【R18小説】『ガチムチ系年下サラリーマンと大衆食堂で働くポチャ系アラサー女子の恋ものがたり~20』
*桃乃の告白~(20)
***
(えっ……)
と、おもい、ふらふらと、視線をあげると、まじまじと、わたしをみつめている真鍋さんの瞳にぶつかり、そして、わたしの視線に気がつくと、にっこりとほほえむのがみえたので
(ーー?!)
その笑顔で、まるで、夢からさめたみたいに、はっとわれにかえったわたしは、あたらめて、じぶんが、彼の目のまえで、あられもないかっこうをしてしまっていることに気がつくと、まるで、しゅんしゅんと沸騰したやかんみたいに、顔から湯気がでてしまうほど、はずかしくてたまらなくなり、おもわず、こころのなかで
(ど、どうしよう……真鍋さんの手が、わたしの胸に……)
と、つぶやき、いったいどうしたらいいのかわからず、とまどいながらも、あわてて、わたしをまじまじとみおろしている真鍋さんの瞳から視線をはずすと、真鍋さんに顔がみられないよう、したをむきながら、じぶんでもなにをいっているのかわからないくらい、情けない声で、しどろもどろになりながらも
「……あ、あの、大介さん……わたし……あの……その……」
と、なんとか、ちらばっていることばをかきあつめながら、うしろに身をひくと、あらわになってしまっている胸をかくすために、まくれあがってしまっているニットのすそをなおそうと、わたしの胸にふれている真鍋さんの手とは、はんたいの手をのばしましたがーー
〈つづく〉