ロゴス・エトス・パトス。情熱がなければ人は動かない!(統合失調症の私のNPO 法人設立奮闘記Vol24)
「武器になる哲学」 山口周さん著
論理だけでは人は動かない
「人が真に納得して動くためには何が必要か?」と考えたことはありますか?
古代ギリシャの哲学者、アリストテレスは、本当の意味で人を説得して行動を変えさせるためには、「ロゴス」・「エトス」・「パトス」の三つが必要だと説いています。
ロゴスは論理、エトスは倫理、パトスは情熱です。
ロゴス=論理
人は論理だけでは動きません。しかし論理的に無茶苦茶だと思われる企てに人の賛同を得るのは難しいでしょう。
論理的に理にかなっているということは、人を説得するうえで重要な要件です。つまり「論理」は必要条件であって十分条件ではないということです。論理的に正しいとわかっていても人は動かないのです。
エトス=倫理
エトスとは「倫理」です。いくら理にかなていても、道徳的に正しいと思える営みでなければ、人のエネルギーを引き出すのは難しいのです。だからエトスも大切です。
人は、道徳的に正しいと思えること、社会的に価値があると思えるもに、自分の才能と時間を投入したいと思うものなのです。
パトス=情熱
では、ロゴスと、エトスがあれば人は動くのでしょうか?残念ながらそうではありません。「パトスがなければ、人は動かない」とアリストテレスは説いています。
パトスとは、パッション、情熱です。
例えば新規事業を誰かが語っているとします。論理的にも倫理的にも正しいと思えるその新規事業の企画。でも、それを語る人が、さもつまらなさそうに語っているとしたら、やってみようとは思わないのではないでしょうか?
熱っぽく、情熱をもって語るからこそ、その思いは人を動かすのです。
私は、パトスが一番大切だと思います。人を動かすうえで不可欠なものだと思うし、自分自身もパトスを持ち続けたいと思っています。
読書から得られるもの
今日の、ロゴス・エトス・パトスのことは、山口周さん著の「武器になる哲学」という本を読んで初めて知りました。
この「武器になる哲学」は、シモトリマコトさんのClubhouseのルームで知りました。名著だと思います。組織・人材開発のコンサルタントとして活躍される著者の山口周さんが、
「社会という大きなシステムの一部として日々を過ごしているごく普通の人が、『より良い生を生きる』『よりよい社会の建設に貢献する』ための手引き」と、哲学をとらえて、コンサルティングや実生活における問題の解決における有用性=ユーティナリティを基にして、編集された本です。いわゆる哲学入門書とは、一線を貸し画しています。
この本を読んで私は、哲学に対するイメージが変わりました。哲学について学ぶことは、山口周さんのおっしゃるように、『より良い生を生きる』『よりよい社会の建設に貢献する』ことを学ぶことなのだと思いました。
人との出逢いがあるように、本との出逢いというものもあります。この『武器になる哲学」との出逢いも、私にとっては意義深いものでした。
私は読書が好きで、週に1冊は本を読んでいます。本を読むことによって、知らなかったことを知ることができます。自分の視座を高めることができます。
人と会って語らうことから得られるものもたくさんありますが、本を読むことから得られることもたくさんあります。読書は私にとっての大切なエネルギーチャージの時間です。
チャレンジシート
本を読んだ後で、私は「チャレンジシート」というものを書いています。毎回欠かさずに書いています。
これは、ゼロ秒思考の考案者の赤羽雄二さんが、著書の「Action Readig」の中で提唱されているものです。
本を読んだら、A4コピー用紙を横書きで、
①この本を読んだ目的・ねらい
②読んで良かったこと・感じたこと
③この本を読んで、自分はいまから何をするか?
④3か月後には何をするか?どうなっていたいか?
と書いてまとめていきます。読書というインプットによって自分が得たものを、アウトプットするのです。これ、すごくいいです。
赤羽雄二さんは「攻めの読書」とおっしゃっていますが、まさに攻めの読書です。あとで振り返ってチャレンジシートを読むのもとても楽しいです。
どう生きていきたいか?ということが大切
時間は本当にあっという間に流れていきますよね。私ももう54歳になりました。あっという間です。
その流れていく時間に意味を持たせるのは、私達が「どう生きていきたいか?」「どうありたいか?」ということを意識することではないのかなと思います。
稲森和夫さんは、著書の「生き方」の中で、人は「魂を磨くため」に生きているのだと書いてられます。昨日よりも今日、今日よりも明日と、魂を磨き続けることが大切なのだと書いておられます。この言葉に、私はとても感銘を受けました。
誰かと比べるためにではなく、
誰かから評価されるためではなく、
ただ自分の魂を磨くこと。
それが大切なのだという稲盛和夫さんの言葉は、とても胸に響きました。そんな風に生きていきたいとも思いました。
やっぱりパトス=パッションが必要!
今私は、仲間と共に、心の安全基地づくりの会をNPO法人化しようと頑張っています。
仲間はみな、才能あふれる人たちで、人柄も素晴らしいのです。とにかく温かい。こんな素敵な仲間と一緒に、夢に向かって頑張れることをすごくありがたいと、感謝しています。
私や仲間を突き動かしているもの…
それはパトスです!
パッションです!
溢れんばかりの情熱です!
私たちを突き動かすパッションが、また多くの人を動かしていくと確信しています。
そのことが、生きづらさを抱えている人たちが暮らしやすい、優しい社会をつくっていくということも確信しています。
パトス
パッション
情熱
それは、不可能なことも可能にしてくれるものなのではないでしょうか?
私にしかできないことってあると思います。
仲間にも、仲間にしかできないことがあると思います。
私も仲間も、ただひたすらにそれをやり続けていきます!
胸にパッションを抱きながら・・・
最後まで読んで下さってありがとうございました。
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