【R18小説】『ガチムチ系年下サラリーマンと大衆食堂で働くポチャ系アラサー女子の恋ものがたり~15』
*桃乃の告白~(15)
⑳
すると、真鍋さんは、そんなわたしの顔を、ちょっとおもしろがるような顔でみつめながら、いつものように、ちょっぴりかすれた、甘い声で
「あれ? どうかしましたか?」
と、いい、そして、ニットのなかで、わたしの腰にふれている、そのおおきな手を、さらにすべらせてきたので、わたしは、わたしの胸のすぐしたにある、無防備な、薄い皮膚のうえを、彼の指先が、なぞるように、なでていくのをかんじて、おもわず
「……んっ」
と、声をもらすと、まるで、釣りあげられた小魚のように、ソファーのうえで、跳ねるように、身をよじりましたが、わたしは、また、彼の目のまえで、あられもない声をだしてしまったじぶんがはずかしくてたまらなくなり、そして
(どうしよう……また、彼にふれられたら、わたし、もう、ほんとうにおかしくなってしまうかもしれないわ……)
と、そんなふうにかんじたので、わたしは、これいじょう、彼にふれられないようにしなければ、と、おもい、あわてて
「……あ、あの、大介さん……わたし、その、あの……」
と、じぶんでもなにをいってるのか、わからないくらい、しどろもどろになりながらも、手をのばし、もう胸のしたまでまくれあがってしまっている、ニットのすそをなおそうとしましたが、真鍋さんは、そんなわたしの手をおしとどめるように、その、長い指先を、わたしの指にやさしくからませると、おもわず、ぞくっとしてしまうほど、とろけるように、甘く、ささやくような声で
「ん? なんだろう? 聞こえないな」
<つづく>
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