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うん◯座り、やらないのは勿体無い!その理由を理論的に説明します。

はじめに


深くしゃがみ込むうん◯座り、できない人が増えているようです。

このうん◯座りのことをResting Squat(別名アジアンスクワット)というのですが実は健康に関する多様な効果があるのです。

この座り方が欧米でアジアンスクワットと呼ばれるのは、元々アジア人はこの姿勢で休憩したり作業をしたりしていたから。
そしてこれができない欧米人も多いのです。

ただそれを理論的に分析し「健康効果がある!」と注目されているのです。

このneteでは座りがちなライフスタイルが主流の現代社会において、このResting Squatの姿勢が健康にどのように貢献するか詳しく説明します。


1. 関節可動域の拡大と機能向上

股関節

  • 股関節屈筋群(腸腰筋、大腿直筋など)
    Resting Squatでは、股関節が深く屈曲するため、腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)は主に姿勢を安定させる役割を果たし、等尺性収縮で支えます。
    深い屈曲により、腸腰筋は短縮性収縮を必要とせず、股関節を安定させ、動作をスムーズに保ちます。

  • 臀筋群(大臀筋、中臀筋、小臀筋)
    深くしゃがむ際、大臀筋は屈曲位でストレッチされ、起立時に主に活性化されます。
    中臀筋と小臀筋は姿勢の安定性を保つために働き、股関節の外転と骨盤の安定性をサポートします。

  • 内転筋群(長内転筋、大内転筋、短内転筋など)
    Resting Squatでは、内転筋群が適度に伸長され、股関節の安定性とバランスを支えます。

  • 骨盤底筋群
    Resting Squatは骨盤底筋群を適度に刺激し、骨盤の安定性を保つ役割を果たします。
    骨盤底筋の強化は体幹の安定性を向上させ、腰痛の軽減にも役立ちます。

膝関節

  • 大腿四頭筋(大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋)
    膝関節の屈曲において、大腿四頭筋は伸長され、膝を安定させる役割を果たします。
    特に内側広筋(VMO)は膝蓋骨の適切な追跡を助け、膝の安定性をサポートします。

  • ハムストリングス(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋)
    深くしゃがむ際、ハムストリングスは屈曲位で伸長され、膝の安定性を保ちます。
    これにより、膝関節がしっかりとサポートされ、負担が軽減されます。

  • 腓腹筋とヒラメ筋
    足関節を固定し、膝関節の屈曲時に安定をもたらします。
    これにより、下肢全体のバランスと安定性が向上します。

足関節

  • 足関節の背屈と動的安定
    Resting Squatでは足首の背屈(アンクルドーシフレクション)が自然に促されます。
    足関節の可動域が広がることで、しゃがんだ姿勢を安定させ、重心のコントロールが改善されます。
    これにより、歩行やランニング時のバランスと安定性も向上します。

  • 前脛骨筋の活性化
    足関節を背屈位で支える際に、前脛骨筋の等尺性収縮が重要です。
    この筋肉は脛骨の前面に位置し、足首を背屈させる役割を担っています。
    Resting Squat中に前脛骨筋が適切に活性化されることで、重心が後方に移動して転倒するのを防ぎ、安定した姿勢を保持します。

  • 足底筋膜とアーチの安定性
    しゃがむ際に足底筋膜が適度に伸長され、足のアーチが安定しやすくなります。
    これにより、長時間の立位姿勢や動的な動作においても足の疲労を軽減し、より効率的な動作が可能になります。

Resting Squatは、股関節や膝関節の可動域を広げ、関与する筋肉群の柔軟性と安定性を高める姿勢です。
関与する具体的な筋肉群を理解することで、この姿勢が全身に与えるポジティブな影響をより明確に知ることができます。

2.体幹の安定化と強化

  • 脊柱起立筋
    深いしゃがみを維持することで、脊柱起立筋が等尺性収縮を行い、脊椎の自然なカーブを保持します。
    これにより、姿勢の維持能力が高まり、腰椎の安定性が向上します。

  • 広背筋
    Resting Squat中に肩を後ろに引く動作は、広背筋の等尺性収縮により行われます。
    広背筋が肩甲骨を適切な位置に保持し、脊柱の伸展をサポートすることで、上半身全体の姿勢が整い、体幹の安定性が高まります。
    これにより、しゃがんだ姿勢を保ちながら、肩や背中の緊張が緩和されます。

  • 腹斜筋および腹横筋
    Resting Squatでは、体幹が自然に活性化され、腹斜筋や腹横筋が姿勢保持に寄与します。
    腹横筋は腹腔内圧を高め、腰部のサポート力を強化し、腰椎への負担を軽減します。
    これにより、腰痛の予防効果が期待されます。

  • 大腰筋
    股関節屈曲位において、大腰筋は腰椎に付着しているため、脊柱を前方からサポートします。
    これにより、脊柱の伸展が維持され、骨盤の位置が安定し、しゃがんだ姿勢を保ちながら体幹の安定性を向上させます。

    これらの筋肉が協力して働くことで、Resting Squat中の体幹の安定性が高まり、上半身と下半身の連動がスムーズになります。結果として、腰椎への負担が軽減され、姿勢の維持がしやすくなります。

