもので、吉原遊女と一度馴染みとなると、客と遊女は固い絆で結ばれたそうです。




客視点で見れば、この「張り」というのは吉原遊女にしかない性質で、「これぞ!吉原!」と憧憬する部分であったと言われることが多いのですが。



遊女視点で見ると、果たして本当に憧憬に値する部分なのだろうか?とも考えております。


吉原という、言葉には言い表すことのできない劣悪な環境で生きていた遊女からすれば、

「張り」というのは、男性を魅力するためのものではなく、「吉原で生きていく」こと全体に対する対抗心も含まれていたのではないかな〜なんて。



あくまで私の考えで、推測ですので、
正解か不正解かなんてわかりませんが。

私が大切にしているものが、
「吉原遊女視点で考える」という点だと感じていただければなによりです。


今回は「張り」について
簡潔にご紹介いたしました〜‼️


次回の「べらぼう」も楽しみ🥰



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母がバツ2の女子大学院生。瑠奈
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