外国人に難しい日本語11
定期的に発信している「外国人に難しい日本語シリーズ」。
今回は、外国人が日本語を学んでいるなかで、思わず挫折しそうになる漢字や、この文字って何のためにあるの?という疑問について少し集めてみました。
♦️前回の記事はコチラ⬇️♦️
読み方違いすぎ
以前にも、発信しましたが「日」という漢字は読み方が特殊なため、外国人には難しいです。
例えば、この文章。
日本人なら当たり前に読める文章ですが外国人には難しすぎる文章です。
『2日経っての今日、1月1日は日曜日で、日本では祝日、穏やかな晴れの日です。』
日という漢字は読み方が多すぎて外国人から嫌われているらしいですが、これは納得ですよね。
人気
「人気がある」は「にんき」と読むのに「人気のない所」は「ひとけ」
「大人気な店」は「だいにんき」
「お前は大人気ない」は「おとなげない」。
「人気」という1つの漢字でも文脈や接続によって読み方が変わるのは何故なんだろうか?
あまり考えたことがありませんでしたが、よくよく比べると確かに少しわかりづらい言葉。
広告などで「市内で人気のない遊園地ベスト3」とかの感じであれば「にんき」と読むのに対し、
小説など文章中に出てきた言葉であれば、前後の文章が「修繕中の乗り物ばかりで人気のない遊園地での待ち合わせ」
「夕暮れ時の人気のない公園の空気が好き」や「平日の昼間で人気のない商店街は買い物がしやすい」のようであれば「ひとけのない」と読む。
文脈で判断するのが一番ですが、外国人には難しい漢字の読み方です。
生
生 なま
生やす はやす
生る なる
生ける いける
生す むす
これらの漢字の読み方も一部、難読漢字もあるので、なかなか難しいですね。
外国人が絶望する漢字「下」
木の下で車が止まる。
→「下」(した)
頭を下げる
→「下」(さげる)
踏み台から下りる
→「下」(おりる)
坂道を下る
→「下」(くだる)
夜が明けてから下山する
→「下」(げ)
※下山(げざん)
廊下(ろうか)
→「下」(か)
川下は流れが遅い
→「下」(しも)
※川下(かわしも)
「生」よりは読み方が少ないにしても、「下」は読み方が多数あるため、これも外国人学習者を悩ませます。
外国人が絶望する漢字「行」
行く いく
行う おこなう
行事 ぎょうじ
仕事 しごと
この他にも修行(しゅぎょう)などもそうですが、「行」もなかなか読み方が難しいのと、発音が言いにくい側面もあります。
モノを数える時のルール
りんご🍎 1個
タオル 1枚
車🚗 1台
電車🚃 1本
靴👞 1足
電車に関しては「1本」よりは「1台」のほうがしっくり来る感じはしますが、調べてみたところ列車の場合、「本」といいます。
臨時列車15本増発とか
8両編成29本投入とか。
ひとつの箱・・・両
繋がった状態・・・両編成
その単位・・・編成
列車単位・・・本
モノを数える時のルール、複雑すぎるのも納得です。
謎の文字:ヲ
日本語の音において謎の文字『ヲ』。
『ヲ』と『ウォ』は、ほぼ同じ音ですが外国人にとって、これも難しいです。
『今日、買わなきゃいけないのはペン、ヲーターを買います。』
という文章を用いた際、「ヲ」と「ウォ」の発音の区別が難しい英語圏の学生にありがちですが、これを身近な例で例えるなら日本人が理解できない英語の「L」と「R」の発音と似たような現象です。
ただ、「ヲ/を」は助詞の働きを示すために残っているとされていますが、若い世代の間では「を」使うことって、そんなにない気がします。
例えば、「今から駅で切符を買ってくる」という文でも書き言葉を除き話し言葉に限定して言うなら
「今から駅行って、切符買ってくる」のような助詞すら使わないことも普通にありますし、未来の日本語は助詞そのものがなくなる気はします。
今日は以上です。
最後まで読んで頂き有難う御座いました。
今後も日本語ボランティアや国際交流、日本語教師として挑戦していくなかで、新しい気づきや発見を見つけ次第、随時、投稿していきます。
今後とも宜しくお願いします。