【R18小説】『ガチムチ系年下サラリーマンと大衆食堂で働くポチャ系アラサー女子の恋ものがたり~8』
*桃乃の告白~(8)
ーーおもわず、うしろによろけると、そのままうしろにたおれそうになってしまいましたが、真鍋さんが
「おっと」
と、いい、片方の手で、わたしの手首をつつみこむと、もう片方の手で、わたしの背中をおさえ、よろけるわたしを、じぶんの胸にひきよせて、ささえてくれたので、わたしは、うしろに転ばなかったことにほっとしながらも、真鍋さんのTシャツのうえからでもつたわってくる、たくましい胸に顔をうずめていたので、そのこもった汗のにおいと、野生の動物のようなもりあがった筋肉が、かすかに上下する動きをかんじて、おもわず、どきどきしてしまいましたが、それでも、子供のように足をすべらせてしまったことが、はずかしかったので、わたしは
(いやだわ、わたしったら……)
と、こころのなかで、つぶやき、真鍋さんにお礼をいおうと、視線をあげようとすると
(えっ……)
真鍋さんが、片方の手で、わたしの手首をおさえたまま、腰にまわしていた手を、さらにじぶんのほうにひきよせたので、おもわず、わたしは、つまさきだちになり、わたしは、内心、とまどいながらも、真鍋さんにしがみつくように、彼の動きにあわせてつまさきをちょこちょことうごかしていくと、ちらりとわたしの目のはしにソファーのネイビーが目にはいり、そして、わたしは、じぶんのふともものうらがわに、やわらかなものがふれるのをかんじ、そして、わたしは、スカートの裏地ごしに、じぶんのふともものうらがわが、ゆっくりと、しずんでいくのをかんじました。
⑱そして、きがつくと、いつのまにか、やわらかなソファーのうえに腰をおろしていた、わたしは、まるで、こわれものでもはこぶみたいに、そっと、わたしをソファーにおろしてくれた真鍋さんのあたたかい腕の余韻につつまれながら、まだ、ぼんやりとかすむ意識のなかで、視線をあげると、真鍋さんが、ちょっと、蛍光灯の傘をうるさそうにして、首をすくめるのが見えーー
〈つづく〉