【R18小説】『ガチムチ系年下サラリーマンと大衆食堂で働くポチャ系アラサー女子の恋ものがたり~21』
*桃乃の告白~(21)
***
ーーすると、あたまのうえから
「おっと……」
と、ちょっと、ふざけるような、真鍋さんの声がして、そして、わざと、じゃまするみたいに、わたしの手の、すぐちかくにあるほうの手で、わたしの手の甲をおおうようにつつみこむと、その、じっとりと汗ばんでいる、火照ったわたしのカラダよりも、さらに熱くなっている、あたたかく、しめった手のひらを、ぴったりと、わたしの手の甲におしつけながら、すこし、ななめに、首をかたむけると、その
ーーちょっと、あまりにも元気がよすぎて飼い主さんを困らせてしまっている、かしこいけれども、ちょっぴりおまぬけなところもある育ち盛りのシェパード犬みたいなーー
かたちのいい鼻先を、うつむいている、わたしの頬骨に、くすぐるようにこすりつけながら、熱い息とともに、そのくちびるを、わたしの頬骨におしつけると、わたしの胸にふれている、もうかたほうの手を、おしつけるように、ゆっくりと、うごかしてきたのでーー
〈つづく〉
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