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30分以上の有酸素運動のメリット/デメリット


はじめに

昨日のnoteでは「有酸素運動は何分やれば良いのか??」という題名で、「1回30分」と「10分×3回」の有酸素運動を比較しました。
まだお読みでない方はぜひそちらも併せてご覧ください。

このnoteの結論としては、一般の方が健康のために有酸素運動を取り入れる場合、どちらを選択するのかというと「10分×3回」がお勧めと書きました。
しかし1回30分以上の有酸素運動にももちろん利点はあります。

そこで今回は1回30分以上の有酸素運動のメリットとデメリットについてご説明します。

1回30分以上の有酸素運動のメリット

1. 代謝能力の向上

長時間の有酸素運動は心臓と肺の作業効率を高め、呼吸筋の活性化、毛細血管の新生、ミトコンドリアの増加などから代謝能力(一般的に言われる心肺機能)の向上に効果的です。
例えば1回10分しか継続できない運動強度の運動が徐々に15分、20分、30分と継続できたとすると、1回10分しか継続できなかった初期段階よりも代謝能力は向上したと言えます。
つまり「1回10分×3回」の運動をただ漠然と継続するだけでは、体力の向上は望めないとも言えるわけです。

この辺りの「運動効果を上げるための運動処方」については次回書きたいと思います。

2. 持久力の強化

連続した長時間運動により、持久力が向上し、より長い活動に耐えられるようになります。
ここでいう持久力とは「心肺持久力」はもちろんですが、筋肉がある一定の力を出し続ける能力を指す「筋持久力」も含まれます。
先ほどの「1. 代謝能力の向上」と同じく、1回10分の運動なら筋肉の収縮が続かられたが、それ以上は継続できなかった人が徐々に15分、20分、30分と継続できたとすると、1回10分しか継続できなかった初期段階よりも筋持久力は向上したと言えます。

ですからその人がある程度運動を継続するための「筋持久力」を求めている場合、そこに「1回30分以上の有酸素運動」を実施するメリット・意義があるわけです。


3.カロリー消費の増加

長時間運動することで、同じ運動強度だと仮定した場合、短時間よりも多くのカロリーを消費し、体重管理や脂肪燃焼に役立ちます。

4. 精神的なリラクゼーション

ある程度長時間の運動はストレスを軽減し、リラクゼーションに効果があります。
これは運動によってエンドルフィンや内因性カンナビノイドなどの脳内物質が分泌され、それが気分に作用し一時的なストレスを軽減すると言われています。


1回30分以上の有酸素運動のデメリット

1. 怪我のリスクの増加

長時間運動の頻度を上げた場合、十分な休息が取れず疲労が蓄積し、怪我のリスクが高まることがあります。

2. 継続の難しさ

長時間の運動を日常生活に組み込むのは難しく、習慣化が困難になることがあります。

3. 過度な疲労と体の消耗

1.で書いたように回復が不十分な場合、怪我が発生しなかったとしても、過度の疲労や身体の消耗を引き起こす可能性があります。

4. 飽きやすさとモチベーションの低下

長時間同じ運動を続けることで飽きやすく、モチベーションが低下する可能性があります。

5.コルチゾールレベルの上昇

長時間の運動、特に1回で45分を超えるような運動は身体にストレスを与え、コルチゾール(ストレスホルモン)のレベルを上げることがあります。
過度のコルチゾールの上昇は、長期的には健康に悪影響を与える可能性があります。
メリットの4.ではストレス耐性を高めリラクゼーション効果のある脳内物質の分泌を上げましたが、それと同時にコルチゾールの増加も引き起こされるのも事実です。
そういう意味で長時間の運動を取り入れる場合、長くても1回が45分を超えないようにする方がよいでしょう。

まとめ

1回30分以上のまとめて行う有酸素運動は、心肺機能の向上や持久力強化には効果的ですが、過度なストレスや疲労、コルチゾールレベルの上昇などのリスクを伴います。
かといってその人が求めるものが「長時間の登山」「フルマラソン出場」など長時間の運動が求められるものなら、必要かもしれません。
ただ健康増進、維持といった目的の場合は個々の体調やライフスタイルに合わせて、適切な運動の時間と強度を選択し、必要に応じて短時間の運動に切り替えることも検討することが重要です。

あくまでも個々の目的、体力レベル、ライフスタイルによって運動の内容を調整することが重要。
だからこそ「全ての人が1日これだけやれば全部OK!!」なんて運動は存在しないし、そう言う側もそれを聞いて信じる側も短絡的思考「還元主義」のワナにおちいっていると言えるでしょう。

我々パーソナルトレーナーはあくまでも「パーソナル」
お客さまの一人一人の人生と向き合っているので、決してそんなお手軽な理論を押し付けたりせず、完全に個人に合わせたプログラムを立て実施しています。

そのプログラムのコンセプトについて「有酸素運動」をテーマに次回のnoteでお伝えしますので、ぜひフォローをしてお待ちいただけたら嬉しいです!

本日も最後までお読みいただきありがとうございます!


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