【R18小説】『ガチムチ系年下サラリーマンと大衆食堂で働くポチャ系アラサー女子の恋ものがたり~30』
*桃乃の告白~(30)
***
ーーわたしは、いっしゅん
(えっ……)
と、おもい、そして、とまどいましたが、それでも、まだ、どきどきとして、まるで、書類鞄を忘れて、でていってしまった〈食堂の常連さん〉のあとを、駅まであわてておいかけていったあとみたいに
(はあ……はあ……)
と、息があがり、すっかり汗ばんでしまっている、谷間を、あまりかわいらしすぎないけれども、シンプルで、オトナの女性らしい、ひかえめなレースにふちどられている、ブラジャーのカップなかで、やわらかな脂肪のついた、まるで、カラダじゅうのありったけのチカラをぬいてしまっている、脱力した、ニャンちゃんの、なまあたたかなおなかみたいな、くにゃり、とした、おもみのある胸が、かすかに上下するのをかんじながらも、息をつくとーー
ーーなんだか、ほっとしたような、それでいて、ちょっぴり、ざんねんなような、そんなきもちがないまぜになったような、そんなきもちがしてーーそして、そんなじぶんがたまらなくはずかしくなってしまったので、おもわず
(やだ……わたしったら……)
と、こころのなかで声をあげると、ますます、はずかしくなり、顔がぱちぱちと燃えるように熱くなるのをかんじましたが、それでも、やっぱり、大介さんのきもちがよくわからず、ようすがきになってしまったので、はずかしさで、じぶんのカラダが、こわばり
(ぎゅっ……)
と、ちぢこまってしまっているのをかんじながらも、そろそろと、まぶたをあげるとーー
〈つづく〉
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