派手髪の抑止力
こんにちは、グルンハールです。
いわゆる「派手髪」にしたことってありますか?
黒とか茶色ではなくて、派手な色。金髪とか、プラチナとか、ピンクとか、緑とか、青とか。
一時期… と言うよりも「時代」と言えるくらいの期間、派手髪にしたことがあるので、私の場合の経緯とか気づいたことを書いてみようと思います。
猛毒生物に学ぶ
本屋さんで立ち読みをする時は、いろんなコーナーをふらふらしています。
例えば雑誌コーナーをひととおり見たら、ビジネス新書のコーナーを見てみるとか。何も詳しくないけど理系の専門書コーナーを見てみるとか。その時の気分で決めます。
運命的な瞬間だったなぁと思うのが、図鑑のコーナーに立ち寄った時です。
ぱっと視界に入ったのが、鮮やかな色の動物が表紙を飾る、猛毒生物の図鑑でした。きれいだなぁと思って、図鑑を手にとってページをぱらぱらとめくりました。
猛毒生物の全てが派手な色をしているわけではないけれど、どこか惹かれるところがありました。
天敵から襲われないように、自分の身を守るために、派手な色で「私は危険です」と知らせているそうです。
身を守る、かぁ。
人間の世界でも通用するのか?どんな効果があるのか?
私も毒を持ってみたい、と思いました。
そして毒を手に入れた
派手髪にするようなキャラではないと自覚していたのですが、短期間でもいいので、1回くらいやってみようかな、と思ったのです。
それでも、髪全体の色をいきなり変えるのはかなり勇気が必要だったので、頭の下半分だけ青くしてみようと考えました。
あとはどんな美容室にお願いしようか、です。
髪を染めるカラー専門店に行けばもっとシンプルだったかもしれませんが、当時の私にとっては未知の世界だったので、行きつけの美容室にしようと決めました。
もちろん派手髪専門の美容室ではなかったので、髪を染めるカラー剤はないだろうなぁと思い、それなら自分でカラー剤を持参してお願いすれば良いのか、とひらめきました。
そこで私はドン・キホーテで Manic Panic のカラー剤(たしか "Bad Boy Blue")を購入し、「これで染めてください」と行きつけの美容室に持って行きました。
慣れている方には当たり前のことなのですが、髪の色が元々暗い場合、はじめに髪の色素を抜くこと(ブリーチ)が必要なのですね。
鮮やかで明るい色にしたい場合、オレンジ色ではなくて黄色になるくらい髪の色素を抜きます。その後に、染めたい色にカラー剤で染めていきます。
持参したカラー剤で頭の下半分だけ青くしてもらい、私は毒を手に入れたのです。
どこまでいけるか
青く染めた髪は、だんだん色素が抜けてきて1ヶ月経つくらいには金髪になりました。
色の移り変わりも楽しみましたし、毒を持ち続けたいと思った私は、頭の下半分だけではなくて、髪全体の色素を抜いてしまおうと決めました。
自分がどこまでいけるのか気になったのです。
最初の1〜2年間くらいはミルクティーみたいなアッシュ系、それから徐々にトーンを明るくしていって、最終的には「ロード・オブ・ザ・リング」に登場するガラドリエルとか「ゲーム・オブ・スローンズ」に登場するターガリエン家の人みたいなプラチナブロンドにしていました。
ブリーチし直すタイミングで一時的に髪色を暗くすると「また白くしないの?」と周りに言われたり、はじめて知り合ったフィンランド人から北極圏(ラップランド)に住んでいる人に間違えられたり、今の自分のイメージとは結構変わってしまいますが、その頃はすっかり私のキャラの一部になっていたのです。
生きやすさ
髪色が変わると、もちろんファッションの楽しみ方も変わってきますが、特に重要な気付きだなと思ったのが、生きやすさ、です。
今になって振り返ってみると、派手髪時代初期の、下半分だけ青くしていた頃と比べて、髪全体を白くしていた頃の方が特に効果があったかと思います。
例えば…
余計な人が寄り付かなくなった。見た目にかかわらず、本当に用事がある人しか自分に話しかけなくなった。
社会的なやりとりが減って、疲れにくくなった。
駅など人が多い場所で、人とすれ違う時にオジサンからぶつかられることがとても少なくなった。
人間なので実際に毒を持つことはできませんが、猛毒生物のような派手な色、視覚的な毒を持つことで「安易に近づいてはいけない人」「なめちゃいけない人」だと思われる。
ある意味、抑止力のような効果が感じられ、私の場合はQOLというか、生きやすさが改善されました。
さいごに
派手髪の抑止効果はあるものの、それだけ世の中って見た目のバイアスで動いているのだなぁ、と少し悲しくも感じます。表面だけで、本質を見ようとしていない。
ただ、反対に考えてみると、そのバイアスを使ってどううまく生きるのか、私に新しい観点を与えてくれました。
あの時、本屋さんで猛毒生物図鑑を手にとっていなかったら、きっと気づかなかっただろうなぁ、と思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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