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ヘルニアと読書
先々週2月14日で、お陰様で当店24年目を迎えた。
お花なども頂戴して、誠に嬉しい限り。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
それにしても、ひとくちに24年目というけれど、
それなりに色々あるものだ。
たまに、
80歳、90歳を迎えて今だ現役で店をやられる方を目の前にして、
「お元気ですねえ。〇〇年も店を続けてらっしゃるなんて凄い!!」
なんて仰られている人を見かけるが、
相槌を打ちながらも、
「いったい何が凄いと思ってるんだ?あんたその歳まで店やったことあんの??」
なんて、内心は思っていたりする(笑。
しかしながら、
諸先輩方に比べると、まだまだ若輩者とはいえ、
それなりに困難な目にも遭遇してきた身としては、
やはり「凄いなあ・・・」と思わざるを得ない部分はある。
◆
昨年秋頃から、どうにも股関節から腰のあたりに違和感があって、
色々体操を試みたのだが、一向に改善せず、
いよいよ左足の外側から足の裏まで全体が痛むようになってしまった。
今年に入って、ようやく重い腰(実際にも)を上げて、整形外科を受診した。
診察の結果は、いわゆる「坐骨(ざこつ)神経痛」ってやつで(ちなみに「坐骨神経痛」というのは病名ではなく、「頭痛」や「腹痛」と同レベルの言葉である)、
「う〜ん。詳しいことはレントゲンでは分からないんですよねえ。どうします?MRI 撮りますか??」
とのことだった。
一旦、家へ持ち帰り、しばらく静観することに。
しかしながら、原因が分からない不安も相まって、痛みがどんどん増してくる。
特に店が終わり頃になると、痛み最高潮になり、ほとんど立っていられなくなる。
「これが、「続ける事」の難しさなのか・・・。」
◆
僕は神保町で商売をしているにもかかわらず、決して読書家ではない。
そんな僕でも、四半世紀近くも店をやっていると、それなりに壁にぶち当たったり、悩み事を抱えたりすることは、ある。
そんな時は、やはり「書店」へ足を運びたくなる。
「人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。」/ 千田琢哉 著
は、そのきっかけを与えてくれた本だ。
「あなたの人生で、これから先に起こる未知の難題に対するすべてのヒントは、すでにどこかの誰かが本に書いてくれている」という言葉には、心底励まされた。
よくよく考えれば、自分の悩みだけが「特別」なんてことが、ある訳がないのだ。
「そういえば、ここのところ本を読んでなかったな・・・。」
早速、坐骨神経痛絡みの書籍を漁り出す。
数冊当たると、自分の症状と原因が、もう全てそこに書いてあるではないか。
何のことはない。それで悩んでいる人は無数にいるのだ。
数日後、念の為に撮ったMRI の結果が知らされた時には、
「あ、やっぱり第四腰椎と第五腰椎の間の左側の椎間板ヘルニアですか。マクロファージが髄核を食べてくれるのにどのくらいかかりますかねえ。」
と言えるまでになっていた。
原因が分かれば、対策が決まる。
対策が決まると、不安が収まる。
不安が収まると、痛みも可愛く思えてくるものだ。
「ちなみに僕、数年前にぎっくり腰をやっていて、それが原因の梨状筋症候群のせいかとも思ったのですが、いかがなものでしょうか??」
「・・・いえ。今回はヘルニアが原因とお考えになられて宜しいかと思います。」
先生も最後は、心持ち敬語になられていた気がする(笑。
お陰様で、少しづつ快方へ向かっております。
今回も、大切なことは「書店」で買えたようです。
ちょっと「例え」が違った気もしますが・・・(笑。
神保町へお越しの際は、是非お立ち寄り下さい。
「三省堂」完成までもうしばらくかかりそう。
お待ちしております。
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Don’t know why / SwuM
Chillhop Music
2019
(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)
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