愛おしき大阪
「今日から大阪のオトンと思うてな!」
はじめての正式な一人暮らし、はじめての大阪、
友達とも家族とも離れ離れで、不安でいっぱいの朝。
朝早くにフェリーが着いて、鍵の受け取りまでの
時間潰しに近くの喫茶店に入った。
「お嬢ちゃんどっからきたん?」
「そうか〜九州からなんか〜」
「いっぱい食べや〜」
「今日から大阪のオトンと思うてな!」
こんなに見ず知らずの人に優しく話しかけてくれる大阪のおっちゃん達。
その場のノリだとしても、その優しさが本当に沁みて、私は一瞬で大阪の虜になった。
そして、なんと言っても大阪はリアルどうぶつの森すぎるところがある。
クロワッサン、レモン、ポンデリング。
運動靴、革靴、靴下、くるくるのパンティ。
至る所に、???なものが落ちている。
いつみても不思議で、思わず写真を撮ってしまう。
友達は、大根一本落ちてるのを見たことあるらしい。
私も、とんでもなく大きな信じられないものが落ちてるのを発見した時は、興奮が止まらなかった。
(マユリカ阪本のアメ村自転車事件、絶対嘘だと思ったけど、あぁこの街ならあり得るなって納得しちゃったもんね)
どうやって帰ったの??なんで落としたの?
落とし物にしては大きすぎない?致命的すぎない?
さすが大阪。なんで?が止まらない街。
とんでもなく出不精な私だけど、大阪に住んでから、毎日外に出るのが楽しくって仕方がない。
憂鬱な朝も、ポンデリングが落ちてたあの日を思い出すだけで、なんだかワクワクしてくる。
この私が、ついに夜にお散歩なんかもするようになってしまったのだから。
やっぱり、どんな時も話しかけてくれる大阪の人達。
美味しいキムチの作り方を教えてくれたり、
ドライヤー中に宝くじが外れた話をしてくれたり。
「おおきに」って良い言葉だよね。
カフェや、道端や、エレベーターの中で、見知らぬおばさまに急に褒められてもビックリしないのは、私が大阪に染まってきたからなのかな?だと良いな。
バスの運転手さんも「いってらっしゃい」「自転車きているので気をつけてくださいね」なんて一言かけてくれるのは、毎日乗っていても感動してしまう。
誰もが気さくに話しかけ合える街だからこそ、
どんなに忙しなくても、とびきりの人情がある。
唯一無二の人間味溢れた街。
強く、明るく、刺激的な大阪。
やっぱり、私は、この大阪が、ほんとうに好きだ。
引っ越したく無いよ。離れなくないよ。
絶対にまた帰ってくるんだからね。約束!