『カフェ4分33秒』 433字
”一切の会話御断り。メニューは珈琲(¥500)のみ”
そんな注意書きがある『カフェ4分33秒』。
僕は好奇心から店に入った。
中はほぼ満席なのに、物音一つしない。
客達は何故か一様に陶然とした表情を浮かべている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、席に着くと、珈琲が運ばれて来た。
(どういう趣向だ?)
珈琲は驚くほど香り高く美味かった。
すると脳内に「音楽」が聴こえてきた。
それは余りに美しく、懐かしく、心地良く……
魂が深く深く音の世界に潜って……
母なる銀河の中心へと還ってゆくかのようだった。
(ああ……なんて温かい)
僕は「一は全、全は一」の意味を理解できた気がした。
そうして2時間ほど過ごして店を後にすると、外には音が溢れていた。
それらは、かつて僕にとって無関係で無意味で不快な雑音だった。
けれどこれだって誰かにとっては、きっと意味のあるモノなのだ。
横断歩道で青信号を待っていると、乳母車の赤子と目が合った。
その瞳が微笑んだ。
(よく気付いてくれたね、嬉しいよ。僕らは一つだ)と。
<了>
読んで下さった皆様へ✨
いつも本気、有り難うございます!!
今回も「たらはかに」さんの企画に応募させていただきました。
さて、、、カフェ4:33、、、
●4:33が、ずーと流れてる
気まずいライブカフェ?
●4:33の謎ルール
対価として何かをする?
●4:33で消滅するカフェ
ウルトラマン的な?
●4:33だけ可能
亡くした人に会える、イタコ的な?
●4:33の哲学
無音あっての有音?
世界は無と有、二つで一つ?
いつもながら難題、、、
今回のお題『カフェ4分33秒』も激ムズ、、、😅
皆様には少しでも「ふ〜ん」となっていただけましたら恐悦至極です。
そんなこんなで、今日も暑くなりそうですが、皆様にはどうぞ御安全で良き一日をお過ごし下さいませ✨
いつの日も感謝の✨LOVE✨❤️
アッシュ拝