3. 姿勢矯正と骨盤の調整

骨盤と腰椎の自然な調整

  • 骨盤の前傾と後傾のバランス
    長時間座っていると骨盤が後傾し、腰椎の自然なS字カーブが失われがちです。
    Resting Squatは骨盤を前傾させることで、腰椎の自然なカーブを維持し、脊柱の整合性を保ちます。
    この姿勢により、椎間板への圧力が均等に分散され、腰椎の健康が守られます。
    骨盤の前傾が適切に維持されることで、姿勢全体が整い、腰痛や姿勢の崩れを予防します。

  • 腰方形筋の活性化
    Resting Squat中の骨盤の前後運動は腰方形筋を活性化し、体幹を安定させます。
    腰方形筋は脊柱の側屈と安定に寄与し、腰部の支持力を高めることで、姿勢の安定性を維持します。
    この結果、腰痛の予防や体幹の強化が期待されます。

胸郭と肩甲帯の開放

  • 胸郭の開放と呼吸筋の活性化
    深くしゃがむ姿勢は胸郭を開放し、呼吸筋(横隔膜、肋間筋など)の活動を促します。
    この姿勢により呼吸が深くなり、横隔膜が適切に収縮・拡張することで肺への酸素供給量が増加します。
    胸郭の柔軟性が高まることで、日常生活での呼吸効率が向上し、全身の代謝が改善されます。

  • 肩甲骨の位置調整
    Resting Squatは肩甲骨を自然な位置に引き寄せる効果があり、肩甲骨の正しい位置を保ちます。
    この位置調整は、肩甲帯の緊張を緩和し、肩甲骨の動きの可動域を広げます。
    肩甲骨が正常に機能することで、上肢の動作が滑らかになり、肩こりや疲労の軽減が期待されます。
    また、広背筋や僧帽筋の等尺性収縮が肩甲骨の安定を助け、姿勢保持に貢献します。

4. 消化機能と代謝促進

消化器官への好影響

  • 腹腔内圧の調整
    Resting Squatは腹部の圧迫を適度に調整する姿勢です。
    しゃがむことで腹腔内圧が増加し、内臓が下垂せずに保持され、腸の蠕動運動が促進されます。
    これにより、消化管内の内容物の移動がスムーズになり、消化機能が向上します。
    便秘の解消や消化不良の軽減につながることが報告されています。

  • 直腸と肛門括約筋の弛緩
    この姿勢は、直腸と肛門括約筋が自然に弛緩しやすい角度を作り出し、排便を容易にします。
    アジアをはじめとする多くの国では、しゃがむ姿勢が伝統的な排便の姿勢として用いられ、消化機能の改善に寄与してきた歴史があります。
    これにより、便秘や消化器系の問題の予防にも役立つとされています。

代謝の活性化

  • 静脈還流の促進
    深いしゃがみ姿勢を維持することで、下肢の筋肉が等尺性収縮を行い、静脈還流が促進されます。
    特にふくらはぎの筋肉(腓腹筋とヒラメ筋)が「第二の心臓」として作用し、下肢から心臓へ血液を戻す役割を果たします。
    これにより血流が改善し、全身の酸素供給が向上します。

  • 基礎代謝の向上
    深い姿勢により下肢の大きな筋群が適度に活動することで、エネルギー消費が増加し、基礎代謝が促進されます。
    この姿勢を日常的に行うことで筋活動が維持され、長期的な代謝改善が期待されます。

5. 心身へのリラックス効果

副交感神経の活性化

  • 重心の低下と安定性
    Resting Squatは重心を下げ、安定した体勢を保つことでリラックス効果をもたらします。
    体がリラックスした状態では、副交感神経が優位になり、心拍数が安定し、全身の緊張が緩和されます。
    特に深い呼吸と併用することで、横隔膜が活性化され、心身のリフレッシュ効果が高まります。

  • コルチゾールの低下
    定期的な深いしゃがみ姿勢はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制し、ストレスの軽減に貢献します。
    これにより、全身のストレス反応が和らぎ、メンタルヘルスの向上に寄与します。

マインドフルネスの実践

  • 内向的な集中と安定性
    Resting Squatは、体の安定性を保ちながら内向的な集中を促す姿勢です。
    重心が下がることで体幹が安定し、外部からの刺激を遮断しやすくなります。
    この姿勢で深い呼吸を行うと、心身のリラクゼーションが促され、マインドフルネスの状態が高まります。
    これにより、ストレス管理や集中力向上にもつながります。

6.実践のための注意点

  • 足幅と姿勢の調整
    初めてResting Squatに挑戦する場合は、足幅を肩幅よりやや広めに取り、つま先を少し外側に向けることが推奨されます。
    かかとを浮かせないことが重要で、これにより足関節や下肢の筋肉が適切に動員されます。

  • サポートの利用
    柔軟性が不足している場合やバランスが取りづらい場合は、壁や低い台をサポートとして使用し、徐々に深いしゃがみ姿勢を習得することが安全です。
    これにより、筋肉や関節への過度な負担を避けながら姿勢を深めることができます。

最後に

このように多くの健康効果があるので、トレーニングとしてではなく日常の休憩として取り入れていただきたいのがこのResting Squatです。

元々アジア人はこの座り方で休憩していましたからね。
ヤンキーだけじゃなくてね!

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!

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