5秒ルール―直感的に行動するためのシンプルな法則【メル・ロビンズ】
著者:メル・ロビンズ アメリカでテレビ番組の司会者やコメンテーターを務める
一言で言うと:人生を変える「5秒ルール」を教えてくれる本
転職活動や新しい趣味を見つけようとしても「なんか気力が足りなくて結局行動には移せない」ということがよくある。新しいことに尻込みをしてしまうのも人間の習性
そんな時には「5秒ルール」を使う。これは「人を行動に導く魔法の法則」
今回の授業を受ければ、5秒ルールを知って充実した人生が送れるようになるだろう
5秒数えた後にすぐ行動する
5秒ルールの使い方はとっても簡単
心の中で5秒数える
行動に移す
これだけ。例えば「転職活動をしようとしたが結局何もしなかった」という場合「仕事を変えればもっと違う人生が待ってるんじゃないか?」と思っても、よくよく考えてみると転職サイトに登録したり自己分析したり、仕事を探して面接に行ったりと、やることをいろいろ想像してめんどくさくなってしまう
その時に「5秒ルール」を使えば転職活動を始められたかもしれない
『転職したい』と思った時点ですぐに心の中で『5、4、3、2、1』と5秒数える。そしてゼロになったら、間髪を入れずに転職サイトへの登録手続きを進める
ここで注意してほしいのは1、2、3、4、5と普通に数えないこと。
必ず5、4、3、2、1とカウントダウンにするようにしよう。
単純に1、2、3、4、5と数えていくと、踏ん切りがつかずに6、7、8と続けてしまう危険性がある
✅何かやりたいことが思いついたらすぐに、心の中で5秒のカウントダウンを始める。そしてゼロになった瞬間に行動を起こせば、尻込みすることがなくなる
心のブレーキがかかる前に動く
なぜ5秒を数えるだけで行動に移せるようになるのかというと、これには人間の脳の習性が関係している
人が何か行動しようとした時に、脳はありとあらゆる手段でそれを阻止しようとしてくる。転職活動もそうだし、もっと身近なところで言うと掃除をしようとした時にもゲームをやめようとする時にも、なかなか行動に移せないだろう
『掃除は後でいいか・あと10分だけゲームしよう』とかそんな感じで、脳は現状維持を好む傾向がある。新しいことを始めようとしたり今やっていることをやめようとしたりすると、それを阻止してくる
そこで有効なのが「5秒ルール」。何かやりたいことが思い浮かんだら、それを脳が阻止してくる前に「まずは5秒を数える」という行動を起こしてしまう
そして5、4、3、2、1とカウントダウンしながら、自分の背中を押してあげる。脳が邪魔してくる前に動き出す
しかもこの5秒ルールを何度も使っていると、次第に何もしないより行動することの方が習慣になってくる
ウェイクアップチャレンジをする
ここからは実際に5秒ルールを活用する具体例を紹介。まずやってみてほしいのは「ウェイクアップチャレンジ」つまり早起き
朝起きる時に5秒ルールを試してみよう。まずいつもの起床時間よりも30分早くアラームが鳴るように設定しよう。そしてアラームが鳴ったら5、4、3、2、1とカウントダウンを始めて、ゼロになった瞬間に布団を這いで起き上がる
最初のうちは『ただ起きるだけなのにこんなにエネルギーを使うのか』と驚くかもしれない。だがこれを実践して朝の習慣を変えることができれば、一日が大きく変わってくる
30分早く起きてできた時間を使って、散歩に行ったりストレッチをしたりすれば体の調子が整う。あるいは読書や勉強の時間に当てればスキルアップにつながる
ウェイクアップチャレンジは簡単にできる上に得られる効果は非常に大きいから、ぜひとも実践してみてほしい
5秒ルールで生産性を向上させる
5秒ルールは仕事にも活用できる。まずは「どうしても仕事にやる気が出ない時」
「やらなくちゃいけない作業があるのにどうしても腰が重くなってしまう」ということはないだろうか?そんな時はとりあえず、必要なファイルを開いたりして作業の準備だけしてしまう。それから心の中で5秒を数えて、ゼロになった瞬間に手を動かす
こうすれば作業を始めることだけはできる。一旦仕事を始めてしまうとやっているうちに調子が出てくるのはあるある。
