『インドを編む』 476字
いま、『インドを編む山荘』で、インドを編んでいる。
それが「インド担当」の、私の仕事だからだ。
我ながら着実に編めている気がする。
だが、最近は肩凝りもあってか正直少々辛い。
とにかくパーツがデカいし、編み方が複雑なぶん面倒なのだ。
ん?
米国・中東・ロシア?
彼方の担当の事は良く分からん。
系列が違うのでイマイチ話も通じない。
中国?
かの地は、そもそも担当がいない。
それより気の毒なのは「日本担当」だ。
あそこは綻びが酷くて最初から編み直す必要があるが、非常に苦戦しているようだ。担当者が急速に老化して弱っているからだろう。
同情に堪えない。
そう・・・
「神」だって楽じゃ無いのだ。
大きな輪の中にいる以上、我々だって不老不死じゃない。
人間に比べたら物凄くサイクルが長いだけ。
その頃下界では・・・
「なんか世界がエライ事になってきてます!!このままじゃもうダメぽです、神様、何とかしてください!!」
ああもう、面倒臭いなぁ・・・
そう言うなら、もっと我々を敬い尊重してクレヨン。
それが我々のパワーの源泉だからだ。
神頼みで御利益ばかり求められても、無い袖は振れんのだ。
<了>
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何卒よろしくお願いいたします。