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共に学び共に貢献するアフリカと日本の貧困問題に挑む
5月26日。渋谷へとあるイベントに参加しに行って来た。
それがフリーランス国際協力師としてウガンダ🇺🇬で活躍する原貫太さんと、大阪で若者の貧困を救うべく活動されている大阪のオカンによる講演会。
原さんの講演会は2年前の5月、名古屋での講演会に参加して以来2度目。
♦️その時の記事はコチラ🔽♦️
講演会の内容
・原さんがアフリカ地域各地を巡り、感じたこと
・日本の若者の貧困の現状[子どもの貧困など]→相対的貧困
・質疑応答
講演会の構成は、だいたいこんな感じとなる。
価値観と判断
よくアフリカに興味がある人は口を揃えて言いやすいのが「アフリカは貧しい」といった偏った偏見や見方、さらには断片的な情報を鵜呑みにして、我々が持っている価値観で現地民を判断してしまうこと。
ただ、その時に一度立ち止まって考えたいものがある。本当にその支援が必要か僕らが持っている価値観や判断軸で現地民の自立を阻害していないか慎重になる必要がある。
「判断する」のではなく、現状としての最適解を出しつつも判断は常に先送りにしていくことが大切。
また、違った角度から物事を見ることや別の視点から物事を客観的に捉え、目を向けることが非常に重要。
日本における貧困
貧困=アフリカと捉える人たちがいるなかで、実はココ日本においても貧困はあります。
相対性貧困[相対的貧困]と呼ばれる個人の所得差によって生じる貧困は日本の貧困を象徴するような貧困です。特に、子どもや若者が貧困になっているケースが少なくなく、その原因としてネグレクト[親からの暴行・育児放棄]、家庭環境の悪化、さらには低収入などが挙げられますが
その彼らは貧困を認識していないことも多々あります。当事者と呼ばれる人たちが貧困を自覚していないことが多いです。
すなわち、貧困は誰にでも起こりうるものです。気付かぬうちに陥っていたということもあります。
社会的課題へのアプローチ
よく大学生や高校生が「アフリカで○○したい」という夢を抱くことがある。
勿論、その夢を持つことは素晴らしいし立派なことだが、社会的課題や何か社会や世界を変えたいと思った時、より具体的に詰めなければ夢は夢で終わってしまう。
対象[困っているのは誰なのか]
目的[何のために行う必要があるのか]
どこで[どの地域・どの村で]
より詳しく問題への対処法を考えるためには、まずは、どんな問題があるのかを知りこと、そして足りないものを考え行動に移すこと。
何よりもまずは社会課題への明確化が重要。いきなり、世界を変えるよりも「自分ができる範囲で出来ること」から始めてみましょう。
また、現地に住む人たちに、いきなり「何か困ったことない?」と抽象的な質問をするよりも、具体的に答えやすい質問をするように心掛けてみましょう。
人類が平等は無理
とある質問のなかで興味深いものがあったので紹介したい。
かつて優生学と呼ばれるような劣化した者を排除する、いわゆる優生思想が流行ったが、時代が変わり消滅したかのように思われていても今もなお残っている優生思想。
間接的に残っている。例えば、企業の一般面接や大勢の人を天秤にかけ落とす、いわゆる足切り制度がある学歴や能力やスキルで判別するという点では間接的には残っていると言っても過言ではない。
多様性や世界平和の実現が可能だと考える人もいるが、結局のところ救える範囲が限られてしまうのが現実だ。故に、どこまでが助けることができて、どこまでが助けることができないのか、どうしても線引きがあるのは仕方ないことではある。
結婚:制度
原さんが哲学好きというのは知る人ぞ知る人の間では有名な話ですが結婚について触れられていたのが興味深かった。
結婚って1人の妻をずっと愛さないといけないっていう決まりではあったが少し深掘りすると誰もが皆、色んな女とヤッて子供作っての社会構造だと社会が成り立たないから、この仕組みが採用されたのは言うまでもないが、ただ、結婚の在り方って時代と共に求められるものって少しずつ変わってきてはいる。
疑問を持つ
都会や都市部に暮らす社会人において満員電車を経験する人は多いだろう。そんな満員電車のような人の荒波に晒され気付けば1日が終わっていることも珍しくない。
そんな毎日において、何で?どうして?と何かを考える習慣を持っていくと少しずつ変わってくるだろう。
不便なほうが生きやすい
原さん自身がアフリカ各地で活動されているなかで感じていたのが
不便なほうが生きやすいということ。
日本にいればボタン一つ押せば洗濯できるし、食器も洗浄してくれる便利さを日々、体感するが、アフリカ地域を始めとした一見、我々の価値観では豊かではない不便さを感じる環境は考える力を育むとともに開放感あふれる素晴らしさが待っているということ。
謙虚になれ
よく「実力も運のうち」という言葉があるが、お金を稼ぐ以外のところに目を向ける人生の軸、評価軸を持つことが出来れば色々と変わってくるだろう。
「お金のために生きる・稼ぐ」のも大事だが、ある時を境に、それが何のためにしていたのか目的を見失ってしまうことがある。そうではなく、自分が今、したいことを存分にしていくほうが後々後悔しない選択を歩むことになる。
アフリカには競争があるのか?
日本で生活していると競争が激しく就活や受験、他者との競合など競争が激しいことを日々、痛感させられるがアフリカには競争はない。
寧ろ、みんなで協力して支え合う文化が根付き、それらがベースとなっている。
海外:意欲的な前向きさ
よく日本の若者は「やりたいことが見つからない」や「何を目指したら良いか分からない」という悩みを抱えたものがある。
技術やスキルよりも金稼ぎを重視する人たちが多い日本だが、競争が激しい点、他者や周りとの比較を重視してしまい、生きにくいと感じる点がある。
対して、アフリカは心の余裕や、やりたい夢や目標が大いにあると言う。
その、どこからか湧いてくるやりたいことは進化生物学の視点や人類のこれまでの歴史が示しているように「遠くに行きたい」という、かつて我々人類は皆、アフリカ大陸で誕生し、世界中に散らばっていたかのような前を目指す前向きさと根本的な欲求が関係しているのだろうか。
価値・判断を持ち込まない
原さんの過去の取材で「過去の取材で心に傷を負った人たちを見てきた」という話があった。
欧米人によって自国の価値観や判断で我々の尊厳を傷つけられたという話があったが、価値・判断を持ち込まずに、他者に寄り添った見方や、そうした視点で物事を見れるかが重要。
そうした点でも現場や現地に詳しい人を1人でも良いから一緒に連れていくことで勝手な判断や価値基準による思わぬトラブルは防ぐことができる。
感想
今回の講演会を通じて、より深く感じたのが異文化に触れる時間をどれだけしてきたか、また異文化理解ができていると思っても日本の価値観や判断基準で物事を捉えていては距離感を詰めるのは難しい。
日本語教師や日頃から国際交流をしていてもそうだが、まずは異国の価値観を知り、そこで少し考えてみるといった知る姿勢は滅茶滅茶大切だと感じている。
また、我々が当たり前だと思っているものに疑問を持ち、その度に考えることも大切だと感じた。
告知
大阪のオカンの挑戦!
アフリカで子ども食堂 ウガンダのお好み焼き「カンパラ焼き」を作りますという素敵なクラファンがあります!
ご参加頂ける方は過去のチラシのQRコードより、よろしくお願いします。
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今日は以上です。
最後まで読んで頂き有難う御座いました。
今後とも宜しくお願いします。