これを「アクションモチベーション」という。他にも「ハイモチベーション・ギャップモチベーション」があるが、詳細は以下を参照▼
他にも「勤務時間中なのにニュースサイトや趣味のブログを見てしまって一向に仕事が進まない」という時、そんな時にも5秒ルールは使える
ついつい仕事と関係ないサイトを眺めてしまっていたら、心の中で5、4、3、2、1と数えて0と同時にページを閉じてしまう。そもそも仕事と関係ないページをブックマークに入れていること自体、集中力を損なう原因になる。これを機会に全部削除してしまった方がいいかもしれない。そんな時も5秒ルールを使えばすっぱりと踏ん切りがつく
5秒ルールで心配事を減らす
5秒ルールは自分の精神状態を整えるのにも役立つ
✅不安な気持ちがやってきたら、心の中で5、4、3、2、1とカウントダウンを始める。そしてゼロになったと同時に思考を切り替えて、ポジティブなことを考える
初めのうちは少し手間取ることもあるかもしれない。だがやっているうちにだんだんと、ポジティブシンキングに慣れてくるだろう。心配事が頭に浮かんでも5秒で切り替える癖がついていれば、ネガティブになってくる時間が短くなって精神衛生上もいい
5秒ルールで痩せる
5秒ルールはダイエットをする際にも有効
今後お菓子の誘惑があったら、5秒ルールを活用してみよう
✅食べたくなったら心の中で5秒数えて、その気持ちを断ち切る
あとダイエットする時にはもちろん運動も大切。そんな運動のやる気が出ない時にも5秒ルール
✅休みの日にちょっと時間ができたら、心の中で5、4、3、2、1とカウントダウンをする。そしてゼロになったと同時にスイッチをいれて運動を始めよう
5秒ルールは万能。このようにダイエットをする際の食事制限や、運動する動機づけにも5秒ルールは活用できる
5秒ルールで豊かな人間関係を築く
5秒ルールは人付き合いにも使える
例えば、仕事関係の研修会が終わった後に参加者同士の交流会があったりするだろう。その時周りの人たちと全然話せなかったという経験はないだろうか?
『本当はいろんな人に話しかけて名刺交換したいのに、結局一緒に参加していた同じ会社の人と話して終わっちゃった』そんな時5秒ルールを使えばもっと積極的になれるかもしれない
✅話しかけたい人を見つけたら、心で5秒数えてから行動に移す
5秒ルールでたくさんの人と話して人脈を広げることが可能
あとは人との関係を深めたい時にも5秒ルールは活用できる
深い人間関係を築くためのコツは、自分の気持ちをきちんと口に出して言うこと。好きな女の子には「好き」尊敬する上司には「尊敬してます」と伝えることが大切
なんだか恥ずかしいが、5秒ルールを使って自分の背中を押してあげる
こんな感じで5秒ルールはたくさんの人と人間関係を築く際にも、特定の人との関係を深める際にも活用できる
5秒ルールで自信を身につける
まず仕事面では、5秒ルールを使えば生産性がアップするという話をした。やる気がない時や集中力が削がれている時に5秒ルールを活用する
次に「見た目」という観点では、5秒ルールでダイエットを成功させる方法を解説した。さらに5秒ルールを使って入るのに勇気のいるおしゃれな服屋や美容院に行ってみれば、容姿はだいぶ整ってくるだろう
友達作りだって5秒ルールを活用して人間関係を築く方法を話した
こう考えると5秒ルールは万能
✅5秒ルールを使って自分の課題を一つずつクリアしていけば、自然と自信もついてくる
これからは踏ん切りがつかなくて行動に移せない時、5秒ルールを活用する癖をつけるようにしていこう
まとめ
5秒ルールはいつでもどこでも使える。心の中で5秒数えてから行動に移すだけ。しかも実践すれば自分の課題が一つずつ解決していって、それが自信になってくる
感想
心の中で5秒カウントダウン
0になった瞬間に行動に移す
というシンプルな方法で、脳のブレーキよりも早く行動できるようになります。これを続けて行動量が増えれば自然と自信もつく、という画期的な方法です。
これホントにすごいんですよね。最初のうちは5秒で動けなくても、とりあえずカウントだけでもしておけば、そのうち小さなことから実行できるようになります。そういった成功体験が積み重なっていくと、いずれは何にでも瞬時に取り掛かれるようになっています。